俺から見たバルセロナ対アトレティコ・マドリード

リーガ・エスパニョーラ第18節、バルセロナ対アトレティコ・マドリードです。

 

バルサはクバルシが最終ラインに復帰、中盤にガビ、左WGにフェルミン・ロペス、右WGにラフィーニャを起用しました。

 

前半

両チームともにハイプレスを敢行。激しい球際の攻防が始まります。

 

2分、右サイドのラフィーニャが左ハーフスペースのペドリへ横パス。グラウンドが悪くバウンドするボールをペドリは難なく止めてスルーパス。左ハーフスペースへ走り込んだフェルミン・ロペスがクロス。ファーサイドに走り込んだラフィーニャがヘッドを試みますが、タイミングが合わず当てるだけで枠にボールを飛ばせません。

 

3分、左ハーフスペースのイニゴ・マルティネスが前方でデ・パウルのマークを外したペドリに縦パス。ペドリはバイタルエリアに進入し、アウトサイドで中央のレバンドフスキにパス。ラングレが触りこぼれたボールをガビが拾って右へ。右ハーフスペースでラフィーニャが受けて中に元出しシュート。ラングレが触り、ヒメネスがブロック。

 

5分、左サイドからフェルミン・ロペスが鋭いクロス。ニアでレバンドフスキがヘッドも枠の上に外します。

 

バルサが攻勢。シュートの一歩手前まできますが、ラングレ、ヒメネスのCBコンビが何とかはね返します。

 

19分、アトレティコを押し込み、右からラフィーニャが左足クロス。ファーサイドにレバンドフスキとフェルミン・ロペスが飛び込みますが合わせられず。抜けたボールがジュリアーノ・シメオネの手に当たりますがノーファール。

 

21分、バルサのコーナーキックからの二次攻撃。左でボールを受けたラフィーニャがストレートのクロス。ファーサイドでイニゴ・マルティネスが胸トラップから強烈なシュート。オブラクが正面でセーブ。

 

24分、右からラフィーニャがクロス。レバンドフスキの前に体を投げ出したヒメネスが何とかクリア。

 

直後の右ショートコーナー。ラフィーニャが受け直してクロス。ニアでガビがヘッドも枠の右に外れます。

 

29分、左サイドでボールを受けたペドリが右ハーフスペースにドリブルで仕掛けます。ジュリアーノ・シメオネ、アルバレス、デ・パウルが寄せますが、ペドリがいち早く進入し、中央のガビに右アウトサイドパス。ガビはヒメネス相手にルーレットターンを試みますが、かかとにボールが引っ掛かり、ボールがこぼれます。そこに走り込んだペドリが受けてラングレ、マルコス・ジョレンテに寄せられる前に右アウトサイドシュート。マルコス・ジョレンテにかすりながらもゴール右隅に決めます。

 

ペドリのゴラッソでバルサが先制します。ただ、バルサがここでトーンダウン。試合をコントロールし始め、アトレティコが押し返し始めます。

 

45分、アトレティコは自陣右サイドでプレス回避。左のハビ・ガランに展開。ハビ・ガランは左に流れたギャラガーにボールを預けてインナーラップを仕掛けてサイドを崩してGKとDFの間にクロス。アルバレスの前でイニゴ・マルティネスが何とかクリア。

 

1-0とバルサがリードして前半を折り返します。

 

後半

前半終盤と同じく、バルサは試合をコントロールしようとし、アトレティコも引いて守備ブロックを作る展開。

 

47分、バルサが前から緩くプレスをかけ、右ハーフスペースでラフィーニャがパスミスをカットし、バルサのショートカウンター。ラフィーニャは左ハーフスペースのペドリにパス。ペドリはすぐさま前方にスルーパス。走り込んだフェルミン・ロペスがシュートもオブラクがファインセーブ。

 

54分、最前線のガビが楔のボールを左へ流します。バルデが走り込み中を見てクロス。ニアでヴィツェルがヘッド。ファーサイドに流れたボールをペドリが拾って中に持ち出し左足シュート。枠の左に外れます。

 

56分、バルサのカウンター。中盤でボールを奪ったバルサはペドリが右ハーフスペースへフィード走り込んだラフィーニャが飛び出してきたオブラクと1対1になり、ループシュート。バーにはじかれはね返ったボールをレバンドフスキがシュート。ヴィツェルが頭でブロックし、主審が試合を止めます。

 

59分、ドロップボールを主審がアトレティコに渡したことでスタジアムはブーイングの嵐。騒然とした雰囲気の中、アトレティコの速攻。左サイドに出たボールにアルバレスが走り込みマイナスのクロス。戻ってきたカサドがカットし、ボールはペナルティエリアの外左ハーフスペースに転がります。3列目から走り込んだデ・パウルが冷静にゴール右下へシュート。DFの隙間を縫ってゴール。

 

アトレティコが同点に追いつきます。

 

65分、右サイドでラフィーニャがクンデとワン・ツーで抜け出しポケットに進入。右足でクロスを入れますがニアに飛び込んだレバンドフスキと呼吸が合わず、ボールはファーサイドに抜けてきます。

 

66分、右サイドでボールを受けたラフィーニャが中に持ち出し左足でクロスを上げるようにファーサイドへシュート。わずかに枠の左上に外れます。

 

75分、アトレティコを押し込み、右からラフィーニャが左足クロス。ファーサイドにフリーで走り込んだフェラン・トーレスが中に折り返し、レバンドフスキが飛び込みますが空振り。オブラクが抑えます。

 

バルサはビッグチャンスを逃しました。

 

76分、バルサ陣内中央でカサドがパスを受けて左に展開しようとしたパスをバリオスがカット。そのままアトレティコのショートカウンター。バリオスは左ハーフスペースのアルバレスにボールを預けて左ハーフスペースのバルサDFの裏に走り込みます。アルバレスはその動きに合わせてスルーパス。バリオスはペーニャと1対1になりシュートも、ペーニャがファインセーブ。

 

80分、バルサは左から攻めて、左のバルデが左ハーフスペースのダニ・オルモにパス。ダニ・オルモはファーストタッチでDFをかわして角度のないところからシュート。オブラクがシュートコースを塞いでいたこともあり、わずかに枠の右に外れます。

 

82分、左ハーフスペースからイニゴ・マルティネスが右ハーフスペースのペドリに鋭い楔を入れます。ペドリはダイレクトで中央のレバンドフスキにパス。レバンドフスキはファーストタッチで右に持ち出しシュート。DFがブロックします。

 

85分、バルサのロングカウンター。バルサ陣内中央でダニ・オルモがボールを拾い横にいたペドリにパス。バウンドしたボールをペドリはダイレクトボレーでロングスルーパス。右ハーフスペースをラフィーニャが抜け出しオブラクと1対1になりますが、オブラクがシュートコースを切りながら中央から寄せて、ラフィーニャはサイドに追いやられて角度のないところからシュート。オブラクがセーブします。

 

87分、バルサは後方でパスを回しつつ徐々に前進し、中央でボールを受けたダニ・オルモが右ハーフスペースへ針の穴を通すスルーパス。ペドリが受けて前に持ち出しシュートも絶妙な飛び出しでオブラクがファインセーブ。

 

ここからオープンな展開になります。

 

95分、アトレティコのロングカウンター。右サイドに出たボールをデ・パウルがキープし、右ハーフスペースをインナーラップしたモリーナにスルーパス。モリーナはペナルティエリアの脇から鋭いクロス。クバルシの股下を抜けて中央に走り込んだセルロートが冷静に叩き込みます。

 

アトレティコが土壇場で2-1と逆転し、勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#8ペドリ

過去最高の圧巻のパフォーマンス。チームは負けたけどMOMにも選ばれる。特にデ・パウルの裏を取るポジショニングが見ていてため息しか出なかった。全盛期のイニエスタを見ているかのようで、この試合だけ見たらバロンドールを受賞するぐらいの出来だった。また、得点シーンは文章では語れない圧巻のプレーでした。

 

#6ガビ

バルサのハイプレス復活のキーマンという働きを魅せた。コンディションが戻ってきて、怪我前のパフォーマンスを見せ始めた。

 

#9レバンドフスキ

ゴールが入らない。チャンスに顔を出せているので心配はしていないが、結果がほしい。

 

#20ダニ・オルモ

後半途中から出てきてバイタルエリアを攻略。チームとして結果が出れば良かった。

 

#13ペーニャ

2失点するも仕方がない。ファインセーブもあり、安定感、継続性は見られる。

 

#5イニゴ・マルティネス

危険な場面に体を張って守れる。クバルシもお手本にしたい。

 

アトレティコ・マドリード

#5デ・パウル

同点ゴールを奪い、決勝点の起点になる。ただ、試合に負けていたら、ペドリにコテンパンにやられた戦犯になっていた。だからサッカーは面白いともいえる。

 

#13オブラク

絶妙なポジショニング、飛び出しからファインセーブを連発。これがなかったら大敗していてもおかしくはなかった。

 

#9セルロート

ラストチャンスを確実にモノにする。結果が出ているFWなので途中出場でも巧みなボールキープを見せ、自信にみなぎっていた。

 

#2ヒメネス&#15ラングレ

体を張って前半を耐え抜く。後半はオブラクに助けられたが、二人の活躍も忘れられない。

 

総括

バルセロナ

先制までは今季最高の出来と言っても過言ではない。疲労によるハイライン&ハイプレスが機能しない状況を、ガビを起用することで復活させ、一方的に押し込むことに成功。先制点を奪った後、そのまま2点目を奪いに行かなかった前半の判断が後々悔やまれる。後半もシュートチャンスは作れていたので心配はないが、後半ロスタイムに打ち合いを演じてしまった試合運びは非常にまずい。カサドがいなくなり、前掛かりでバランスが悪かったこともあるが、勝ちたいが引き分けでも良しとするバランス感覚を養いたい。

 

アトレティコ・マドリード

持ち前の粘り強さを発揮としか言いようのない試合。ただ、普段のシメオネのチーム作りが表れている試合ともいえる。いつ見ても、スタメン、ベンチ入りメンバー共に同じ熱量で試合に臨み、交代選手が自信をもって自分のタスクをこなしている。今シーズンはバルサもレアル・マドリードも低調なので、シーズン折り返しではあるもののリーガ・エスパニョーラを制する可能性が高まった。

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