俺から見たアスレティック・ビルバオ対バルセロナ

第25節、アスレティック・ビルバオ対バルセロナです。

 

バルサはアラウホが出場停止で、ガビとレバンドフスキがスタメン復帰。フェラン・トーレスは左WGで先発しました。

 

前半

開始直後からビルバオが前から激しくプレスをかけます。

 

1分、バルサは自陣右サイドでパスを回し、ビルバオのプレスをかいくぐり左ハーフスペースでボールを受けたレバンドフスキが右サイドへスルーパス。セルジ・ロベルトが走り込みドリブルで持ち上がりクロス。中央のハフィーニャが触り、ファーに抜けたボールをフェラン・トーレスがダイレクトボレー。枠の左に外れます。

 

バルサはビルバオのプレスに押され気味。ビルバオは4-4-1-1のフォーメーションをとり、左サイドを起点に攻め込みます。バルサも前からのプレスで対抗しますが、ビルバオのほうが激しくプレスをかけて、バルサを押し込みにかかります。バルサは無理にパスをつなごうとせず、ロングフィードを使ってプレスを回避しようとします。

 

どちらかというとビルバオペースです。

 

15分、左サイドからビルバオのスローイン。バルサがカットし、右サイドのハフィーニャが右ハーフスペースのデ・ヨングに横パス。デ・ヨングはトラップから前方にスルーパス。レバンドフスキが抜け出しますが、ファーストタッチが大きくなり、アギレサバラがすかさず飛び出します。レバンドフスキはアギレサバラの直前でトゥキックでシュート。アギレサバラが抑え込みます。

 

レバンドフスキが決定機を逃します。

 

両チームともにシュートを打つ機会はありますが枠をとらえるシュートは打てません。

 

23分、ビビアンが最終ラインから前線にフィード。右ハーフスペースからベレンゲルが飛び出します。クンデがカバーに入りますが、目測を誤りヘッドは空振り、いれあくぁる用にゴール前に入ったベレンゲルが飛び出してきたテア・シュテーゲンの手前でループ気味のシュート。枠の左に外れます。

 

ビルバオも決定機を逃します。

 

30分、スタジアムに偽札が舞います。ネグレイラ事件への抗議のようです。

 

31分、右サイドの高い位置でデ・マルコスがボールを奪い、右ハーフスペースのラウール・ガルシアにパス。ラウール・ガルシアはスルーし、走り込んだイニャキ・ウィリアムズが中に持ち出しニアへシュート。テア・シュテーゲンがセーブ。

 

直後のコーナーキック。ニアでラウール・ガルシアがダイビングヘッド。テア・シュテーゲンの頭上を抜けますがバーにはね返されます。

 

ビルバオは再び決定機を逃します。

 

35分過ぎ、ビルバオの運動量が落ち、バルサが押し返し始めますが、ビルバオは4-4-1-1の守備ブロックを作り、中央を固めてやらせません。

 

45分、バルサの右からのクロスをDFが跳ね返します。中央でボールを拾ったブスケツがボディフェイントでダニ・ガルシアをかわして右ハーフスペースのハフィーニャにスルーパス。ハフィーニャはトラップから右足シュート。ファーサイドネットに突き刺します。

 

一度はオフサイドの判定の笛が吹かれますが、VARの確認が入り、ゴールが認められます。

 

バルサが1-0とリードして折り返します。

 

後半

前半に比べてゆったりとした試合の入りですが、ビルバオは前からプレスをかけ、バルサは無理せず縦パスをいれて低い地でのボールロストは回避します。

 

51分、左サイドでボールを受けたバルデが縦にドリブルを仕掛けてベレンゲル、デ・マルコスを抜き去りゴールライン際からクロス。ニアに入り込んだレバンドフスキがヘッドも枠の左に外します。

 

60分ごろ、中盤にスペースが空き始めます。

 

71分、中盤左ハーフスペースでケシエが持つボールをサラガがつつき、左サイドに流れたボールをイニャキ・ウィリアムズが回収。イニャキ・ウィリアムズは前方に走り込んだベレンゲルにスルーパス。ベレンゲルはゴールに向かってドリブルし、左45度からシュート。追いついたクリステンセンがブロック。

 

78分、バルサのペナルティエリア左45度でボールを受けたムニアインが寄せてきたケシエとセルジ・ロベルトの間をチップキックでパスし中へ走り出します。ボールを受けたベレンゲルがムニアインにリターンパス。ムニアインはダイレクトでファーサイドへシュート。テア・シュテーゲンが横っ飛びでファインセーブ。

 

ムニアインとテア・シュテーゲンのハイレベルな攻防でした。

 

直後のコーナーキック。クリアボールを左サイドでニコ・ウィリアムズが拾って中に持ち出しシュート。イニゴ・マルティネスに当たりボールはゴール前へ。混戦になりイニャキ・ウィリアムズがシュート。テア・シュテーゲンがまたしてもファインセーブ。ただ、ニコ・ウィリアムズのシュートがイニゴ・マルティネスに当たった時点でオフサイドでした。

 

84分、ビルバオのペナルティエリア正面の外でケシエがこぼれ球を拾い、左前方のファティにパス。ファティはシュートを放ちますがイニゴ・マルティネスがブロック。

 

86分、ビルバオ陣内右サイドからバルサのスローイン。横にいたデ・ヨングがボールを受けますが上にトラップしてしまい、ムニアインがすかさずジャンプして体を寄せてカット。そのままビルバオのカウンター。中央でボールを受けたグルセタがDFのラインの裏へフィード。右ハーフスペースから中央に走り込んだイニャキ・ウィリアムズが快速を飛ばしてテア・シュテーゲンと1対1になり、そのままの勢いでシュート。ゴール左に決めます。

 

1度はゴールが認められましたが、VARが介入。ムニアインがボールをカットした際に左腕が当たっており、主審がオン・フィールド・レビューで確認後、ムニアインのハンドをとり、ノーゴール。

 

ビルバオからすると悪夢、バルサからすると九死に一生を得る形になりました。

 

92分、右サイドでボールを受けたイニャキ・ウィリアムズがバルデとデ・ヨングの間を突破し、サイドをえぐって鋭いグラウンダーのクロス。ニアのニコ・ウィリアムズは合わせられずファーに抜けたボールを、フリーで走り込んだユーリがダイレクトシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。右ハーフスペースにこぼれたボールをグルセタがダイレクトボレー。マルコス・アロンソがヘッドでブロック。

 

バルサが何とか1点を守り切り、1-0で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

#10ムニアイン

いつ見ても巧い。78分のシュートは一見の価値ありです。

 

#9イニャキ・ウィリアムズ

幻のゴールはイニャキ・ウィリアムズらしさが詰まったゴールでした。完全復活は近い。

 

#7ベレンゲル

良い動きはするけど、得点できず。得点力があればとてもいい選手になる。

 

#13アギレサバラ

ビルバオのGKは若手でもいい選手がどんどん出てくる。育成がしっかりしているんだと思う。

 

バルセロナ

#22ハフィーニャ

最近は得点を奪えるようになってきた。デンベレよりも得点を奪っている分、デンベレの穴は感じさせなくなってきた。

 

#9レバンドフスキ

珍しいミスで決定機を逃す。怪我明けだが、クラシコに向けてコンディションを上げたい。

 

#6ガビ

猪突猛進でボールに突っ込んでいくのはいいが、見極めをしたい。危うく頭部を怪我するシーンもあった。現時点では、その見極めが最大の課題。それができれば不要なファールは減るし、怪我する確率も減る。

 

#1テア・シュテーゲン

ファインセーブ連発で勝利に大きく貢献。この試合のMOMです。

 

#28バルデ

1試合に1回はドリブルで縦に突破できるようになってきた。アルバの存在感が薄れていくくらい世代交代ができている。

 

総括

アスレティック・ビルバオ

プラン通りの試合をしたが、結果だけがついてこなかった。ゴール取り消しのシーンはVARがなければだれもハンドだなんて思わないシーン。今回はVARがサッカーの面白さを台無しにしたように見えた。ルール上は体から離れた手(腕)に当たればハンドなんだけど、ムニアインはデ・ヨングの高く上がった足を避けるように目を背け、腕はバランスをとるために開いてしまったがあの位置に手がなければ、ムニアインの腕はデ・ヨングに蹴られていたので仕方がないと思う。今回の判定は無粋だと思ったが、ビルバオが魅せつぁっかーはとても攻撃的で見ていて楽しいサッカーだった。今後もこのサッカーを続けてほしい。

 

バルセロナ

ポゼッションできない時は無理をしない戦術的柔軟性が備わってきた。VARのおかげで勝ち点3を得ることができたが、攻撃面を見るとゴールを奪えて2点ぐらい。押し込まれた時の攻撃(カウンター)もプランBで構築したい。

 

おまけ

ネグレイラ事件について

長年にわたり、審判に関わる人物にお金を渡し続けるという事実が出てきたバルセロナ。ロナウジーニョが活躍したあたりから、シャビ、イニエスタ、メッシが猛威を振るったバルサの黄金期、巣レス、ネイマールを獲得して前係な過渡期辺りまでお金を払い続けたようです。ずっと試合を観ていて微妙な判定は数多くありましたが、個人的にはバルサが明らかに優位という感じは受けなかったと記憶しています。現場の選手や監督、スタッフが一生懸命トレーニングに励み、観るものを魅了するサッカーをしてきただけに、歴代会長、首脳陣がしてきたことは汚点としか言いようがありません。もちろん、選手はネグレイラ事件を知らない前提ですが。今回、どのような判断が下されるかは想像がつきませんが、健全なチーム運営ができるように生まれ変わってほしいと思います。たとえ、優勝をはく奪されようが、2部降格を言い渡されようが、甘んじて受け入れる覚悟が必要だと私は考えています。

 

それが本当にバルサのため、クレのため、サッカーのためになるはずです。

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