俺から見たアトレティコ・マドリード対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第29節、アトレティコ・マドリード対バルセロナです。

 

バルサは左SBにフォルト、DHにセルジ・ロベルト、右WGにラフィーニャ、左WGにジョアン・フェリックスと4人をターンオーバーしました。

 

前半

バルサは4-2-3-1、アトレティコは5-4-1の布陣。球際に寄せるスピードがいつもより早い印象です。

 

6分、バルサのゴールキック。ショートで始めてテア・シュテーゲンが左ハーフスペースのセルジ・ロベルトにパス。ずれたところをデ・パウルが見逃さずにカットし、中央のバリオスにパス。バリオスはフリーでシュート。テア・シュテーゲンが見送りますが、わずかに枠の右へ外れます。

 

アトレティコは絶好機を逃します。

 

前からのプレスでボールを奪いに行くアトレティコが少し優勢。バルサはアトレティコのプレスをかわせません。一方、アトレティコもシュートは打つも枠に行かず、決定機は作れません。

 

34分、バルサの速攻。左45度からレバンドフスキが右足クロス。ファーサイドに飛び込んだラフィーニャがヘッドも当て損ねて枠の右に外します。

 

37分、左サイドでパスを回し、最終ラインのクバルシが前線で裏を狙っていたフェルミン・ロペスにフィード。フェルミン・ロペスは左ハーフスペースを抜け出し、角度のないところからシュート。オブラクがセーブ。

 

同じく37分、先ほどの攻撃からの3次攻撃。左ハーフスペースのギュンドアンがドリブルし、ジョレンテをダブルタッチで抜き去り前方へスルーパス。レバンドフスキが抜け出し、マイナスのクロス。ニアでジョアン・フェリックスが軽く合わせてゴール右に流し込みます。

 

バルサが先制します。

 

43分、左ハーフスペースからデ・パウルがアーリークロス。中央に走り込んだジョレンテの前でふぉるがカットも中央のモラタの元へボールがこぼれます。モラタはダイレクトボレーも枠の上に外します。

 

前半は1-0とバルサがリードして折り返します。

 

後半

アトレティコはモラタとリノに代えて、グリーズマンとメンフィスを投入します。チャンピオンズリーグから中2日の試合なのでシメオネも早めに手を打ってきます。

 

45分、デ・パウルが足裏を見せてセルジ・ロベルトにタックル。主審の判定はイエローカードでしたが、レッドでもおかしくはないシーンでした。

 

46分、バルサの前からのプレスでデ・パウルが中央にパスミス。ラフィーニャがカットし、そのまま前方のレバンドフスキの足元へパス。レバンドフスキは右に持ち出し、足元に入ったボールに対し、軸足を抜くように右足シュート。左ポストの内側に当たりゴール。

 

レバンドフスキのゴラッソでバルサが追加点を奪います。

 

アトレティコが攻勢に出ます。バルサは2点の余裕をもって耐える時間になります。

 

51分、リケルメが左サイドから中に持ち出しミドルシュート。テア・シュテーゲンがセーブ。

 

52分、アトレティコの左コーナーからのクロスをアラウホがクリア。右ハーフスペースでこぼれ球を待っていたジョレンテがボレーシュート。DFの間を抜けたボールをテア・シュテーゲンがファインセーブ。跳ね返りをメンフィスが詰めますがテア・シュテーゲンが左足でファインセーブ。

 

60分、アトレティコの運動量が落ち、中盤にスペースが生まれます。

 

62分、前線のレバンドフスキがくさびを受ける動きで下がります。マーカーのサビッチもついていきます。レバンドフスキはターンしてDFラインの裏へ走り出します。その動きを見たテア・シュテーゲンが前線へ絶妙なフィード。ボールはDFの裏でワンバウンドし、サビッチの前に体を入れたレバンドフスキの足元へ。レバンドフスキはそのままシュート。枠の左に外します。

 

64分、DFラインから右へフィード。クンデがキープしますがDFにボールをつつかれます。後方にいたレバンドフスキが拾い、中央へクロス。走り込んだフェルミン・ロペスがフリーでヘッド。ゴールに突き刺します。

 

バルサが3-0とリードを広げます。

 

85分、右サイドに出たボールをグリーズマンがキープし、後方のコレアに戻します。コレアは中央のメンフィスとワン・ツーで右サイドのポケットに進入し、角度のないところからシュート。テア・シュテーゲンが触り、ファーサイドに流れたボールがクンデに当たり、こぼれたボールをサウールがシュート。枠の右に外します。

 

94分、バルサがゴール正面でフリーキック。レバンドフスキが右のギュンドアンにパス。ギュンドアンは止めてレバンドフスキが狙いすましたシュート。レイニルドにかすり、わずかに枠の右へ外れます。

 

3-0でバルサが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

アトレティコ・マドリード

#19モラタ

決定機を逃す。前半で1点を取れていれば試合展開は変わったはず。私のイメージは大一番ではあまり活躍できない。これができるようになるとワンランク上の選手になっているはず。

 

バルセロナ

#9レバンドフスキ

最近調子が上がってきた。体のキレが戻り無理な体勢でもシュートが枠に飛びようになった。このまま好調を維持してほしい。

 

#16フェルミン・ロペス

裏抜けでチャンスを作り、スペースへの飛び出しで得点を奪う。ナポリ戦に続き好調を維持。

 

#20セルジ・ロベルト

クリステンセンがウォーミングアップ中に筋肉の違和感を訴えたそうで急遽スタメンに抜擢される。序盤は危ない場面を作ってしまったがビルドアップに加わり、バランサーとして活躍。

 

#14ジョアン・フェリックス

得点までは消えているシーンが多かった。得点以外のインパクトは薄い。

 

#39フォルト

少し自信がついたのかプレーに落ち着きが見られた。ただ、守備は軽いのでまだまだ改善の余地がある。

 

#23クンデ&#4アラウホ

一時期の絶不調を脱し、ミスが減ってきた。ただ、抜かれそうになると手が出るのでポジショニングやコンディションに課題を残す。

 

#1テア・シュテーゲン

ファインセーブ連発でアトレティコの勢いを止めた。この試合の陰のMOMです。

 

総括

アトレティコ・マドリード

チャンピオンズリーグの疲れが明らかに合った。運動量は上がらないし、球際の激しさは普段に比べるとおとなしい感じだった。戦術云々よりも過密日程の影響でコンディションが整わない状態です。

 

バルセロナ

昨シーズンの堅守が戻ってきた印象です。まずは耐え、チャンスを決めきって先制。後半は相手が疲れるまで耐えて、あとはとどめを刺しに行く。それが今のバルサができる最善の勝ち方に見えました。

 

おまけ

過密日程に一言。バルサもアトレティコもレアルも怪我人が多く、過密日程によって試合内容が落ちています。他リーグでも強豪チームは同様だと思います。放映権収入やスポンサー収入を増やすために、サッカー選手を犠牲にして、試合の質も落としています。今後、EURO本大会、クラブワールドカップ、ワールドカップ、全てのコンペティションで出場国の増加と試合数の増加が行われます。これでは、選手は怪我をするリスクがさらに高まるばかり。試合数を減らすか、2週間で3試合(270分+アディッショナルタイム分)までしか出場できないとか、選手を守る、サッカーの質を保つ工夫をしないと近い将来、サッカーは危険なスポーツになり下がってしまいます。そうならないように、FIFAや各国のサッカー協会などが手を打つ必要が出てきていると思います。

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