俺から見たバルセロナ対セルタ

リーガ・エスパニョーラ第6節、バルセロナ対セルタです。

 

バルサは右ＷＧにフェラン・トーレス、アンカーにロメウ、左ＳＢにマルコス・アロンソが入りました。

 

前半

セルタは5－3－2の守備ブロックを作りカウンター狙い。監督はベニテス。入念にバルサ対策をしていることが予想されます。

 

序盤はバルサがボールを保持するも攻め手が見つからず、時折状況の打開を図ろうとするジョアン・フェリックスがドリブルを仕掛けて奪われるシーンが目につきます。

 

セルタは右のバンバがカウンターの推進力となり、右サイドからクロスを入れるシーンが見られますが、中央の選手には合いません。

 

17分、右サイドからヌニュスが中央から右に流れる動きを見せたラーセンにクロス気味の浮き球パス。ラーセンがダイレクトで前方の右ハーフスペースに落とします。走り込んだアスパスがトラップするも足元に入ってしまい、抜け出し損ねますが、そこからループシュート。テア・シュテーゲンが上にはじき出します。

 

18分、セルタがコーナーキックからの二次攻撃。中央から左ハーフスペースのデ・ラ・トーレにボールが入ります。しかし、デ・ラ・トーレはボールコントロールミスし、ボールが前にこぼれます。その隙を逃すまいとクンデが食らいつきますが、デ・ラ・トーレが一瞬早く足を出して左前方のラーセンにパス。ラーセンはフリーでシュート。ゴール右隅に決めます。

 

セルタが先制します。

 

22分、セルタ陣内中央でデ・ヨングがロングキープから右前方のバイタルエリアにいたギュンドアンに楔を入れます。ギュンドアンは左へ横パス。ジョアン・フェリックスが受けてトラップからシュート。ゴール左上に外れます。

 

26分、セルタのカウンター。右サイドでバンバが受けてタメを作ります。その間にミンゲサがオーバーラップ。バンバはミンゲサにスルーパス。ミンゲサはダイレクトでクロス。中央のデ・ラ・トーレが受けてシュートに行こうとしますがロメウが直前で足を出してブロック。

 

27分、右サイドをクンデがワン・ツーで崩してクロス。ファーに抜けたボールをマルコス・アロンソが回収して後方のデ・ヨングに戻します。デ・ヨングはＤＦラインの裏左ハーフスペースに走り込んだジョアン・フェリックスにループパス。ジョアン・フェリックスは中にトラップしますが、ビジャールが予測しておりキャッチ。

 

36分、バルサにアクシデント。デ・ヨングが負傷でガビが投入されます。

 

37分、クンデが右サイドからアーリークロス。ファーサイドに3人が入り込み、マルコス・アロンソがヘッド。力なくビジャールがキャッチ。

 

42分、バルサの速攻。フェリックスがハーフウェーラインを越えた辺りで縦パスをフリック。ガビが左ハーフスペースを駆け上がって受けてドリブルでペナルティエリア手前まで持ち上がり、右ハーフスペースのギュンドアンにパス。ギュンドアンはトラップ亜ｋらシュート。枠の右に外します。

 

前半は1－0とセルタがリードして折り返します。

 

後半

バルサはマルコス・アロンソに代えてヤマル。ロメウに代えてアラウホを投入。右ＣＢにアラウホ、ＣＢにクリステンセン、左ＣＢにクンデ。ＤＨの位置にカンセロとガビ。左ＷＧにフェラン・トーレス、右ＷＧにヤマル。中央3人をギュンドアン、レバンドフスキ、ジョアン・フェリックスを配置する3－2－5とし、1点を奪いに行きます。

 

50分、左サイドの縦パスをインナーラップしたフェラン・トーレスがゴールライン際で、スライディングでボールを残し、左ハーフスペースにいたレバンドフスキに戻します。レバンドフスキは中に持ち出しＤＦに寄せられながらもミドルシュートも枠の左に外します。

 

バルサはなかなかセルタの守備を崩せず、徐々にセルタのカウンターに脅かされます。セルタが試合の主導権を握ります。

 

52分、セルタの速攻。右ハーフスペースのアスパスが右のバンバとワン・ツーで抜け出しシュート。クリステンセンがブロック。

 

54分、セルタのカウンター。自陣左サイドから中央のバンバにボールが入ります。バンバはアスパスに落とします。アスパスは右サイドを駆け上がったミンゲサにフィード。ミンゲサはそのまま持ち上がってシュート。テア・シュテーゲンが正面でキャッチします。

 

56分、ゴール正面25ｍくらいの距離でアラウホがボールを受けてワンステップで強烈なミドルシュート。ビジャールが正面に着たボールをセーブ。

 

 

63分、バルサの速攻。中央に入ったボールをジョアン・フェリックスがギュンドアンに落とし、ギュンドアンは左ハーフスペースのフェラン・トーレスにスルーパス。フェラン・トーレスはシュートを放ちますがわずかに枠の右に外します。

 

65分、左ハーフスペースでからフェラン・トーレスが右前方にいたジョアン・フェリックスに楔を入れて前方にダッシュ。ジョアン・フェリックスはフェラン・トーレスにリターンパス。フェラン・トーレスはそのままの勢いで縦に突破し角度のないところからシュート。左サイドネットの外側に突き刺さります。

 

70分、中央のバンバが左ハーフスペースのドウビカスと2回ワン・ツーで抜け出しシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。

 

75分、セルタのカウンター。自陣右サイドからパスをつなぎ、バンバがプレスを突破。ハーフウェーラインの時点で3対2の数的優位に立ちます。バンバは右ハーフスペースのアスパスにパスし、前方に駆け上がります。アスパスは左ハーフスペースに流れたドウビカスに絶妙なスルーパス。カバーに入ったカンセロ、アラウホの間をカットされそうでされないスピードで抜き、ドウビカスの前方にボールが入ります。ドウビカスはゴール右に流し込みます。

 

セルタが試合を決める2点目をうばいます。

 

77分、セルタは後半カウンターの起点になり、多くのチャンスを演出したアスパスをベンチに下げます。

 

80分、バイタルエリアのジョアン・フェリックスが左ハーフスペースの裏をとる動きを見せたレバンドフスキにループパス。レバンドフスキは飛び出してきたビジャールの頭上を抜く右足アウトサイドのループシュート。バーの下に当たり、右サイドネットに吸い込まれます。

 

バルサが意地の1点を返します。

 

84分、右サイドでボールを受けたラフィーニャが右ハーフスペースをインナーラップしたカンセロにスルーパス。カンセロはマイナスクロス。フリーになったレバンドフスキが冷静にゴール左へ蹴り込みます。

 

バルサが同点に追いつきます。

 

88分、左サイドでガビとバルデがパス交換。その間に中央のレバンドフスキがパスを受けようとニアへ寄ります。その動きにＤＦがつられてレバンドフスキをマークしに行きます。その動きを見たカンセロが右ハーフスペースから最前線に走り出します。セルタの中盤がマークの受け渡しを支持しますが、一瞬遅れます。ガビはカンセロの動きを逃さずゴール前にアーリークロス。カンセロは中央に走り込みビジャールの手前で合わせます。

 

バルサが3－2と逆転。

 

92分、バルサが時間を稼ぐべく後方でパスを回し、右サイドのアラウホが左サイドへフィードもキックミス。ミンゲサがカットし、ドウビカスにボールを預けてゴール前へ。ドウビカスは右のバンバに展開。バンバはタメてから中央のミンゲサにパス。ミンゲサはマーカーを外すトラップからシュートもわずかに枠の右に外します。

 

セルタの同点ゴールは生まれず、3－2でバルサが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

＃9レバンドフスキ

決定機2回を確実にモノにし、逆転勝利につなげる。

 

＃18ロメウ

前半のブロックは地味だがのちの逆転勝利につながるワンプレーだった。

 

＃1テア・シュテーゲン

2失点したものの、安定したパフォーマンスを披露。

 

＃2カンセロ

前半は普通のＳＢ、後半は偽ＳＢ。スペースを探して飛び出す力はギュンドアン同様マンチェスター・シティで鍛えられた技。逆転勝利に大きく貢献。この試合のＭＯＭ。

 

セルタ

＃10イアゴ・アスパス

カウンターの起点。「たら・れば」だが、交代していなかったらセルタが勝っていて、この試合のＭＯＭだった。

 

＃17バンバ

スピード豊かなアタッカー。ロングカウンターを成立させるための走力があるだけでなく、守備もできる。とてもいい選手です。

 

＃3ミンゲサ

機を見たオーバーラップでチャンス作る。バルサのカンテラ出身で、タイミングが合えばバルサでの活躍もあり得たと思うとちょっと惜しい気がする。

 

総括

バルセロナ

80分まではセルタの戦術にはまり負け試合。不屈の精神力と決定機を決めきるアタッカーのおかげで気持ちのいい大逆転勝利を収めたが、引いている相手をどのように崩していくかが課題。3点目のように、マーカーをずらして空いたスペースに選手が入っていけるようになりたい。

 

セルタ

ベニテスの采配がズバリと当たったが、交代を間違えて逆転を許す。たとえ疲労の色が見えても試合のキーマンは外してはいけない。この試合はバンバとアスパスが絶対的なキーマンだった。ただ80分までの試合内容は完璧だったし、気持ちを切り替えて次の試合に備えたい。