俺から見たバルセロナ対シャフタール・ドネツク

チャンピオンズリーググループステージ第3節、バルセロナ対シャフタール・ドネツクです。

 

バルサは左ＳＢにマルコス・アロンソ、中盤は出場停止のガビに変わり、フェルミン・ロペス、右ＷＧにヤマル、ＣＦにフェラン・トーレス、左ＷＧにジョアン・フェリックスを起用しました。

 

前半

シャフタールは4－2－3－1で守備ブロックを形成。攻撃はしっかりビルドアップをしていきます。

 

バルサはボールを保持しつつ、徐々にシャフタール陣内に攻め入ります。ボールを奪われると前からパスコースを切ってボールの奪還を図ります。

 

同じように後方からビルドアップを図るチーム同士なので、ボール保持時間の長いバルサが少し優勢に試合を進めます。

 

7分、シャフタールのペナルティエリアの外右ハーフスペースでスダコフがボールを受けようとしますがロメウがスライディングでカット。内側にいたフェルミン・ロペスがこぼれ球を拾い、シュートフェイントでマトビエンコを抜き去りシュート。リズニクがファインセーブ。こぼれ球をヤマルがボレーシュート。ＤＦがブロックします。

 

15分、バルサのペナルティエリア内でカンセロがヘッドでクリアも小さく、ボンダレンコが拾ってミドルシュート。アラウホがブロックします。

 

バルサは、フェラン・トーレス、フェルミン・ロペスなどがＤＦラインの裏へ飛び出す動きを見せますが、後方との連携がうまく取れずボールが出ない場合が多く見られます。しかしながら、これを続ければ、シャフタールのＤＦラインにずれが生じていくので、戦術としては後々効いてきそうです。

 

24分、右サイドのカンセロがワイドに開いたヤマルにパスし、前方に走り出します。ヤマルは中にいたフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはカンセロの前方にスルーパス。カンセロは抜け出しますが、マトビエンコが追いつきます。カンセロはキックフェイントでマトビエンコをかわして角度のないところからシュート。リズニクが正面で止めます。

 

27分、左からギュンドアンがアーリークロス。中央を飛び出したフェルミン・ロペスが胸トラップからシュート。枠の左上に当たって跳ね返ったボールをフェラン・トーレスが強烈なボレーシュート。ゴールネットに突き刺します。主審はオフサイドの笛を吹きますが、ＶＡＲの結果、オフサイドはなし。

 

バルサが先制します。

 

35分、ハーフウェーライン左ハーフスペースを超えた辺りからイニゴ・マルティネスが前線に楔を入れます。ジョアン・フェリックスと前後にポジションチェンジをしたフェラン・トーレスがフリーで受けます。ジョアン・フェリックスは左ハーフスペースを飛び出す動きを見せますが、シャフタールのＤＦがそれにつられます。フェラン・トーレスは一瞬遅れて右ハーフスペースを駆け上がったフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはアザロフの右を抜きミドルシュート。右ポストの内側に当たり、逆サイドネットに突き刺さります。

 

バルサが2－0とリードを広げます。

 

39分、シャフタールのペナルティエリア左ハーフスペースからボンダルの縦パスをジョアン・フェリックスがカット。カットしたボールが大きくなりボンダルがスライディングでカットを狙いますがジョアン・フェリックスが一足早く触って左にいたフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスはトラップからシュートもカバーに入ったステパネンコがスライディングブロック。こぼれ球をギュンドアンが拾って中央のフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはトラップからシュート。再びステパネンコがブロックします。

 

前半は2－0でバルサがリードして折り返します。

 

後半

シャフタールは得点を奪うべく、前掛かりになり、序盤は攻勢。しかし、長くは続かずすぐにバルサが押し返します。

 

48分、バルサが左サイドから攻撃を仕掛けてマルコス・アロンソがクロス。右サイドへ抜けたボールをヤマルが拾って後方のカンセロに戻します。カンセロはアーリークロス。ファーサイドでジョアン・フェリックスがヘッドで折り返しますがリズニクがセーブ。

 

49分、ゴール右45度、長い距離からマルコス・アロンソのフリーキック。直接ニアサイドを狙いますがリズニクがキャッチかと思いましたがファンブル。目の前にいたジョアン・フェリックスが詰めようとしますが、ボールは中央から走り込んでいたフェラン・トーレスに当たりゴールラインを割ります。

 

バルサは絶好機を逃します。

 

バルサが試合をコントロールしようとしますが、両チームともに運動量が徐々に落ちてきてスペースが空き始めます。

 

58分、右ハーフスペースでボールを受けたカンセロが前方へフィード。中央から走り込んだフェラン・トーレスがトラップからチップキックでリズニクの上を抜きゴール。しかし、フェラン・トーレスの飛び出しはオフサイドでした。

 

61分、シャフタールの速攻。中央から左サイドのアザロフにボールが展開されます。アラウホが対応するためにつり出されます。空いたスペースへスダコフがスプリント。マークについていたロメウが置いていかれます。その動きに合わせてアザロフがスルーパス。スダコフはペナルティエリアに走り込みステップを踏んでテア・シュテーゲンを翻弄してからシュート。ニアに突き刺します。

 

シャフタールが1点を返し、1－2とします。

 

68分、右サイドに出たボールをヤマルが追いつき、中央へマイナスのパス。フェルミン・ロペスが走り込みダイレクトシュート。右ポストに嫌われます。

 

69分、左サイドからマルコス・アロンソがアーリークロス。中央に走り込んだフェルミン・ロペスがヘッドで決めます。しかし、オフサイドでノーゴール。

 

72分、左からギュンドアンのフリーキック。ニアでジョアン・フェリックスがフリック。中央に走り込んだイニゴ・マルティネスには合わず、ファーサイドのアラウホが詰めようとしますが、手前でケルシが手で触り、アラウホはつめられず。ＶＡＲが入りましたが、ハンドはなしでした。

 

75分、ジョアン・フェリックスが負傷交代。流れがシャフタールに傾き、攻勢に出ます。

 

78分、シャフタールは左へのサイドチェンジからマーティンスがカットイン。ボールが大きくなったところにズブコフが走り込みシュート。アラウホがブロック。

 

82分、左からのクロスにクリステンセンの前に入ったステパネンコがダイレクトシュート。枠の左に外れます。

 

89分、右サイドでズブコフがボールを受けてオーバーラップしたコノプリャにパス。コノプリャはマイナスクロス。走り込んだステパネンコがシュート。ロメウの股を抜けますが、カサードが足元に入ったボールをブロック。

 

直後にバルサのカウンター。左サイドを素早く攻めて一度タメてからギュンドアンがファーサイドへクロス。走り込んだヤマルが合わせますが枠の左に外れます。

 

終盤耐えたバルサが2－1と勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

＃32フェルミン・ロペス

トップチームデビュー以来、最高の出来。得点は1点だったがきわどいシュートを何本も放つ。今日の試合のＭＯＭ。ゴール前の飛び出しは良いし、こまめにポジションを動かしてボールをもらおうとするのも良い。これからの成長が一段と楽しみになりました。

 

＃27ヤマル

守備時の相手への寄せの遅さが気になる。フェラン・トーレスやフェルミン・ロペスなどが相手を追い回して、ヤマルの目の前に敵が来るが寄せが遅くてボールを奪いきれない。もう一歩早くボールに寄せたい。

 

＃7フェラン・トーレス

効果的な動きで前線を活性化。先制点も気持ちのいいシュートだった。

 

＃2カンセロ

攻撃面は良いが、ドリブルで持ち上がって失うととても痛い。

 

＃30カサード

短い出場時間だったが守備で光る場面が2つ。一つはシュートブロック。もう一つはカンセロが上がっていって奪われた際のカバーリング。カンセロが奪われ、ヤマルがあっさり抜かれるもカサードがしっかりカバーしてシャフタールのカウンターを阻止。いい仕事をしています。

 

シャフタール・ドネツク

＃14シカン

運動量があり、フリーランニングも面白い。

 

総括

バルセロナ

けが人続出でカンテラからたくさんの選手を招集して起用する。けが人の早い復帰が望まれるが、若手に経験を積ませるいい機会になった。クラシコに向けてまずはリカバリーをしっかりしたい。

 

シャフタール・ドネツク

全選手とも足元の技術が高く、しっかりつなごうとするチーム戦術は素晴らしい。あとは高い地で奪ってショートカウンターなど、攻撃のバリエーションを増やしたい。