俺から見たマンチェスター・ユナイテッド対バルセロナ

ヨーロッパリーグプレーオフ2nd leg、マンチェスター・ユナイテッド対バルセロナです。

 

バルサは左SBにバルデ、CBにクリステンセン、中盤はブスケツがアンカー、左CH下がり目にデ・ヨング、右CHにケシエ、左WGにセルジ・ロベルトが起用されました。

 

前半

序盤から両チームともにハイプレスをかけていきます。ユナイテッドはバルサの左サイドに狙いを定めているようで、バルデとクリステンセンがボールを持つと一段と激しいプレスをかけます。

 

ただ、バルデもクリステンセンも奪われそうになる局面はあるもののフィジカルコンタクトで互角の強度を見せます。

 

2分、カゼミロが中盤左ハーフスペースでボールを奪い、ユナイテッドのカウンター。カゼミロは素早く右サイドへフィード。ブルーノ・フェルナンデスが走り込み右45度からテア・シュテーゲンと1対1になりシュート。テア・シュテーゲンは右足でファインセーブ。

 

15分、バルサは右サイドを崩し、クンデがクロス。ファーに抜けたボールをバルデがブルーノ・フェルナンデスと競り合ってボールキープからターン。ブルーノ・フェルナンデスがバルデを倒してバルサがP.K.獲得。レバンドフスキがゴール右へシュート。デ・ヘアがセーブしますがボールの勢いがあり、ゴール右へ吸い込まれます。

 

バルサが先制します。

 

22分、左サイドからリサンドロ・マルティネスが右ハーフスペースへフィード。走り込んだブルーノ・フェルナンデスがダイレクトボレー。少々当たり損ね、テア・シュテーゲンがキャッチします。

 

両チームともにプレスの強度が落ちていきます。また、バルサは左WGのセルジ・ロベルトとCFのレバンドフスキがたびたびポジションを入れ替えレバンドフスキがサイドで起点を作ろうとします。

 

30分ごろ、バルサがリトリートした守備に変更。ユナイテッドが押し込み始めます。

 

40分ごろ、ユナイテッドの足が止まり始め、バルサが押し返し始めます。

 

44分、バルサは前線からパスコースを切り、デ・ヘアの縦パスをセルジ・ロベルトがペナルティエリア内でカット。セルジ・ロベルトはデ・ヘアと1対1になりかけますが、すぐさまカゼミロがカバーに入り、スライディングでカット。こぼれ球をケシエがシュートもカゼミロが転んだままブロック。

 

バルサが決定機を逃しますが、1-0とリードして折り返します。

 

後半

開始からユナイテッドが動きます。前線のベフホルストに代えてアントニーを投入。前線を機動力中心のメンバーに変更しました。

 

46分、ケシエが自陣右ハーフスペースでバックパスをミス。サンチョがカットし、すぐさま左ハーフスペースのブルーノ・フェルナンデスにパス。ブルーノ・フェルナンデスはバイタルエリアを横切るパスを中央に送ります。走り込んだフレッジがトラップから右足シュート。ファーサイドへ決めます。

 

ユナイテッドがバルサのミスを逃さず得点を奪い1-1の同点に追いつきます。

 

48分、ユナイテッドは最終ラインから前線へロングフィード。左ハーフスペースに走り込んだアントニーがクリステンセンに走り勝ちテア・シュテーゲンと1対1になりかけますが、あきらめずに追いかけたクリステンセンが足を伸ばしボールをとらえます。ボールはアントニーの足に当たりゴール左へ外れます。

 

ユナイテッドはロングボールをバルサのDFラインの裏に蹴り込み始めます。ラッシュフォード、アントニー、サンチョが走り込みチャンスをうかがいます。

 

両チームともハイプレスをかけあった前半と打って変わり、少しずつ中盤が空き始める展開になります。

 

63分、ユナイテッドを押し込み、左デ・ヨングがアーリークロス。右ハーフスペースに走り込んだクンデがヘッド。デ・ヘアが何とか上にはじき出します。

 

72分、左へのフィードをルーク・ショーがキープし、ヒールキックでブルーノ・フェルナンデスにパス。ブルーノ・フェルナンデスはサイドをえぐりニアへマイナスのパス。ガルナチョがシュートを放ちますがクリステンセンがブロック中央にこぼれたボールをフレッジがシュート。こちらはケシエがブロック。右サイドにこぼれたボールをアントニーがダイレクトシュート。ファーサイドへ流し込みます。

 

ユナイテッドが2-1と勝ち越します。

 

78分、カウンターからペナルティエリアの外右ハーフスペースでボールを受けたラッシュフォードがミドルシュート。右サイドネットの外側に外れます。

 

93分、中盤でレバンドフスキの落としからケシエが右のフェラン・トーレスに展開。フェラン・トーレスはニアへスルーパス。走り込んだレバンドフスキが右45度からダイレクトシュート。ゴールにカバーに入ったバランがブロック。ただ、レバンドフスキが落とした時にオフサイドでした。

 

2-1でユナイテッドが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

マンチェスター・ユナイテッド

#8ブルーノ・フェルナンデス

ユナイテッドの攻撃に違いを作り出す存在。ユナイテッドの攻撃を抑えたかったらブルーノ・フェルナンデスを抑えなくてはならない。

 

#21アントニー

途中出場で試合の流れを大きく変える。本人のポテンシャルもあるが、監督の采配によるところが大きい。

 

#18カゼミロ

前半44分のカバーリングは神業。これがなければ、ユナイテッドの逆転はなかったと思う。試合のターニングポイントでした。

 

バルセロナ

#20セルジ・ロベルト

運動量豊富に動き回り、攻守に貢献。ガビの穴を埋めることに成功したと言っていい。怪我がなければもっと出場機会を与えられていい選手だと昔から思っています。SBやっていた時や昔は守備が軽いと言われていましたが、豊富な運動量と標準以上のボール技術と戦術理解度があるので頼りになると私は思っています。

 

#21デ・ヨング

中盤の左をカバー。バルデやクリステンセンをフォローし、ブスケツの脇も抑える。バルサが勝っていたら間違いなくMOMです。

 

#22ハフィーニャ

1st legのほうが動きにキレがあった。ユナイテッドに研究されてしまった感じがある。

 

#9レバンドフスキ

セルジ・ロベルトとポジションを入れ替え攻撃の起点になろうとする。ただ、ゴール前での仕事ができなかった。

 

#28バルデ

ユナイテッドのプレスの標的にされたが、ブルーノ・フェルナンデスに負けないフィジカルを見せた。今後の成長がさらに楽しみになってきた。

 

総括

マンチェスター・ユナイテッド

前半はベフホルストを中央に据えてプレスからのショートカウンターを狙うもバルサとのミラーゲームになり、運動量が落ちたこととDFラインのビルドアップ能力の差で押し込まれてしまった。しかし、後半開始から最終ラインからのショートパスを止めて、ロングボール主体の戦術に切り替えてバルサから試合の主導権と2得点を奪い勝利しました。テン・ハグの采配がズバリ当たった展開になりました。チームとしても戦い方の幅があり、守備の仕方も整理されているので、とてもいいチームに仕上がっています。

 

バルセロナ

やれることはすべてやった。悔やまれることがあるとすれば、ケシエのパスミスからの失点。あの瞬間はバルサの選手の足が止まってしまった。ただ、ガビとペドリがいない影響で中盤の質を維持できなかったのは事実。本来ならガビとペドリがスタメンを張り、ケシエやセルジ・ロベルトが途中出場でチーム全体の中盤の質を維持できたが、二人の不在により、後半途中で中盤が息切れ。交代要員も見当たらず、フェラン・トーレスとファティの前線を入れ替えるのが精いっぱい。あえて敗因を上げるとすれば、怪我による選手層の薄さと言える。マンチェスター・ユナイテッドとの2試合はチームとして質の高いプレーを見せることができたのは今後に大きくつながる。リーガとコパ・デル・レイが残っていいるので、そちらに気持ちを切り替えて臨みたい。

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