俺から見たコパ・デル・レイ準決勝:レアル・マドリード対バルセロナ

コパ・デル・レイ準決勝、レアル・マドリード対バルセロナです。

 

バルサはCBにクンデとマルコス・アロンソ、左SBにバルデ、右SBにアラウホ、中盤より前はいつも通り、CFにフェラン・トーレスを起用しました

 

前半

序盤からレアルは前からプレスをかけ、前からプレスをかけ、ボールを奪いにいきますが、高い位置では奪えず、中盤でボールを回収。試合を優勢に進めます。

 

一方、バルサは前からのプレスは仕掛けず、守備ブロックを作って迎え撃ちます。

 

バルサはヴィニシウス対策でまずアラウホが対峙し、デ・ヨングが寄せ、クンデがカバーに入る形をとります。レアルの左SBのナチョがヴィニシウスとの距離が遠すぎて、ヴィニシウスが孤立しがちです。

 

一方、レアルはバルサの左SBの上がりをケアすべくバルベルデを配置しますが、バルデはいつものように高い位置はとらず攻め上がりを自重。こちらは互いに様子見となります。

 

両チームともにサイドの攻防での優位性は見られず、ただ、レアルはモドリッチが広範囲に動き回り、ボールを上手く保持している分、優勢に見えます。

 

11分、中盤右ハーフスペースでケシエがボールコントロールミス。すかさずカマヴィンガが寄せてスライディングカット。こぼれたボールをバルベルデが拾ってレアルのショートカウンター。バルベルデは縦にドリブルから中に入り、中央のモドリッチにパス。モドリッチはすかさず左のヴィニシウスに展開。ヴィニシウスは中に持ち出しクロス。ファーサイドに走り込んだベンゼマが胸トラップから流れるようなシュート。ゴール左に決めます。しかし、ベンゼマがオフサイドでノーゴールとなります。

 

14分、バルサのペナルティエリアの外左ハーフスペースでボールを受けたベンゼマが中に持ち出しミドルシュート。クンデがブロックします。

 

25分、リプレイをやっている最中、バルサが左サイドの高い位置でプレスをかけて左ハーフスペースのカマヴィンガが中途半端なバックパス。フェラン・トーレスが拾ってバルサのショートカウンター。フェラン・トーレスは中にドリブルしてリュディガーを引き付けて左ハーフスペースを上がってきたケシエにパス。ケシエはミリトンに寄せられながらもシュート。クルトワがファインセーブを見せますがはじいたボールがミリトンに当たりゴールに吸い込まれます。主審はケシエのオフサイドを取りましたが、VARが介入した結果、ケシエのオフサイドは認められずミリトンのオウンゴール。

 

バルサが最初のチャンスを活かして先制します。

 

少し守備をしているバルサが試合の主導権を握っている感じを受けます。レアルは中央を固めるバルサに手を焼きます。

 

40分、ヴィニシウスが左サイドを縦にドリブルし、後方のナチョに戻します。ナチョは右横にいたクロースにパス。クロースは中を確認してファーサイドへクロス。カルバハルがフリーで走り込みダイレクトボレーも大きく枠の上に外れます。

 

バルサが1-0とリードして折り返します。

 

後半

48分、右サイドでカルバハルがボールを受けてインナーラップしたバルベルデにパス。バルベルデは縦にドリブルからクロス。ファーサイドからゴール前に走り込んだヴィニシウスがシュートもアラウホがスライディングでブロック。

 

55分ごろ、レアルは相変わらずボールは保持しますが、バルサの守備ブロックがゴール前を閉めて崩させません。明らかにバルサペースになってきました。

 

68分、バルサの速攻。中盤左ハーフスペースからケシエが前方にスルーパス。左から走り込んだハフィーニャがGKとDFの間にダイレクトクロス。中央に走り込んだフェラン・トーレスにはわずかに合わず。

 

触れたら面白いシーンでした。

 

71分、バルサの速攻。中盤左でバルデが中にドリブルし中央のデ・ヨングにパス。デ・ヨングは右のフェラン・トーレスに展開。フェラン・トーレスは縦にドリブルを仕掛けてカマヴィンガがかわしてマイナスクロス。フリーで走り込んだケシエがダイレクトシュートもゴール前にいたファティに当たりゴール右に外れます。

 

85分、左からマルコス・アロンソが縦パスを入れ、ガビがバックヒールで落とします。バルデがダブルタッチでカルバハルをかわし、中へドリブルしケシエにパス。ケシエはバルデにリターンパス。バルデはさらに中にドリブルしリュディガーを引き付けて右のふぇらにパス。フェラン・トーレスはカットインしてDFを引き付けて中央のファティにパス。ファティはファーストタッチでDFの裏をとり、右に持ち出しシュート。リュディガーが何とかブロック。

 

89分、ロドリゴが左からカットインしてシュート。わずかに枠の右。

 

終盤、レアルが猛攻を見せますが得点には至らず、バルサが1-0で逃げ切りました。

 

気になったプレーヤー

レアル・マドリード

#10モドリッチ

序盤からDFラインの裏に飛び出したりしたかと思えば、左SBの位置に下がってプレスを回避するサイドチェンジパスを送ったりと精力的に動く。いつ見てもサッカーが巧い。

 

#20ヴィニシウス

左サイドで孤立。バルサ対策に完敗。ナチョのフォローがあれば変わったかも。

 

バルセロナ

#21デ・ヨング

豊富な運動量を武器に攻守で存在感を示す。この試合のMOMです。

 

#11フェラン・トーレス

CFらしいポストプレーは見せられないが、前線からの守備やサイドに流れて起点を作る仕事を淡々とこなす。

 

#28バルデ

攻め上がりを自重していたが、その効果は大きかった。スペースを埋めてバルベルデの良さを消すことに成功。

 

#4アラウホ

ヴィニシウスを完封したといっていいパフォーマンス。カバーにクンデがいることで積極的にボールにアプローチができる。

 

$19ケシエ

決勝点を導くフリーランニングが光った。

 

総括

レアル・マドリード

ボールを保持した時の攻撃に迫力がなかった。速攻、遅攻なんでもできるチームではあるものの主にカウンターで本領を発揮するレアルがボールを持たされると苦しい。バルサ対策をして臨んだというよりは、ベストメンバーで臨んだ結果、バルサの策略にはまってしまった。

 

バルセロナ

アルメリア戦の反省を踏まえてか、ゴールを奪われない守備を徹底。レバンドフスキやペドリもいないから引き分けでも良しとして、チャンスがあったらゴールを狙うプランだったと思う。その結果ワンチャンスをモノにして勝利。シャビの采配勝ちに見えました。

 

おまけ

この試合、バルサは守備を固めて哲学に反するのではないかと言われるような内容ですが、私としてはこういう試合もあっていいと思います。昔は、備を固める=失点しないように耐えるでしたが、最近は守備を固めて隙を伺い、試合の主導権は持っているケースも多々見られます。この試合のバルサがまさにそのような形。ベースの哲学は大事にしつつ柔軟な戦術変更もやっていいと思います。

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