俺から見たバルセロナ対ラス・パルマス

リーガ・エスパニョーラ第30節、バルセロナ対ラス・パルマスです。

 

バルサはCBにクバルシ、イニゴ・マルティネス、左SBにカンセロ、右SBにクンデ、DHにセルジ・ロベルト、CHにギュンドアン、フェルミン・ロペス、右WGにヤマル、左WGにラフィーニャ、CFレバンドフスキを起用しました。

 

前半

ラス・パルマスは4-2-3-1でDFラインを押し上げてコンパクトな布陣でハイプレス。プレスをかわされたら、少しリトリートをしますが、DFラインはそれほど下げません。バルサも同様の戦術。ラス・パルマス監督のピミエンタは元バルサBチームを率いていたので、同じ戦術になることを用いるのも納得です。

 

3分、バルサは左サイドのラフィーニャがハイプレスでボールカット。中にこぼれたボールをレバンドフスキが拾って、ループシュート。枠の上に外します。ただ、レバンドフスキはオフサイドでした。

 

4分、右ハーフスペースでフェルミン・ロペスがハイプレスでボールカットし、前方へスルーパス。レバンドフスキが走り込みバジェスを引き付けて中へクロス。ラフィーニャが詰めますが手前でDFがカット。こぼれ球をレバンドフスキがつめ、ゴールネットを揺らしますが、スルーパスを受けたレバンドフスキのポジションがオフサイドでノーゴール。

 

7分、ラス・パルマスは前線からプレスをかけて、バルサの縦パスをロイオディスがカット。キリアン・ロドリゲスが拾って左ハーフスペースのムニルにスルーパス。ムニルはカバーに入ったクバルシをダブルタッチでかわしてシュート。枠の右に外します。

 

15分、クバルシが左サイドへ大きなフィード。レバンドフスキが受けてカットインからシュート。バジェスがファインセーブ。

 

直後のコーナーキック。ファーサイドでクバルシがヘッドも枠の右。

 

18分、左サイドのカンセロが中央のレバンドフスキへ鋭い楔を入れます。レバンドフスキはスルーして前方に走り出します。フェルミン・ロペスがボールを受けてレバンドフスキにスルーパス。カバーに入ったココが触り、こぼれ球をラフィーニャが拾ってシュート。ゴールかと思いましたが、VARの介入もありノーゴール。フェルミン・ロペスがスルーパスを出した際にラフィーニャがオフサイドポジションにいたとの判定でしたが、ココがカットするまでに時間があったし、レバンドフスキの走り込みとカットにいってボールに触ったココでワンプレー経過しているのでオフサイドを取るのは納得がいきません。

 

23分、自陣中央でギュンドアンがボールを奪い、こぼれ球を拾ったセルジ・ロベルトが素早く反転し左サイドでフィード。ラフィーニャがDFラインを突破し抜け出します。バジェスも飛び出し、ラフィーニャへタックル。ラフィーニャは足元をすくわれて一回転して倒されます。バジェスにはレッドカードが提示され退場。ムニルに変わってエスカンデルが投入されます。

 

34分、バルサはパスを回して左のカンセロに展開。カンセロは右足でクロス。ココの裏をとったレバンドフスキが肩で合わせますがバーに嫌われます。

 

41分、右ハーフスペースのクバルシは前方のバイタルエリアにいたギュンドアンに鋭い楔を入れます。ギュンドアンはダイレクトで中へ。フェルミン・ロペスが受けて中に持ち出し左足でミドルシュート。枠の右へ外します。

 

ラス・パルマスを押し込み、左ハーフスペースでボールを受けたギュンドアンがタメてからスルーパス。左サイドから走り込んだカンセロがマイナスクロス。中央のラフィーニャがフリーでシュートも枠の右へ外します。

 

バルサは絶好機を逃します。

 

47分、左サイドからココの強烈なフリーキック。ニアを狙いますがサイドネットの外側。

 

前半は0-0で折り返します。

 

後半

ラス・パルマスは退場者を出した後、4-4-1と5-3-1の両方を使い分けていましたが、開始から5-3-1でコンパクトな布陣に統一。ただ、DFラインは下げません。

 

バルサが押し込む展開が続きますが決定機は作れません。

 

58分、バルサの速攻。テア・シュテーゲンがオフサイドからのフリーキックを素早く始めて左ハーフスペースのセルジ・ロベルトにパス。セルジ・ロベルトは前方のジョアン・フェリックスにパス。ジョアン・フェリックスはドリブルで中に進入して左ハーフスペースへループパス。ゴール前に走り込んだラフィーニャがヘッドで押し込みます。

 

バルサが待望の先制点を奪います。

 

72分、中央でボールを受けたジョアン・フェリックスが右ハーフスペースのフェラン・トーレスの足元に鋭いパス。フェラン・トーレスはファーストタッチで前を向きシュート。エスカンデルがファインセーブ。ただ、フェラン・トーレスはオフサイドでした。

 

77分、バルサはラス・パルマスを押し込み。右サイドのクンデに展開。クンデはセルジ・ロベルトとワン・ツーで抜けだし、中央へグラウンダーのクロス。ファーサイドにフリーで走り込んだジョアン・フェリックスが詰めますがキックミス。バーに当たり下にはじかれたボールがパチンコのようにエスカンデルに当たり、左ポスト、エスカンデルのセーブとなります。

 

バルサは追加点のチャンスを逃します。

 

86分、右サイドからモレイロがカットインして切り返してから左足シュート。テア・シュテーゲンは意表を突かれて動けず。ただ、ボールはサイドネットの外側で助かりました。

 

1-0で試合終了。

 

バルサが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

#27ヤマル

報道にもあったが、この1年で10cm身長が伸びたそうで、セルジ・ロベルトよりも身長が高い。常にラス・パルマスDFにマークにつかれ、カバーにも入られてこの試合ではインパクトは残せなかった。代表戦もあったし仕方がない。怪我だけはしてほしくない。

 

#33クバルシ

DFリーダーに見えるくらい安定感が増してきた。6試合連続スタメンだそうで、こちらも怪我が心配。

 

#20セルジ・ロベルト

昔からダイレクトリターンパスを得意としているが、この試合でも何度か見せる。相手のプレスを剥がすのに有効な手段の1つだと思う。状況判断も良かったし、この試合のMOMだと思う。

 

#14ジョアン・フェリックス

決勝点をアシスト。スペースがあれば決定的な仕事ができるが、スペースがないと苦しいのがこの試合で見てとれた。ヤマル、ラフィーニャ、フェラン・トーレスがいるので来シーズンに向けてレンタル延長も含めて無理して獲得しなくてもいいと思う。

 

#9レバンドフスキ

得点は奪えなかったものの好調を維持。

 

#11ラフィーニャ

攻守にわたりハードワークを繰り返す。今年に入ってドリブラーからマルチな選手に変貌を遂げている。

 

ラス・パルマス

特になし

 

総括

バルセロナ

前半は決定機を作りいい試合をしたが、後半は引き始めたラス・パルマスの守備を崩せず停滞。チームとして守備が安定したので悪い時期は脱したが、根本的な問題は全く解決していない。ポゼッションからの崩すパターンをチームが持っていないので引いて守る相手に苦戦する。失点を避けて先制点を奪い、逃げ切るのが現実的な戦術プランになる。ヤマルやクバルシ等の個々の成長はあるが、チームの成長が見られないのが苦しい。

 

ラス・パルマス

バジェスの退場でプラン変更を余儀なくされてしまったが、こちらもバルサとあまり変わらない印象。チームとして崩しのパターンがないので、ハイプレスからショートカウンターが現実的な攻撃パターンになる。こちらも戦術的なテコ入れが必要です。

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