俺から見たベティス対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第16節、ベティス対バルセロナです。

 

バルサはダニ・オルモ、レバンドフスキが先発に復帰しました。

 

前半

1分、ベティスの左コーナーキック。ニアでフリックしたボールをファーサイドのディエゴ・ジョレンテがヘッド。ゴールにカバーに入ったラフィーニャがクリア。

 

2分、クリアボールを前線右ハーフスペースのロ・チェルソが収めて中央へフィード。2列目から飛び出したアブデが完全に抜け出しペーニャと1対1になります。アブデはゴール右へシュートを放ちますが、ペーニャが読み切り、左手一本でファインセーブ。

 

序盤はベティスが決定機を作ります。4-4-2の守備ブロックを作りつつ、バルサの選手へ激しく詰めてバルサのビルドアップを妨害し、試合の主導権を握ります。

 

5分、イニゴ・マルティネスが右ハーフスペースへフィード。クンデが走り込み、DFに寄せられながらも足を伸ばして何とかつま先でシュート。ビエイテスがセーブ。

 

7分、ラフィーニャが右ハーフスペースの高い位置でパスカットして、前方にいたヤマルにパス。ヤマルは右45度からミドルシュートもビエイテスが正面でキャッチ。

 

徐々にバルサが押し返します。

 

14分、左ハーフスペースからラフィーニャがアーリークロス。ファーサイドに走り込んだヤマルがジャンピングボレーも枠を捉えられず、右に外れます。

 

バルサ、ベティスとも中盤で潰し合い、試合は膠着します。

 

38分、右サイドでパスを回し、ヤマルがバイタルエリア右ハーフスペースに走り込んだペドリにタイミングよくパス。ペドリは余裕をもって前方のスペースへベルベットパス。走り込んだクンデがGKとDFの間に絶妙なダイレクトクロス。中央にフリーで走り込んだレバンドフスキが余裕をもって押し込みます。

 

バルサがベティス守備陣を完全に崩して先制します。

 

42分、右からヤマルがカットインを仕掛けると見せてアーリークロス。中央のレバンドフスキの前でDFがクリア。ファーサイドに流れたボールをラフィーニャが左足アウトにかけたダイレクトボレー。サバリがブロックします。

 

前半は1-0でバルサがリードして折り返します。

 

後半

ベティスは前半より前からのプレスを仕掛けるようになります。バルサは後方からのビルドアップが機能しなくなってきます。ベティスが試合の主導権を再び握ります。

 

50分、ロ・チェルソが右からフリーキック。ニアでレバンドフスキがクリアを試みますが頭に触るのが精いっぱい。ファーサイドに走り込んだアルティミラがヘッドもわずかに枠の右。

 

同じく50分、左サイドでディエゴ・ジョレンテが縦パスをカットし、すぐさま縦にスルーパス。ペローが受けてクロス。ニアに飛び込んだアブデがヘッドで合わせますがわずかに枠の右に外れます。

 

53分、ベティスは左サイドでクイックリスタート。アブデが抜け出してマイナス気味のクロス。2列目からフリーで入ってきたチミー・アビラがトラップからゴール左へシュート。ペーニャが驚異的な反応でスーパーセーブ。ゴール左へはじき出します。

 

62分、ベティスのロングカウンター。自陣中央でチミー・アビラがボールをキープして左サイドへ大きくフィード。ロケが走り込みペナルティエリアに進入。後方からデ・ヨングがチャージして倒します。主審の笛は鳴らず、ロケは脱げたスパイクをもって抗議。その後プレーが止まった段階でVARチェックからオンフィールドレビューを経てベティスがP.K.獲得。この判定を巡ってフリックが退場。ロ・チェルソがゴール右に決めます。

 

ベティスが同点に追いつきます。

 

76分、ヤマルがハーフウェーライン右サイドでボールを受けます。ヤマルは後方からチミー・アビラが追ってくるのを確認し、チミー・アビラの進路を塞ぐようにドリブルし、背中でチミー・アビラを抑えて前進。その勢いで加速してアルティミラを抜き去り、対峙したディエゴ・ジョレンテをカットインで抜き去り、カバーに入ったバルトラを縦に抜き去ります。ヤマルはGKと1対1になりますが、パスを受けようと中央に走り込んでいたフェラン・トーレスがボールを奪ってしまい右足シュート。枠の左に外します。また、オフサイドでした。そのままヤマルが左足でシュートまでいけたので、ゴールが決めっていた可能性がとても高いプレーでした。

 

ヤマルのゴラッソが・・・。悔やんでも悔やみきれないシーンになりました。

 

81分、ヤマルが右サイドで受けてDF2人に対して自陣に戻りながらカットインしてすぐさま中央へスルーパス。フェラン・トーレスがニアでダイレクトシュート。GKに当てますがゴール右に決めますが、オフサイド。しかしVARチェックが入り、オフサイドは取り消されゴールが認められます。

 

バルサが2-1と勝ち越します。ベティスは同点ゴールを目指して前からプレスをかけ始めます。

 

93分、ベティスは左サイドから右のルイバルに素早くサイドチェンジ。エイバルはトラップからアーリークロス。ニアサイドに走り込んだディアオが右足インサイドで合わせます。ボールはイニゴ・マルティネスの股を抜けてゴール左へ吸い込まれます。

 

ベティスが土壇場で同点に追いつき、試合終了。

 

勝ち点1ずつを分け合いました。

 

気になったプレーヤー

ベティス

#10アブデ

バルサ時代からスピード、ドリブルに定評のある選手だったが、フリーランニングの質も上がった。決定力が上がればさらにいい選手になれるがそれを上げるのはとても難しい。頑張ってほしい。

 

#8ロケ

バルサからレンタル中。動きを見る限り、バルサ時代よりもかなりいい。このまま成長してほしい。ただ、バルサのスタイルには向いているFWではなさそう。

 

#9チミー・アビラ

この試合のベティス側のMOM。試合終盤でも前線からプレスをかける献身性は素晴らしい。ただ、周囲との連動が少ないので効果的とは言えないが、味方を鼓舞する形にはなった。

 

#20ロ・チェルソ

ボールキープ力、チャンスメイク力は今のベティスの攻撃では生命線と言える。イスコが怪我から復帰してきたので、共存できればさらに輝きそう。

 

バルセロナ

#19ヤマル

76分のプレーは必見。このプレーはいつか再現されそうな気がします。また、勝ち越し弾のアシストもお見事。

 

#9レバンドフスキ

いつも思うがゴール前でのポジショニングがいい。DFの目線から外れてボールが入ってきたタイミングで相手の前に出てシュートを打つ。周囲もレバンドフスキの動きの特性を理解しているからチャンスになりそうなところにクロスを入れればレバンドフスキが合わせてくれる信頼感がある。

 

#8ペドリ

先制点の起点となったバイタルエリアへのフリーランニングが素晴らしかった。

 

#21デ・ヨング

ペナルティエリア内で不用意なチャージを仕掛けてしまった。ロケがシュートを打つにはまだ、時間があった感じだったので無理する必要はなかった。

 

#7フェラン・トーレス

DFの裏を取ろうとフリーランニングを繰り返す。コンディションも良く得点を奪ったが、ヤマルのボールを奪ってしまったシーンだけは悔やまれる。

 

#32フォルト

同点に追いつかれたシーンでは、中に絞り過ぎてルイバルの対応が遅れてしまった。デ・ヨング同様、イメージが悪い。

 

#13ペーニャ

バルサ側のMOM。ペーニャのビッグセーブがなければ負けていた。守護神として風格が出てきた。テア・シュテーゲンの不在を感じさせないプレーができている。まだ25歳なのだし、テア・シュテーゲンの後釜として今後絶対に放出してはいけない選手になったと思う。2失点したがどちらも仕方がないと思える失点だった。

 

総括

ベティス

11位と中位に甘んじているが、この試合を観る限りもっと上の順位を目指せる。ハイプレスとショートカウンターはほかのチームの脅威となりえるポテンシャルを秘めている。

 

バルセロナ

ベティスと引き分けたのは痛いが、終了間際の失点はペーニャ、イニゴ・マルティネスの責任とは言えない。ニアをペーニャ、ファーサイドをイニゴ・マルティネスが分担してシュートコースを塞げていたので、ディアオのシュートを褒めるべき。一方でDFラインの裏を取られるケースが増えている。対戦相手がバルサを研究してきた成果と言えるが、速攻主体のチームに今後苦戦し続けると思います。対策はDFラインを下げてはね返すか、パスの出しどころを抑えるかです。DFラインを下げるとコンパクトさが失われて、ボールを取る位置が下がり押し込まれる展開になります。これはバルサが苦手とするパターンなのでNG。中盤、前線のプレス強度を上げるほうが断然いいと思います。そのためには、怪我から復帰してきたガビ、デ・ヨング、フェラン・トーレス、フェルミン・ロペス辺りがプレスをかけるタイミングなどをしっかり覚えてスタメンの選手と同じレベルでできるようにしなくてはなりません。スタメンを張る、ラフィーニャ、ペドリ、カサドなどは連戦による疲れもたまってきているので、早急に対処したい案件です。次はチャンピオンズリーグのドルトムント戦です。コンディションを整えつつ、戦術の徹底と連携強化を図っていきたいです。

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