俺から見たビジャレアル対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第3節、ビジャレアル対バルセロナです。

 

バルサは左ＷＧにガビ、左ＳＢにマルコス・アロンソ、右ＳＢにセルジ・ロベルトを起用。ヤマルも右ＷＧで2試合連続スタメンです。

 

ビジャレアルは4－2－3－1で昨シーズンソシエダにいたセルロートが最前線を務めます。

 

前半

4分、右サイドのフォイスが自陣からロングスルーパス。右ハーフスペースに走り込んだカプエがスルーして、中央のセルロートが抜け出し、テア・シュテーゲンと1対1になり、ニアを抜くシュート。ゴールネットを揺らしますが、オフサイドでした。

 

6分、最終ラインのクエンカが左サイドへ高精度のサイドチェンジ。ボールを受けたペドラサはドリブルで持ち上がり、中央へクロス。バエナがダイレクトシュートも枠の右。

 

ビジャレアルが中盤でダイレクトパスを織り交ぜてバルサのプレスをかわして攻め込むシーンが増えてきました。

 

序盤はビジャレアルペース。

 

11分、バルサの左コーナーキック。ファーサイドにクリアされますがヤマルが拾い、ドリブルで仕掛けると見せて中に持ち出しファーサイドへクロス。2列目から飛び込んだガビがヘッドで右サイドネットに突き刺します。

 

劣勢だったバルサが先制します。

 

14分、デ・ヨングが左サイドのビジャレアルのクリアボールを拾い、中にドリブルして中央のギュンドアンにパス。デ・ヨング自身はゴール前に走り込みます。ギュンドアンは前方のレバンドフスキにパス。レバンドフスキは右に持ち出しますが、前方にいたペドラサがカット。こぼれたボールはゴール前に走り込んだデ・ヨングの目の前へ。デ・ヨングは落ち着いてゴール左隅に決めます。

 

バルサが2－0とリードを広げます。バルサが立て続けの得点で勢いづくかと思いましたが、ビジャレアルも落ち着きを取り戻し徐々に主導権を奪いに行きます。

 

24分、またしてもクエンカが左のペドラサに高精度のフィード。ボールを受けたペドラサはスピードに乗りゴールに向けてドリブル、テア・シュテーゲンと1対1になり、シュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。

 

直後のコーナーキック。中央に走り込んだフォイスが強烈なヘッド。左ポストに当たり、ゴールライン上にいたテア・シュテーゲンの目の前をすり抜け、右サイドネットに吸い込まれます。

 

ビジャレアルが1点を返します。

 

30分、ゴール正面右からバエナのフリーキック。壁のないゴール左を狙いますがテア・シュテーゲンがキャッチ。

 

39分、ビジャレアルのカウンター。ゴール前まで突き進み、右のセルロートが中央のジェラール・モレーノにパス。ジェラール・モレーノはタメを作り、左ハーフスペースへスルーパス。ＤＦラインの裏に飛び出したペドラサが走り込みファーへグラウンダーのクロス。セルロートが押し込みます。

 

ビジャレアルが同点に追いつきます。

 

48分、ヤマルが右サイドからカットイン。ＤＦの間を抜けシュートもカバーに入ったクエンカがブロック。

 

前半は2－2の同点で折り返します。

 

後半

バルサはクリステンセンに代えてエリック・ガルシアを投入します。

 

49分、ビジャレアルの速攻。ガッビアの左サイドへのフィードをペドラサがスピードに乗ったままトラップしてそのままドリブルで持ち上がります。ペドラサはペナルティエリアの手前で左を回ったバエナにパス。バエナはダイレクトでファーサイドへシュートを決めます。

 

ビジャレアルが逆転に成功します。

 

55分、右サイドのヤマルがギュンドアンとパス交換で中に持ち出し、中央に入り込んでいたマルコス・アロンソに楔を入れます。マルコス・アロンソはＤＦに寄せられボールをこぼしますが、ヤマルが拾って右に持ち出しシュート。バーに嫌われます。

 

59分、バルサのショートカウンター。ビジャレアル陣内でボールをカットしたロメウがゴール前のレバンドフスキにパス。レバンドフスキは反転してシュート。ガッビアがファインセーブ。

 

64分、バルサの速攻。右からデ・ヨングが持ち上がり中央へ鋭いパス。レバンドフスキがスルーしてマルコス・アロンソがシュート。ガッビアがセーブ。

 

67分、バルサは右から仕掛けて中央に入ってきたフェラン・トーレスが中にいたガビにパス。ガビは潰されますが、こぼれ球をフェラン・トーレスが右足シュート。クエンカがブロックしますがボールは再びフェラン・トーレスのもとへ。フェラン・トーレスは左足を振り抜きます。

 

バルサが3－3の同点に追いつきます。

 

70分、右からヤマルがカットインしてシュート。ガッビアが触り、右ポストに当たり、ボールはゴール前へ。レバンドフスキが抜け目なく詰めてゴール。

 

バルサが4－3とスコアをひっくり返します。

 

77分、ビジャレアルはこの試合のキーマンの一人だったバエナに代えてモラーレスを投入。しかし、これでビジャレアルの攻撃力は半減してしまいます。

 

83分、テア・シュテーゲンのフィードをマルコス・アロンソがヘッドでフリック。ＤＦと入れ替わりながら抜け出したファティがゴールに向かってドリブルで持ち上がりシュートのＤＦにブロックされます。

 

84分、右ハーフスペースでボールを受けたギュンドアンがアーリークロス。ＤＦの裏をとったファティがダイレクトシュートも枠の左。

 

90分、右サイドのフェラン・トーレスがロングスルーパス。中央に走り込んだレバンドフスキがガッビアと1対1になりシュート。ガッビアがファインセーブ。

 

92分、バルサは右サイドでパスを回し、右ハーフスペースのフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはカットインからシュート。ガッビアがセーブ。

 

点を取り合ったシーソーゲームは4－3でバルサが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

ビジャレアル

＃16バエナ

攻撃のキーマンだった。シュート精度を上げていればもっと得点は奪えた。

 

＃24ペドラサ

左サイドを蹂躙。ヤマルの守備能力の低さを見事に活用して躍動。

 

＃5クエンカ

高精度のサイドチェンジは魅力。バルサの下部組織にいたそうです。

 

バルセロナ

＃27ヤマル

攻撃力は素晴らしい。まだ16歳なので守備強度やフィジカルコンタクトは物足りないが、今後大事に育てていきたい。

 

＃7フェラン・トーレス

スーパーサブの地位を確立しつつある。途中から入ってきて流れを変える得点を奪えるのはとてもいい。

 

＃1テア・シュテーゲン

3失点も失点シーンはビジャレアルを褒めるべき内容。さらなる失点を防いだのは大きい。

 

＃9レバンドフスキ

ちょっと本調子とは言えない出来。

 

＃21デ・ヨング

昨シーズンに比べて後方からの持ち上がりが増えている印象。自分の持ち味をチーム戦術に絡めて上手く出せるようになってきました。

 

＃18ロメウ

目立たないけど、攻守のつなぎ目としての貢献は大きい。守備ではカウンターを未然に防ぎ、攻撃では早い球離れで周囲の動きを良くしている。地味だけどいい補強をしたと言える。

 

＃32フェルミン・ロペス

プレシーズンのクラシコでゴールを決めて知名度を上げたカンテラの選手。この試合では堂々としたプレーを見せる。ヤマル同様大切に育てたい。

 

総括

ビジャレアル

3－2にするまではとてもいいゲームプランでバルサから主導権を奪う。効果的だったのはビルドアップ。中央にボールを入れてバルサの選手を集めてダイレクトパスで密集を抜けてバイタルエリアに迫る。あとはシュートチャンスをしっかり決めて先制していれば勝てた試合。キケ・セティエン監督はバルサでは上手くいかなかったけど、ビジャレアルでいいチームを作っています。

 

バルセロナ

苦しみながらも勝利。守備に課題は残すものの見ていて面白い試合でいた。ヤマルが2得点に絡む活躍を見せ、チームの今後に明るい話題を提供した。しかし、ヤマルはまだ16歳になったばかり。起用時間をセーブしながらじっくり成長させたい。チーム事情で酷使したペドリは怪我が多くなってしまったし、昨シーズンのガビも連戦による疲れがでていた。この3人に加えバルデもいるし、数多くの若手有望株を上手く成長させつつ、プレーイングタイムを調整しながらシーズンを進めていきたい。