俺から見たジローナ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第5節、ジローナ対バルセロナです。

 

バルサはカサード、ダニ・オルモ、ペドリで中盤を組みました。

 

前半

バルサは前から激しいプレスをかけ、ジローナの最終ラインにプレッシャーをかけます。

 

負けじとジローナは最終ラインからビルドアップを試みますが上手くいきません。

 

序盤からバルサがジローナを押し込み、主導権を握ります。

 

15分、バルサの左コーナー。中央でフリーになったレバンドフスキがヘッドもガッサニーガが正面でキャッチ。

 

16分、ジローナの速攻。右サイドのヒルが受けてドリブルで仕掛けて右ハーフスペースのミゲルにパス。ミゲルはミドルシュートを放ちますが、テア・シュテーゲンが正面でキャッチ。

 

22分、左に開いてボールを受けたラフィーニャがインナーラップしたバルデにループパス。バルデは左ハーフスペースを完全に抜け出し、左45度から強烈なシュート。ニアに外れます。

 

25分、ジローナのペナルティエリアの外でミゲルが右サイドへパスもずれて流れ、ダニ・オルモが拾ってドリブルからクロス。ファーで受けたクンデがトラップからシュートも枠の左。

 

29分、左サイドのバルデが左ハーフスペースにいたラフィーニャに楔を入れて中へ。ラフィーニャはバルデにリターン。バルデは強引に突破し、足先でクロス。ボールはゴール前を横切り、ゴールラインを割ります。

 

直後のゴールキック。ダビド・ロペスがボールを受けて持ち運びます。ヤマルが右サイドから追いかけてボールを奪取。そのままガッサニーガと1対1になり、肩口を抜くシュートを決めます。

 

ヤマルの個の力で、バルサが先制します。

 

36分、バルサが左サイドからフリーキック。中央に入れたボールがはじかれてこぼれます。こぼれ球を待っていたヤマルがいち早く反応し冷静にコントロールショット。ガッサニーガは一歩も動けず、ゴール左下に決めます。

 

バルサが2－0とリードを広げます。

 

43分、バルサ陣内中央でツィガンコフがボールキープから左のミゲルに展開。ミゲルはダイレクトでクロス。クンデに当たり勢いが削がれますが、中央に走り込んだヒルがダイレクトシュート。至近距離でしたがテア・シュテーゲンがファインセーブ。こぼれ球をジローナが拾って再びミゲルが左サイドからクロス。ヒルがヘッドを試みますが、ボールはバルデに当たり、前方で競り合おうとして跳んでいたイニゴ・マルティネスの手に当たります。主審は笛を吹き、ジローナがＰ．Ｋ．獲得。しかし、ＶＡＲが介入し、ノーファールの判定。イニゴ・マルティネスはボールを全く見える状況ではなく、意図してハンドをしていないということみたいです。

 

前半は2－0でバルサがリードして折り返します。

 

後半

右サイドでボールを受けたクンデが前線右ハーフスペースへフィード。中央から走り込んだダニ・オルモが角度のないところから強烈なダイレクトボレー。ガッサニーガの肩口を抜け、左サイドネットに突き刺さります。

 

バルサが3－0とリードを広げます。後半も変わらず、バルサが試合の主導権を握ります。

 

49分、左サイドからダンジュマがドリブルで仕掛けてクロス。アベル・ルイスが触りますが枠をとらえきれずファーサイドに外します。

 

55分、バルサの速攻。ペドリが左ハーフスペースのラフィーニャへパス。前線中央のレバンドフスキはダビド・ロペスから離れるように右へバックステップ。その動きを見逃さず、ラフィーニャがスルーパス。レバンドフスキはダビド・ロペスの裏にトラップしてガッサニーガと1対1になります。レバンドフスキはガッサニーガの体勢を崩して右サイドへシュート。しかし、ガッサニーガが粘り、左手でファインセーブ。こぼれ球をレバンドフスキがつめようとしますがダビド・ロペスが追いつき間一髪クリア。

 

レバンドフスキ、ラフィーニャの技術、ダビド・ロペス、ガッサニーガの粘り強い守備、見ごたえ十分の攻防でした。

 

両チームのプレス強度が落ち、速攻でチャンスを作ることが増え始めます。

 

57分、バルサの速攻。ヤマルが中央から左ハーフスペースに飛び出し、ロングボールを追いつきます。ＤＦに追いつかれたヤマルは中に持ち出しミドルシュート。ガッサニーガがファインセーブ。

 

59分、バルサの速攻。中央のレバンドフスキが右のヤマルにパス。ヤマルはカットインから中央へプレゼントパス。走り込んだレバンドフスキがミドルシュート。枠の右上に外れます。

 

62分、右のツィガンコフがボールを受けてバルデ相手にカットインからミドルシュート。わずかに枠の左。

 

63分、イニゴ・マルティネスが左ハーフスペースのラフィーニャに楔を入れます。ラフィーニャはフリックしてボールは中へ。走り込んだカサードがフリーで受けます。中央でレバンドフスキがポジションを下げてボールを引き出そうとします。その動きに合わせてブリントが前に出ます。カサードはＤＦのギャップにスルーパス。右ハーフスペースからブリントの裏に走り込んだペドリが抜け出し、ガッサニーガを左にかわしてゴール。

 

見事な連携でバルサが4－0とします。

 

89分、右サイドでボールを受けたアスプリージャがタメてから右ハーフスペースへスルーパス。ポルトゥが走り込み、飛び出してきたテア・シュテーゲンをかわしてクロス。中央のストゥアーニが押し込み、ジローナが1点を返します。

 

82分、左ハーフスペースでボールを受けたパウ・ビクトルが強引に2人を抜き去り、カットインからシュート。枠の右上に外します。

 

86分、遅れてボールカットにいったフェラン・トーレスの着地した足が、アスプリージャの足を踏みつけ、レッドカードで退場します。

 

ファールする意図は見られませんでしたが、足裏が入ってしまったので仕方がない感じもする退場でした。

 

その後スコアは動かず、バルサが4－1で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

ジローナ

＃3ミゲル

ジローナの中で抜群に巧い。今シーズンは引き留めに成功したが、来シーズンビッククラブに引き抜かれる可能性が高い。まだ、レアルが保有権を持っているかもしれないのでレアル復帰も十分に考えられる。

 

＃10アスプリージャ

ボールスキル、パス共に独特のリズムがあって面白い。ジローナの戦術に上手くハマれば大きな戦力になりそう。

 

＃24ポルトゥ＆＃7ストゥアーニ

ベテランの味をしっかり出して、結果も残す。

 

バルセロナ

＃20ダニ・オルモ

周囲がよく見えていて、狭いスペースでもボール受けて打開できる。

 

＃8ペドリ

ダニ・オルモがいるおかげでマークが分散しのびのびとプレー。得点シーンは素晴らしかった。

 

＃19ヤマル

圧巻の2ゴール。シュート時の落ち着きがメッシみたいになってきた。まだ17歳だから末恐ろしい。

 

＃17カサード

多分、リーガ初アシストを記録。試合出場が増えてプレーに落ち着きが見られる。イニゴ・マルティネス、クバルシの3人で縦パスを潰すメカニズムができているのは大きい。

 

＃23クンデ

フリック戦術の影響もあり、縦パスを入れる意識が高まりいい楔を入れるシーンが増えた。ビルドアップもできる選手に成長してきています。

 

＃3バルデ

試合ごとにコンディションが上がってきている。ラフィーニャとの連携もいい。

 

＃11ラフィーニャ

この試合の陰のＭＶＰ。積極的に前からのプレスをかけ、バルデとの連携もいい。スルーパスでレバンドフスキのビッグチャンスを演出する。今のバルサに欠かせない選手になっています。

 

総括

ジローナ

ジローナの出来は悪くないが先制点の奪われ方が悪かった。チーム戦術で後方からしっかりつなぐので、失点するリスクは承知の上だが、押し返すだけのチーム力はなかった。ただバルサが強すぎたので、ジローナを責めることはできない。次回の対戦時にバルサ対策を練ってくるか、それても自分たちのサッカーを貫くのかが楽しみです。気持ちを切り替えてチャンピオンズリーグのパリＳＧ戦に臨んでほしいと思います。

 

バルセロナ

ジローナを上回って勝利。インターナショナルマッチウェーク後の試合も好調を維持。今後は中2・3日の試合が続くので、選手の疲労度も考えながら戦っていく必要がある。フリックのチームマネージメントが問われるが、ここまでの結果を見ると交代出場する選手が入ってもチーム力が大きく落ちることはないのであまり不安はない。怪我とコンディション調整をしっかり行ってモナコ戦に臨みたい。