俺から見たバルセロナ対ポルト
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ゆーすけ
2023年11月30日 00:14 visibility190
チャンピオンズリーググループステージ第5節、バルセロナ対ポルトです。
バルサはGKにペーニャ、右SBにアラウホ、CBにクンデとイニゴ・マルティネス、左SBにカンセロ。中盤は下がり目にギュンドアンとデ・ヨング、高めにペドリ。右WGにラフィーニャ、左WGにジョアン・フェリックス、CFはレバンドフスキで臨みました。
前半
バルサはここ最近では前からのプレスの出足が早い印象。ポルトは4-3-3とも4-4-2とも見える布陣で入りました。
5分、バルサの速攻。左サイドをカンセロが持ち上がり、ワイドに開いたジョアン・フェリックスにパス。ジョアン・フェリックスはドリブルを仕掛けてからカンセロに戻します。カンセロはミドルシュートを放ちますが枠の左。
6分、左サイドでボールを受けたウェンデルソンが寄せてきたアラウホに股抜きパス。ポルトの速攻が始まります。タレミが受けて中にドリブル。その間にぺぺーがクンデの裏をとるべく中央から左ハーフスペースに走り込みます。タレミがタイミングを合わせてスルーパス。ぺぺーはダイレクトで中に落とします。走り込んだザイドゥがダイレクトシュート。イニゴ・マルティネスとデ・ヨングが何とかブロック。
7分、最終ラインから左のカンセロにロングパスが入ります。カンセロはドリブルから右のラフィーニャにパス。ラフィーニャは強烈なミドルシュート。ディオゴ・コスタがファインセーブ。
ほぼ互角の立ち上がりで、ポルトは前からパスコースを切りに行きますが、バルサのパス回しもラージョ戦よりは良くなっており簡単には奪われません。
17分、自陣左サイド深く~デ・ヨングがドリブルで中央へ。マーカーを引きはがして右から中央に入ってきたラフィーニャにパス。ラフィーニャはダイレクトで前方のレバンドフスキにパス。レバンドフスキもダイレクトで右へ大きなパス。フリーのペドリが受けてバルサの速攻。ペドリはドリブルで持ち上がりアーリークロス。中央に走り込んだラフィーニャの前でぺぺが触りボールは左サイドへ流れます。ジョアン・フェリックスがボールを受けて角度のないところからシュートもぺぺがブロック。
ポルトもバルサゴールに迫りますが決定機は作れません。両チームともに縦パスを入れて、そこから速攻に持っていけるかがポイントになりそうです。
25分、ポルトがバルサを押し込み、右サイドからぺぺーがアーリークロス。中央でエバニウソンが触り、ファーに流れたボールをタレミがヘッドで押し込みます。しかし、エバニウソンがボールを触った時点でタレミがオフサイドでした。
27分、右サイドでジョアン・マリオがするするとドリブルで持ち上がり、右ハーフスペースに進入。その間にウェンデルソンが左ハーフスペースから中央に走り込みます。ジョアン・マリオはスルーパス。ウェンデルソンは右にトラップしてシュート。ペーニャがセーブし、右サイドにこぼれたボールをぺぺーがシュート。枠の上に外します。
29分、ポルトの速攻。右サイドからウェンデルソンがドリブルで中に切れ込み、中央のタレミにパス。フリーで受けたタレミはミドルシュート。クンデがブロックしますがボールは中央のウェンデルソンの元へ。ウェンデルソンはすぐさまシュート。ペーニャがファインセーブもボールは右サイドへ転がります。ぺぺーがすかさず反応してダイレクトシュート。ペーニャの右を抜けて左サイドネットに突き刺します。
ポルトが先制します。
31分、中央のペドリが左サイドのカンセロにフィード。カンセロはジョアン・マリオと1対1になりカットイン。ジョアン・マリオを鮮やかに抜き去り、ファーサイドにミドルシュート。カバーに入ったぺぺの右を抜け右サイドネットに決めます。
バルサがすぐに同点に追いつきます。この1点は最近先制点を許して苦しい展開になるバルサにとってとても価値のある1点だと思います。
34分、楔を受けたレバンドフスキはキープして右のラフィーニャに展開し、バルサの速攻が始まります。ラフィーニャはサイドをえぐってマイナスのクロス。中央でフリーになったジョアン・フェリックスがダイレクトシュートも枠の上に外します。
41分、ポルトのペナルティエリア内でディオゴ・コスタが縦パスミス。ペドリがカットしてシュートもバレラが何とかブロック。右ハーフスペースにこぼれたボールをラフィーニャが拾って中に持ち出しシュート。わずかに枠の右に外れます。
42分、ポルトは左サイドを崩してクロス。中央で混戦になり、バレラがゴール左へシュート。ペーニャがファインセーブ。
前半は1-1で折り返します。
後半
開始直後にクンデが前線にフィード。レバンドフスキとぺぺが競り合い、ぺぺがヘッド。こぼれたボールをジョアン・フェリックスが拾って強烈なミドルシュート。バーに嫌われゴールなりません。
バルサが前からのプレスを強化し、ネガティブトラジションも早くなります。
48分、中央のデ・ヨングが左のカンセロにフィード。フリーのカンセロはペナルティエリアに入り、トラップからシュートもディオゴ・コスタが正面でキャッチ。
56分、イニゴ・マルティネスが左サイドへフィード。カンセロがヘッドで左ハーフスペースのジョアン・フェリックスにパス。ジョアン・フェリックスは前を向きドリブルし、DFを引き付けて左を上がってきたカンセロにパス。カンセロはトラップで前に持ち出しニアへクロス。走り込んだジョアン・フェリックスが冷静にファーサイドに流し込みます。
バルサが勝ち越します。
60分過ぎ、ポルトの運動量が落ちて、中盤にスペースが空き始めます。
63分、バルサがしばらくパスを回し続けてデ・ヨングが左のカンセロにフィード。カンセロはトラップからクロス。中央に勢いよく走り込んだレバンドフスキがヘッドも枠の左に外れます。
79分、右サイドのサンチェスが前方にフィード。ぺぺーが走り込み、クンデと競り合います。その間に中央から流れてきたタレミがボールをかっさらい、右サイドをえぐってマイナスのクロス。走り込んだぺぺーでしたがトラップミス。ペーニャが体勢を崩しながら足でブロック。ぺぺーがこぼれ球を拾い中央へマイナスのクロス。ギュンドアンがヘッドでカットし、ペーニャがキャッチ。
ポルトは絶好機を逃しました。
同じく79分、右サイドのラフィーニャがギュンドアンと大きなワン・ツーで抜け出し右足シュート。ディオゴ・コスタがセーブし、中央に跳ね返ったボールをフェラン・トーレスが拾ってゴール右上を狙ったコントロールシュート。わずかに右に外れます。
87分、右サイドをラフィーニャがドリブルで突破し右足シュート。ディオゴ・コスタがセーブ。中央に跳ね返ったボールをギュンドアンが拾ってタメを作ってからラフィーニャにループパス。ラフィーニャはダイレクトでバイシクルシュート。ディオゴ・コスタがファインセーブ。
92分、ポルトが速攻。左からぺぺーが中央にクロス。ファーサイドのタレミがヘッドで中に落とし、チコ・コンセイソンが受けてミドルシュート。ペーニャが正面でキャッチ。
バルサが2-1で勝利しました。
気になったプレーヤー
バルセロナ
#11ラフィーニャ
コンディションが良くなり、1対1になればドリブルで仕掛けてチャンスを作ることができた。この調子を保ちたい。
#2カンセロ
ジョアン・フェリックスと2人でジョアン・マリオを圧倒。ゴール、アシスト共に見事。
#5イニゴ・マルティネス
攻撃の起点になるロングフィードを何本も通す。個の縦パスがスイッチとなりバルサの速攻が可能になる。最終ラインのキーマン。この試合では影のMOM。
#8ペドリ
コンディションは上向き。パスを受けて局面を打開した。あとは怪我に気を付けながら試合をこなしていきたい。
#14ジョアン・フェリックス
バルサのFW陣の中ではバイタルエリアで受けるのが一番うまい。これが攻撃のアクセントになる。得点という結果も出したし、この調子を維持したい。
#9レバンドフスキ
前線でCBと駆け引きをして相手の裏をとる動きを繰り返すがパスが出てこない。その結果、プレーのリズムが崩れて後半は時間の経過と共にプレーの質が落ちた。攻撃のバリエーションを増やすためにもレバンドフスキがほしいタイミングでボールを入れたい。
#23クンデ
アラベス戦でオモロディオンに完敗してから、一向に調子が上がってこない。効果的なパス出しはできず、敵FWも何とか抑え込んでいる印象。本人は不本意かもしれないがアラウホとポジションを変えて右SBで起用したほうが良さそう。
#4アラウホ
ビルドアップでの物足りなさがあるのとSBで起用するよりはCBで中央を固めてもらったほうが、チームが安定しそう。
#13ペーニャ
ラージョ戦に比べて安定感が増した。試合に出続けることで安定感は増していきそう。
#21デ・ヨング&#22ギュンドアン
2人同時起用のほうがパスの出し手が増える分、パスが回る。ただ、連戦による疲労も心配なので、今後はロメウの復調も必須になりそう。
ポルト
特に気になった選手はいませんでした。
総括
バルセロナ
根本的な問題は何も解決していない。最終ラインからのビルドアップはチームの決まりごとはなく、効果的な崩し、再現性は見えない。上手くいく場合は選手個々のパス出しのタイミング、受けてのタイミングがマッチした時に限られる。ジョアン・フェリックスとカンセロのコンビがその役割の多くを引き受けた。ここまで修正が見られないところを見るとシャビの指導力にも疑問が出てくる。現役時代はバルサではイニエスタ、ブスケツ、メッシと、スペイン代表ではイニエスタ、ブスケツ、シャビ・アロンソ、セスク、シルバなどの最高級のプレーヤーと他チームを圧倒することができた。そのイメージを持ちすぎているのか、自身の現役時代の経験でしかサッカーの見ることができないのか、はたまた別の理由なのかはわからないですが、目まぐるしく変わる最近のサッカー戦術を取り入れることができていない印象です。次は闘将シメオネ(こちらは時代に合わせて戦術を微調整して結果を出し続けている)率いるアトレティコ・マドリード戦。どのように戦うのか期待したいところです。
ポルト
チーム全体の印象は悪くないが、守備も攻撃も無難な印象。前に対戦した時のほうがアグレッシブさもあってよかった記憶があります。グループリーグ突破は最終戦に持ち越しになりましたが、引き分け以上で勝ち抜けられるので少し有利かなとも思います。
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