俺から見たバルセロナ対ベティス

リーガ・エスパニョーラ第5節、バルセロナ対ベティスです。

 

バルサは右SBにカンセロ、3トップの左にジョアン・フェリックス、右にフェラン・トーレスを起用しました。

 

前半

序盤は両チーム共に後方からビルドアップを試みますが、中盤で引っ掛かります。

 

10分、左サイドのジョアン・フェリックス、バルデを起点に徐々にバルサが押し込み始めます。

 

14分、バルサの最終ラインの裏に出たボールをクンデが処理を誤り、イスコがボールをキープ。ベティスが速攻に入ろうとしますが、素早くプレスバックしたロメウが時間を稼ぎます。ベティスは少しスピードダウンしますが、左ハーフスペースのジョゼが右ハーフスペースのエンリキに鋭いパス。走り込んだエンリキは胸トラップで縦に持ち出しシュート。わずかに枠の左に外れます。

 

16分、ベティスが左からフリーキック。ファーサイドに送ったボールをバルデがかぶり、外にいたアヨセがトラップから強烈なシュート。右サイドネットの外側に突き刺さります。

 

ベティスが立て続けにチャンスを得ますが、ゴールは奪えません。

 

24分、バルサは前からプレスをかけて右の高い位置でボールを奪いショートカウンター。ロメウが右ハーフスペースからアーリークロス。ファーからベジェリンの内側に入ったジョアン・フェリックスがダイレクトシュートも当たり損ね、ボールはゴール左へ転がります。ルイ・シルバが飛び出しますが、走り込んだ勢いそのままにジョアン・フェリックスが先にさわりルイ・シルバをかわしてゴールライン際の角度のないところからシュート。左サイドネットギリギリに決めます。

 

バルサが先制します。

 

31分、ベティスを押し込み、カンセロが中央に入ってきて最終ラインとパス回し。ベティスの足を止め、クリステンセンがドリブルで持ち上がり、ジョアン・フェリックスに縦パス。ジョアン・フェリックスはスルー。DFラインの裏に飛び出したレバンドフスキがルイ・シルバと1対1になり、ゴール左に流し込みます。

 

バルサが2-0とリードを広げます。

 

41分、バルサのカウンター。ガビが自陣中央から縦パス。ジョアン・フェリックスが受けてドリブルで持ち上がり右ハーフスペースのフェラン・トーレスにパス。DFがカットするもボールは左ハーフスペースを駆け上がったレバンドフスキの元へ。レバンドフスキはルイ・シルバと1対1

になりシュート。バルトラが

間に合いシュートブロック。

 

45分、ベティスが左からフリーキック。右へフィードされたボールをベジェリンがダイレクトで右ハーフスペースのイスコに落とします。イスコは中を確認して中央にクロス。ファーから走り込んだジョゼがダイレクトボレー。テア・シュテーゲンが驚異的な反応を見せ、スーパーセーブ。

 

46分、ベティスのコーナーキックからバルサのロングカウンター。ニアでデ・ヨングがボールカットから中央に縦パス。ジョアン・フェリックスが走り込みそのままドリブル。ジョアン・フェリックスはベティスペナルティエリアの手前まで持ち上がり、右ハーフスペースを駆け上がったフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスはダイレクトでリターン。ペナルティエリアに入ったジョアン・フェリックスはダイレクトシュート。ルイ・シルバは足元に打たれたシュートに素早く反応し、左手でファインセーブ。

 

前半はバルサが試合の主導権を握り2-0とリードして折り返します。

 

後半

前半同様バルサペース。

 

52分、バルサの速攻。右ハーフスペースのフェラン・トーレスが中央のジョアン・フェリックスにパス。ジョアン・フェリックスはダイレクトで右ハーフスペースのレバンドフスキにパス。レバンドフスキはDFに寄せられたのでタメて中央に走り込んだフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスはシュートを試みますが、DFに寄せられ、ゴール右に外します。

 

57分、左ハーフスペースのジョアン・フェリックスが右のフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは中に持ち出しスルーパスを狙いますがDFに阻まれます。ボールは右サイドにこぼれ、ガビが拾って縦に持ち出しクロス。ファーサイドのバルデがフリーで受けて中にクロス。走り込んだジョアン・フェリックスが押し込みますが、ガビがボールを拾った時点でオフサイドでした。

 

61分、ゴール正面右からフェラン・トーレスのフリーキック。壁の外側から巻くシュートでゴール右下に決めます。

 

メッシがバルサ時代にフリーキックを直接決めてから久しぶりのゴール。3-0とします。

 

65分、右ハーフスペースのラフィーニャが左のバルデに展開。バルデはボールキープからヤマルに戻します。ヤマルは中央から寄ってきたレバンドフスキにパス。レバンドフスキはDFを引き寄せて中央のラフィーニャにパス。ラフィーニャは足裏で左に持ち出しミドルシュート。ゴール右隅に決めます。

 

バルサが4-0と試合を決定づけます。

 

試合は少しオープンな展開になり、ベティスもバルサゴール前まで進入してシュートを打てるようになりますが、単発で枠をとらえられません。

 

80分、バルサが自陣左サイドでボールをつなぎ、ベティスDFを引き付けてヤマルが中央のレバンドフスキにパス。レバンドフスキは右サイドのカンセロに展開。カンセロはドリブルで持ち上がり、ミランダに1対1を仕掛けます。まずはカットインで中に持ち出し、ミランダが慌てて追いかけてきたところをキックフェイントで転がして右足に持ち出しシュート。ボールはバルボサの手前でバウンドし、不規則に大きく弾んで、バルボサが伸ばした手の上を抜けてゴール左に決まります。

 

バルサが5-0とします。

 

85分、ヤマルが左からドリブルで仕掛けてバックヒールでフォローに来たレバンドフスキにパス。レバンドフスキは中に持ち出しますが、バルトラがボールをつつきます。こぼれ球をギュンドアンが拾って右ハーフスペースのラフィーニャにパス。ラフィーニャは強烈なシュートを放ちますが、バルボサがファインセーブ。

 

88分、バルサの自陣でのパス回しからギュンドアンが右のラフィーニャにフィード。ラフィーニャに中を確認してクロス。走り込んだレバンドフスキがバックヒールで合わせますが、バルボサが正面でキャッチ。

 

89分、ベティスは左から右のクルスに展開。クルスはニアへスルーパス。走り込んだロドリがDFをブラインドにしてファーサイドへシュート。テア・シュテーゲンがセーブ。

 

90分、中央から左のマルコス・アロンソにボールが入ります。マルコス・アロンソはDFとGKの間にクロス。走り込んだギュンドアンが合わせますが枠の右に外します。

 

バルサが5-0と完勝しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#14ジョアン・フェリックス

アトレティコにいた時から、ボールプレーヤーだしバルサのほうがフィットしそう打と思っていましたが、期待に応える大活躍。守備はさぼらず取り組み、ボールを奪われることもあるけど、サイドからドリブル突破を試みる。そして、アトレティコ時代に培ったカウンターの際のドリブルでの持ち上がり。フリーランニングもするし、バルサの攻撃のバリエーションを大きく増やしました。この働きができるなら左WGのスタメンは任せていいと思います。

 

#2カンセロ

序盤は右サイドで普通のSBをしていたが、徐々に本領発揮。ピッチのいたるところに顔を出して攻撃を活性化。課題はバルデとの連携。左サイドでバルデが高い位置をキープするので、カンセロはどこまで動いていいのか手探りで試合に入ったように見えました。シャビの戦術次第ですが、リスクマネージメントがしっかりできる起用法を模索したい。できればビルドアップがしやすくなります。

 

#7フェラン・トーレス

フリーランニングで敵を引き付け、守備も奮闘。現在ラツィオに在籍するペドロを彷彿とさせるいい選手になってきました。

 

#6ガビ

得点、アシストはなかったものの中盤で攻守にわたり貢献。この試合のMOM。

 

#9レバンドフスキ

ジョアン・フェリックスと高連携を見せ、ジョアン・フェリックスのスルーに走り込むシーンが2回あり、そのうち1回を得点に結びつける。ジョアン・フェリックスが前線左ハーフスペースにいるのでベティスのDFラインを1人で背負わずに済み、楽しそうにプレーができた。

 

#11ラフィーニャ

開幕スタメンからの退場で出場停止期間に抜擢されたヤマルや調子を上げてきたフェラン・トーレスに後塵を拝する形になったが途中出場からゴールを含めて存在感を見せた。今後に期待が持てる。

 

#1テア・シュテーゲン

スーパーセーブでベティスに流れをもっていかせなかったプレーは素晴らしかった。

 

ベティス

#22イスコ

前半終了間際のクロスは素晴らしかったが全体的に消えていた。

 

#30バルボサ

ルイ・シルバの負傷で急遽リーガデビュー(のはず)。3失点したものの安定感があったし、今後もチャンスはあるはず。頑張ってほしい。

 

総括

バルセロナ

ジョアン・フェリックスが入ったことでレバンドフスキ以外に高い位置で攻撃の起点になれる選手が増え、攻撃のバリエーションが格段に増えた。昨シーズンは左WGにガビを入れてバランス重視で、中盤を厚くしたため攻撃が手詰まりになりやすかったことを一気に解消。これにより、中盤3人で回せるめどが立ち、ガビ、デ・ヨング、ペドリ、ロメウ、ギュンドアンのローテーションが可能になる。フル稼働で怪我が多かったペドリやガビの負担は大きく減る。WGもドリブラーのヤマル、ラフィーニャ、カウンターが仕掛けられるセカンドトップ型のジョアン・フェリックス、豊富な運動量を武器にするフェラン・トーレスと組み合わせ次第で攻撃に変化をつけることが可能になった。レバンドフスキの控えがいないことが気がかりだが、フィジカルコンディションを入念に管理しているのでまずは大丈夫だと思う。一気にチーム力が上がったことを感じさせる試合でした。チャンピオンズリーグのアントワープ戦もかなり期待できそうです。

 

ベティス

完敗。前半10分過ぎのチャンスをモノにできていれば試合の流れも少しは変わったかもしれないが、バルサが強すぎた。この敗戦は忘れてヨーロッパリーグのレンジャース戦を迎えたい。

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