俺から見たバルセロナ対アトレティコ・マドリード

コパ・デル・レイ準決勝、バルセロナ対アトレティコ・マドリードです。

 

バルサはＣＢにクバルシとイニゴ・マルティネス、中盤はデ・ヨング、ペドリ、ダニ・オルモ、ＣＦにフェラン・トーレスを起用しました。

 

前半

キックオフからアトレティコがボールを回して右サイドを突破。グリーズマンがクロスを入れて、フリアン・アルバレスがヘッドもシュチェスニーが上にはじき出します。

 

直後のコーナーキック。ショートで始めてグリーズマンが中央に入ったボールをラングレがヘッドでフリック。ファーサイドに走り込んだフリアン・アルバレスが右足アウトサイドで押し込みます。

 

アトレティコがいきなり先制します。

 

5分、中盤でクンデからデ・ヨングへの横パスがずれたのをフリアン・アルバレスが逃さずカット。フリアン・アルバレスはそのまま左サイドへドリブルで持ち上がりアトレティコのカウンター。フリアン・アルバレスは中を確認してＧＫとＤＦの間にクロス。右ハーフスペースに走り込んだグリーズマンが受けて追いかけてきたバルデを切り返しでかわしてシュート。シュチェスニーが触りますがそのままゴール。

 

アトレティコが2－0とリードを広げます。

 

アトレティコは4－4－2から5－4－1へとバルサの選手配置によってポジションを変える守備ブロックを形成。いつも通り入ってきた縦パスに厳しく寄せます。

 

11分、バルサの速攻。ペドリが自陣ハーフスペースからセンターサークルのラフィーニャへ鋭いパス。ラフィーニャはタイミングをずらしてダイレクトでスルーパス。フェラン・トーレスが右ハーフスペースから抜け出し、ムッソと1対1になりシュート。ムッソは後逸しますがすぐさま抑えて事なきを得ます。

 

アトレティコは時間と共に5レーンすべてを埋める5バックに完全に移行します。

 

18分、クンデが右ハーフスペースから外に開いたヤマルを使ってアンダーラップ。ヤマルはタイミングを計ってリターンパス。ポケットを取ったクンデはマイナスクロス。2列目から走り込んだペドリが冷静にムッソの動きの逆を取りゴール正面に決めます。

 

バルサが1点を返します。

 

20分、バルサの右コーナーキック。ファーサイドでクバルシがバリオスに競り勝ちヘッドを叩き込みます。

 

バルサがあっという間に2－2の同点に追いつきます。

 

勢いづいたバルサは得意のポゼッションとハイプレスがハマり、アトレティコ陣内で試合が進みます。

 

31分、バルサは前からプレスをかけてマルコス・ジョレンテがムッソにバックパス。短くなったところをフェラン・トーレスが逃さず追いかけて飛び出したムッソをかわしてシュート。しかし、フェラン・トーレスは蹴りそこない勢いのなくなったボールをヒメネスがクリア。

 

40分、バルサの右コーナーキック。ラフィーニャが鋭いボールを入れ、クバルシのスクリーンプレーでフリーになったイニゴ・マルティネスがヘッドで流し込みます。

 

バルサが逆転に成功します。

 

47分、バルサはアトレティコを押し込み右サイドのヤマルにボールを預けます。クンデがＤＦラインの裏に抜け出す動きを見せて、ギャラガーのポジションを下げさせます。ヤマルは瞬間的にハビ・ガランと1対1になり、カットインからファーサイドにシュート。ムッソがファインセーブ。

 

49分、左ハーフスペースバイタルエリアでダニ・オルモがボールを受けて中央のフェラン・トーレスとワン・ツーで抜け出しシュート。ムッソがキャッチします。

 

前半は点の取り合い。3－2でバルサがリードして折り返します。

 

後半

前半同様バルサペース。

 

50分、バルサは左サイドでパスを回して崩し、ラフィーニャがシュート性の鋭いクロス。ペドリが飛び込みますが足で合わせるには少し高く合わせられません。

 

触れれば押し込んで1点というシーンでした。

 

60分過ぎ、中盤にスペースが空き始めアトレティコがカウンターを仕掛けられるようになっていきます。

 

73分、中央のペドリから右のヤマルにボールが入ります。ヤマルはカットインをちらつかせてマンダバを抜き去り左足で鋭いグラウンダーのクロス。レバンドフスキが中央で押し込みます。

 

バルサが4－2とリードを広げます。

 

75分、バルサのカウンター。井戸はアトレティコに止められるも左のラフィーニャへ展開。ラフィーニャはファーストタッチでボールを止めて一連の動きでゴー。モリーナを抜き去ってサイドをドリブルで持ち上がり、ＧＫとＤＦの間にクロス。レバンドフスキがマンダバに寄せられながらもファーサイドに飛び込み合わせますが枠の右。

 

82分、ゴール正面からバルサのデザインされたフリーキック。ラフィーニャがボールをまたぎ、レバンドフスキが左ハーフスペースのペドリにパス。ペドリはダイレクトでラフィーニャに落として、ラフィーニャがダイレクトシュート。ＤＦに当たり、ムッソがキャッチ。

 

83分、左サイドに開いたフリアン・アルバレスがポケットにスルーパス。コレアが走り込みマイナスクロス。後方から走り込んだマルコス・ジョレンテが強烈なシュート。ガビにかすりゴール右に突き刺さります。

 

アトレティコが1点を返し、4－3と1点差に詰め寄ります。

 

87分、アトレティコのショートカウンター。左サイドでボールを奪い、中央のセルロートに楔を入れます。セルロートはダイレクトで左ハーフスペースにスルーパス。コレアが抜け出し、ＤＦに追いつかれる前にシュート。シュチェスニーがファインセーブ。

 

92分、ピッチへの侵入者が出た模様で試合が一時中断。再開されたボールをラングレが左ハーフスペースへフィード。クンデの裏を取ったリノが完全に抜け出し独走。リノはバルサＤＦが戻る前に中央へラストパス。フリーのセルロートが押し込みます。

 

アトレティコが土壇場で同点に追いつき試合終了。決勝進出はセカンドレグの勝者となります。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

＃7フェラン・トーレス

決定機を決めておきたかった。

 

＃20ダニ・オルモ

先発出場したが、スーパーサブで起用した時のほうがいい。バイタルエリアが少しでも広がっていた時に起用したい。

 

＃6ガビ

ちょっとコンディションが落ちている気がする。

 

＃8ペドリ

相変わらずハイレベルなプレーを魅せる。

 

＃11ラフィーニャ

左サイドでモリーナを抜いたプレーは素晴らしい。一見の価値ありです。

 

＃19ヤマル

常にハビ・ガランとギャラガーの2人に見張られていた。上手く1対1になった時にしっかりチャンスを作れるのは流石。

 

アトレティコ・マドリード

＃7グリーズマン

クロスの精度が素晴らしい。

 

＃19フリアン・アルバレス

先制点、2点目のアシストとここぞというときのプレーは圧巻。

 

＃10コレア

いつ出てきても仕事をする仕事人。短時間で仕事ができるメンタリティは見習いたい。

 

＃9セルロート

こちらも途中出場で結果を残す。コレアと2枚看板で途中から試合の流れを変えられるのはチームとして大きい。

 

総括

バルセロナ

開始の入り方、終盤のクローズの仕方に若さが出てしまった。4失点目は外部の影響もあったので弁明の余地があるが、この経験を糧として勝ち切れるようになりたい。一方、2失点後の反撃はチームの好調さを表している。セットプレーからの2点も含まれるがいい形で得点を奪いチャンスも作った。勝ちを落とした印象の試合だが、気持ちを切り替えてコンディションを整えて週末のソシエダ戦に臨みたい。

 

アトレティコ・マドリード

上手い試合の入りをしたが守備ブロックが引きすぎてしまい逆転を許す。ただ、終盤の粘りは流石アトレティコという形。リーグ戦でもバルサ戦はロスタイムに決勝ゴールを奪っているし、1試合1試合あきらめずに戦うシメオネ・アトレティコの神髄を見た試合になった。