俺から見たレアル・マドリード対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第11節、レアル対バルセロナのクラシコです。

 

バルサは、バイエルン戦と同じスタメンで臨みました。レアルは中盤にベリンガム、チュアメニ、バルベルデ、カマヴィンガを並べました。

 

前半

1分、カマヴィンガのスルーパスに中央から左に流れたエムバペが抜け出します。エムバペはペーニャと1対1になりシュートもニアへ外します。ただ、エムバペはオフサイドでした。

 

レアルは4-4-2でハイプレスをかけてバルサを押し込みます。バルサもハイプレスをかけようとしますが、レアルはロングボールで回避。序盤はレアルペース。ただ、レアルのパスミスが気になります。

 

10分過ぎ、バルサがレアルのプレスを徐々に回避し始めます。2トップのエムバペ、ヴィニシウスと中盤の間が空いていて、そこでカサードとペドリが1回受けることができるようになったことが大きな要因です。

 

12分、クバルシが前線に楔を入れます。バウンドして入ってきたボールをレバンドフスキがアウトサイドでフリック。中央に走り込んだヤマルが抜け出し、ルニンと1対1になり、ループシュートを試みますが高さが出ずにルニンがキャッチ。

 

14分、左サイドのカマヴィンガがポケットにスルーパス。エムバペが抜け出し、ファーサイドへクロス。走り込んだベリンガムがスライディングで押し込みますが、ペーニャが驚異の粘りを見せ、ゴールライン上で右手でかき出すスーパーセーブ。ただ、エムバペがオフサイドでした。

 

レアルはバルサのハイラインの裏を狙って攻めますが、ことごとくオフサイドにかかります。

 

20分、バルサのショートカウンター。リュディガーのクリアミスをヤマルが中央で拾います。リュディガーが慌ててヤマルに寄せますがヤマルは右にかわして前方中央のラフィーニャへパス。ラフィーニャは左のバルデを囮にしてミドルシュート。

 

21分、ヴィニシウスが左サイドでボールを受けてカットインからシュートもニアへ外します。

 

27分、バルサは中盤でパスを回して左のバルデに展開。バルデはカットインから左ハーフスペースのペドリに戻します。ペドリは無回転ミドルシュート。ルニンがセーブします。

 

28分、直後のコーナーからの二次攻撃。左からラフィーニャがクロス中央でイニゴ・マルティネスがヘッドも枠の上。

 

29分、右サイドへのフィードをルカス・バスケスが収めてポケットへスルーパス。エムバペが走り込み、角度のないところでペーニャと1対1になります。エムバペはペーニャの動きを読み切りチップキックで上を抜いてゴール。しかし、VARが介入し、エムバペがオフサイドでノーゴールとなります。

 

36分、ヤマルが右サイドで受けてカットインからシュート。カマヴィンガがくっついていきブロックし、枠の上に外します。

 

前半は両チームともに拮抗した状態。0-0で折り返します。

 

後半

バルサはフェルミン・ロペスに代えて、デ・ヨングを投入。ペドリが一列前に入ります。

 

51分、中盤でヤマルがボールカットから超ロングシュート。弾道が低くルニンがキャッチします。

 

53分、バルサがハーフウェーライン左サイドからフリーキック。イニゴ・マルティネスが左ハーフスペースのカサードに戻します。カサードはドリブルでゆっくり持ち上がりながら前線を見ます。ミリトンとリュディガーがポジションを上げますが、ルカス・バスケス、メンディは上がらず、DFラインにギャップができます。左ハーフスペースでルカス・バスケスと駆け引きをしていたレバンドフスキがすかさず中央へアクションを起こし、その動きを逃さずに感じていたカサードがスルーパス。レバンドフスキが完全に抜け出しルニンと1対1になり、距離をつめられる前にゴール右へ流し込みます。

 

バルサがきれいに崩して先制します。

 

55分、勢いに乗ったバルサは中盤でパスを回してラフィーニャの落としを受けたデ・ヨングがダイレクトで左に展開。バルデが走り込み中を確認してクロス。ミリトンの裏をとったレバンドフスキが中央でフリーになりヘッド。ゴール右に流し込みます。

 

バルサが畳みかけるように2点目を奪います。

 

63分、左サイドでボールを受けたヴィニシウスが中央にスルーパス。エムバペがフリーで走り込みます。ペーニャは絶妙な飛び出しでシュートコースを狭め、エムバペのシュートをファインセーブ。こぼれ球をモドリッチがループで狙いますが枠の右。

 

65分、バルサの速攻。ダニ・オルモが左ハーフスペースを持ち上がり左から左ハーフスペースへ走り込んだラフィーニャへスルーパス。ラフィーニャはルニンを引き付けて中央へパス。フリーのレバンドフスキが無人のゴールへシュートするも直前でバウンドしたボールをコントロールできず左ポストに当ててしまいゴールを奪えません。

 

68分、バルサの速攻。左サイドでパスを回してラフィーニャがポケットにスルーパス。ヤマルが走り込み中央へクロス。レバンドフスキがファーサイドに流れながら受けてシュートも枠の上に外します。

 

69分、レアルが左サイドからフリーキック。モドリッチがDFとGKの間に絶妙なクロス。走り込んだベリンガムでしたがバウンドが合わず、体に当てるだけになってしまい枠の左に外します。

 

70分、レアルのショートカウンター。中盤でダニ・オルモからベリンガムがボールをつついて奪い、こぼれたボールをモドリッチがダイレクトでループスルーパス。エムバペが抜け出しシュートもペーニャがファインセーブ。

 

76分、ペーニャのフィードをレバンドフスキがDFを背負いながらフリック。左から走り込んだラフィーニャがトラップしてルカス・バスケスをかわして中央に進入。ラフィーニャはカバーに入ったメンディに対して、右ハーフスペースのヤマルにパス。ヤマルは縦に持ち出し右足シュート。右上を打ち抜きゴール。

 

バルサが3-0と試合を決める1点を奪います。

 

84分、最終ラインでイニゴ・マルティネスがボールキープ。ラフィーニャが左から左ハーフスペースの裏を狙って走り出しますがタイミングが合わず。しかし、ラフィーニャは中央にポジションを取り直し再び左ハーフスペースの裏を狙うアクションを見せます。その動きに合わせてイニゴ・マルティネスがフィード。ラフィーニャが抜け出し、ルニンと1対1になりループシュート。カバーに入ったDFも追いつけず、ダメ押しの4点目を奪います。

 

4-0。バルサがクラシコを制しました。

 

気になったプレーヤー

レアル・マドリード

#9エムバペ

周囲との連携が悪くパスがワンテンポ遅れて出てくるのでオフサイドの山を築く。DFラインと同じ高さでポジションを取るため、動き出したらすべてオフサイドになるため、ボールを呼び込む動作と同時にパスが出ればオフサイドはかいくぐれるが、パスの出し手がエムバペの動き出しを見てから出すので上手くいかない。エムバペが2歩分自陣からポジションを取れば上手くいくが、現状ではその技術はない。

 

#7ヴィニシウス

レアル自体がヴィニシウスを最大限活かす戦術を取れていないため、攻撃力が半減。いい形でボールをもらえずいら立っている印象を受けた。

 

#3ミリトン&#22リュディガー

最終ラインのコントロールができていないため失点を重ねる。CBの二人だけがラインを押し上げてSBが残ってしまうためにギャップができ、先制点を奪われる。4失点目もルカス・バスケスがラフィーニャの対応をして下がっていて、CBもポジションを修正する時間があったのにカバーに入る動きは皆無。組織的な欠陥になっている。

 

#10モドリッチ

途中出場でパサーとしての輝きは魅せるも全盛期に比べてかなり落ちている。試合勘も影響はしていると思うけど物足りなかった。

 

バルセロナ

#13ペーニャ

バイエルン戦までのプレーが嘘のよう。自信をもって堂々とプレーし、エムバペをシャットアウト。この試合のMOM。

 

#9レバンドフスキ

巧みなポジショニングで2得点。エムバペとの格の違いを魅せた。

 

#8ペドリ

後半はバイタルエリアでボールを引き出し、バルサの攻撃を活性化。

 

#19ヤマル

序盤からループシュートを狙っていて、ゴールを決めたのは普段はあまり見せない縦に抜けて右足の強烈なシュート。相手の裏をとれる判断力が素晴らしい。

 

#17カサード

中盤で攻守に奮闘し、先制点もアシスト。一気にバルサのキーマンに成長。

 

#21デ・ヨング

後半から出場し、中盤を安定させる。コンディションも上がってきた。

 

#16フェルミン・ロペス

前半、攻守に奮闘。後半につなげる大きな仕事をしたと思う。

 

#2クバルシ&#5イニゴ・マルティネス

ハイラインをコントロールし、オフサイドの山を築く。エムバペ、ヴィニシウスとスピードに定評のある相手に対して臆さずハイラインを保てるメンタルと実行力が素晴らしい。

 

#11ラフィーニャ

いつも道理のハイパフォーマンスを披露。ループシュートは見事だった。

 

総括

レアル・マドリード

チームとして未完成。中盤にパサーがいないので前線にいいボールが来ない。この試合に限ってはタイミングのずれが全てオフサイドという結果で現れた。また、最終ラインの連携の悪さも露呈して4失点。クラシコで課題が浮き彫りになったので、どのように修正するかはアンチェロッティの手腕にかかっています。

 

バルセロナ

前半序盤は押し込まれたが10分で修正し、あとはレアルの攻撃をかわしつつ、チャンスをしっかり決めて大勝。バイエルン戦、クラシコと連勝して自信を持つことはできたので、あとはこの調子を維持しつつ、けが人が出ないようにターンオーバーしながら1試合1試合臨んでいきたい。

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