俺から見たバルセロナ対レアル・マドリード

第11節、バルセロナ対レアル・マドリード、エル・クラシコです。

 

バルサは左SBにバルデ、CBはイニゴ・マルティネスとクリステンセン、ヴィニシウス対策でアラウホを右SBで起用。中盤はギュンドアン、ガビ、フェルミン・ロペスで組み、右WG にカンセロ、CFにフェラン・トーレス、左WGにジョアン・フェリックスです。

 

前半

両チーム共に様子見といった感じで入ります。

 

5分、バルサは最終ラインからビルドアップに成功し、全体を押し上げレアル陣内に入ります。レアルが4-4の守備ブロック作った手前左ハーフスペースでギュンドアンがボールを受け、中央バイタルエリアに下がってきたフェラン・トーレスに楔を入れてワン・ツーを試みます。フェラン・トーレスのリターンパスにチュアメニが足を伸ばしカット。しかしボールはギュンドアンの前方、レアルのペナルティエリアに転がります。ギュンドアンが諦めずに走り込みますが、アラバがカバーには入りスライディングクリア。しかし、ギュンドアンがブロックし、ケパと1対1になり冷静にゴール右に流し込みます。

 

バルサがギュンドアンの諦めない姿勢が実った形で先制します。

 

バルサは前からパスコースを切りに行き、楔のボールを潰しに行きます。押し込まれた際はカンセロが最終ライン近くまで下がり、5-4-1もしくは4-5-1の守備ブロックを形成しレアルにスペースを使わせません。

 

一方、レアルは前からプレスをかけていきますが、あと一歩のところでバルサにかわされてしまいます。

 

15分、自陣深く右サイドからカルバハルがクリア。中央のクロースが受けますが、ガビが素早く寄せて潰します。左ハーフスペースにこぼれたボールをフェルミン・ロペスが拾ってシュート。左ポストに嫌われます。

 

時間の経過と共に、レアルがボールを持つ時間が増え、バルサはロングカウンター主体で試合をコントロールし始めます。

 

37分、レアルがバルサを押し込み、左ハーフスペースのクロースが右ハーフスペース裏のへフィード。カルバハルが受けて角度のないところからシュート。サイドネットの外側に外します。

 

46分、バルサの左コーナーキック。ニアのアラウホがスタンディングジャンプをしようとしたところをチュアメニが肩に手をかけてアラウホのジャンプを阻止。しかし、主審は笛を吹かず、VARも介入しません。

 

直後にレアルのカウンター。左サイドでヴィニシウスがボールを受けてフェラン・トーレスを縦に抜き去ろうとします。フェラン・トーレスはたまらず、ラグビーのような両手でタックル。イエローカードを受けます。

 

前半はバルサが試合をコントロールして1-0で折り返します。

 

後半

46分、レアルが前線にフィードクリステンセンがヘッドでクリア。右ハーフスペースでバルベルデが拾い、縦にスルーパス。走り込んだロドリゴが角度のないところからシュートも枠を大きく外します。

 

50分、バルサの右コーナーキック。ファーサイドに抜けたボールをフェルミン・ロペスが拾ってクロス。ファーサイドでカルバハルの前に入ったイニゴ・マルティネスがヘッド。左ポストにはね返されアラウホが詰めますがケパがファインセーブ。

 

52分、レアルはメンディに代えてカマヴィンガを投入。カマヴィンガは高い位置を取り、ヴィニシウスをフォローし始め、レアルがバルサを押し込みます。バルサは4-5-1の守備ブロックを敷き迎え撃ちます。

 

58分、バルサは左サイドを中心にパス回し。レアル守備陣が左に寄ったところで最終ラインに一度戻してクリステンセンが右ハーフスペースでフリーになったフェルミン・ロペスに楔を入れます。フェルミン・ロペスはターンして右サイドを駆け上がるカンセロにスルーパス。ボールに追いついたカンセロは鮮やかな切り返しでカマヴィンガを抜き去り、足裏を使ってボールを中へ持ち出し、アラバをかわしてシュート。しかし、キックミスをして枠の上に外します。

 

バルサは決定機をモノにできません。

 

60分、バルサはフェラン・トーレスに代えてレバンドフスキを投入。

 

63分、レアルはクロースに代えてモドリッチ。ロドリゴに代えてホセルを投入します。

 

64分、カンセロが右サイドでボールを受けて強引にカットイン。カマヴィンガを抜き去りシュート。慌ててカバーに入ったアラバ、リュディガーが2人がかりでブロック。

 

モドリッチがピッチの様々なところに顔を出し、徐々に存在感を発揮。レアルが完全にバルサを押し込みます。

 

67分、バルサを押し込み、左ハーフスペースからチュアメニがニアへ強烈なミドルシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。

 

68分、レアルはショートコーナーで始めて、左サイドからアーリークロス。ニアでガビがヘッドでクリア。中央にこぼれたボールをベリンガムが拾って強烈なミドルシュート。テア・シュテーゲンが触りますが、枠の右に突き刺します。

 

レアルがベリンガムのゴラッソで追いつきます。

 

76分、押し込まれていたバルサは疲労の色が濃いジョアン・フェリックスに代えてヤマル、カンセロに代えてラフィーニャを投入。流れを引き戻しにかかります。

 

77分、バルサのペナルティエリアの中で、カマヴィンガに対してアラウホが手を使いながら倒します。しかし、主審の笛はならず、VARも介入せず。

 

85分、バルサのロングカウンター。テア・シュテーゲンのスローをレバンドフスキが受けてドリブルで持ち上がり、右のラフィーニャにパス。ラフィーニャはタメてから中に持ち出し、左のヤマルにパス。ヤマルはカットインからファーへ低空のクロス。ラフィーニャが無理やりオーバーヘッド。ケパがファインセーブ。ラフィーニャはオフサイドでした。

 

91分、レアルは素早い攻撃から右のカルバハルに展開。カルバハルはニアへアーリークロス。走り込んだモドリッチが触り、軌道が変わったボールはイニゴ・マルティネスの頭上を抜けて中央に走り込んだベリンガムのもとへ。ベリンガムはダイレクトシュート。テア・シュテーゲンの股を抜けゴール。

 

レアルが逆転。

 

95分、バルサの猛攻。左から入ったボールをロメウがシュート。アラバがブロックし右ハーフスペースに跳ね返ったボールをラフィーニャがシュート。バスケスがブロック。

 

土壇場で逆転したレアルが逃げ切り、2-1で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#22ギュンドアン

先制ゴールを決めた冷静さは素晴らしい。どの試合でもハイパフォーマンスを魅せるのは流石。

 

#4アラウホ

ヴィニシウスをシャットアウト。ただ、手を使っている場面も多く見られたので、レフェリーによってはファールをとられるケースもあったと思う。

 

#32フェルミン・ロペス

クラシコでも存在感を見せた。ポストに当たったシュートを決めたかった。

 

#9レバンドフスキ&#11ラフィーニャ

怪我明けで試合勘がない。結果論だが、起用しない方が良かった。ボールが足についていない感じが印象的だった。

 

#6ガビ

中盤でレアルの攻撃を潰し、アラウホのフォローにも入って八面六臂の活躍。

 

#14ジョアン・フェリックス

前半はリュディガーに股抜きを決めるなど完勝。後半は守備に追われて交代。

 

#2カンセロ

WGの役割もそつなくこなす。後半の決定機を決めたかった。

 

#18ロメウ

スピード不足が顕著。前に出る守備は得意だが、後追い状態が続くと守備の穴になってしまう。対戦相手によっては起用方法を考える必要がある。

 

レアル・マドリード

#5ベリンガム

同点ゴールを決めるまではバルサの中盤に抑え込まれて存在感が薄かったが、目の覚めるような一撃と逆転ゴールでこの試合の主役に躍り出た。

 

#8クロース

バルサの楔のパスを潰せず、フェルミン・ロペスやフェラン・トーレスに前を向かれる。守備の穴になっていた。明らかなフィジカルの衰えが見える。

 

#10モドリッチ

交代出場で試合のリズムを変える。いつ出ても存在感を見せられるのは流石。

 

#12カマヴィンガ

左サイドの攻撃を活性化。

 

#9ホセル

クラシコを戦うには実力不足か。

 

#22リュディガー

ジョアン・フェリックスに完敗。それでも後半は持ち直したのは素晴らしい。

 

#23メンディ

攻守に物足りない。

 

#7ヴィニシウス

アラウホへの苦手意識がついてしまっていて、ファールをもらうべく倒れるも主審はほとんど笛を吹かず悪目立ちしてしまった。

 

総括

バルセロナ

前半はプラン通りの試合展開だったのではないかと思う。一方、後半は必要以上にリードを守ろうとチームの重心が下がってしまい、ベリンガムのゴラッソを食らう。そこから慌てて攻撃に出て立て直したところまでは良かったが、アディッショナルタイムに被弾。これも前掛かりになり守備意識が下がったところでやられてしまった。ちょっとした試合へのディテールが勝敗を分けてしまった。また、負傷離脱していた選手が交代出場したが、試合勘の無さは致命的だった。クラシコという舞台に復帰メンバーを使いたい気持ちはわかるが、完全に裏目に出てしまった。次節のソシエダ戦まで一週間試合間隔が空くのでそこで立て直したい。

 

レアル・マドリード

前半は完敗。後半はカマヴィンガの起用で押し返すことに成功。ただ、ベリンガムのゴラッソがなければ、負けていた可能性も高い。ミドルシュートを打つように指示(チュアメニも直前にミドルシュートを打った)をしたであろうアンチェロッティの采配がズバリと当たった。試合内容では押され気味だったが、最終的に勝ってしまうのがレアル・マドリードの強さで、その精神が出た試合だと思う。

 

おまけ

試合前から主審のマンサーノがレアルよりの審判だという報道があったが、この試合ではファールを見逃しすぎ。両チームともに1回ずつはP.K.になってもいいシーンはあったし、バルサの手を使った守備もノーファールになったところが気になった。ただ、ある意味公平に試合をさばいた感じも受ける。個人的には審判が少し悪目立ちした感じがしたので、もう少ししっかりファールを取ってほしかった。

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