俺から見たバルセロナ対レアル・マドリード

リーガ・エスパニョーラ第35節、バルセロナ対レアル・マドリードです。

 

バルサはインテル戦と同じスタメンで臨みました。

 

前半

序盤は様子見といった印象。バルサの選手は足が重い感じも受けます。

 

2分、右サイドからルカス・バスケスが前線中央にフィード。レアルの選手には合いませんでしたが、クバルシが胸トラップミスして後逸。ボールは右ハーフスペースにいたエムバペに転がります。クバルシは慌ててスライディングを試みますが、ボールを軽くつつくだけになり、エムバペが素早く追いかけます。たまらずシュチェスニーが飛び出しますが、エムバペを倒してしまい、レアルがP.K.獲得。エムバペがゴール左へシュート。シュチェスニーが触りますがボールの勢いが勝ち、ネットに突き刺さります。

 

レアルが先制。バルサはインテル戦に続き、またしても先制されます。

 

7分、右サイドでエリック・ガルシアが前方のヤマルにボールを預けてオーバーラップ。ヤマルは一瞬タメを作ってリターンパス。エリック・ガルシアはヴィニシウスの追走に対して体を入れて抑えて振り切り、角度のないところからシュート。クルトワがセーブ。

 

13分、自陣左サイドでバルベルデがヤマルに手をかけてボールを奪い、レアルの高速カウンター。ベリンガムがボールを拾って左へフィード。ヴィニシウスが受けてDFとGKの間にクロス。中央で加速したエムバペが完全に抜け出しシュチェスニーと1対1になります。エムバペは左を狙う体の動きでシュチェスニーをニアに飛ばして、ゴール正面にシュートを決めます。

 

レアルが2-0とリードを広げます。足取りの重いバルサでしたがここから少しずつギアが上がっていきます。

 

16分、バルサはショートコーナーから左のペドリがクロス。ベリンガムがクリアしますがクリアボールをヤマルが拾ってミドルシュート。枠の右へ外れます。

 

直後の右コーナーキック。ファーサイドでイニゴ・マルティネスがヘッドで折り返しますが、中で誰も押し込めずファーサイドへボールが抜けていきます。

 

18分、バルサのコーナーキックからの二次攻撃。ジェラール・マルティンがペナルティエリア外でバウンドしたボールを強烈ミドルシュート。クルトワが上にはじくファインセーブ。

 

直後の左コーナーキック。ニアでフェラン・トーレスがフリック。ラウール・アセンシオの前に飛び込んだエリック・ガルシアがニアに押し込みます。

 

バルサが1点を返します。バルサは目が覚めたかのような猛攻で得点を奪いました。

 

21分、レアルを押し込み、右ハーフスペースからダニ・オルモがアーリークロス。ファーサイドでラフィーニャがルカス・バスケスにつかまれて転倒。大外に走り込んだジェラール・マルティンがクロス。DFに当たりはね返され再びジェラール・マルティンがグラウンダーのクロス。ゴール正面でフェラン・トーレスが合わせますが触るのが精いっぱい。ゴール右へ外れます。

 

31分、ペドリが中央でドライブ。バルベルデとヴィニシウスの間を抜けます。その動きに合わせてフェラン・トーレスが中央から右へプルアウェイの動きを見せます。ペドリはその動き出しを逃さずフェラン・トーレスにパスしてゴール前に飛び込みます。レアルDF陣はペドリを警戒して中を固めます。フェラン・トーレスはペドリへのリターンパスをキャンセルし、右にいたヤマルにパス。ヤマルはダイレクトでファーサイドへコントロールシュートを決めます。

 

バルサが同点に追いつきます。

 

33分、中盤右ハーフスペースでエムバペとセバージョスが重なり、ボールがエムバペから離れたところをペドリが逃さずカット。ペドリは中央に持ち出し左ハーフスペースへスルーパス。ラフィーニャが抜け出し、冷静にクルトワの左足元を抜くシュート。ゴール右下隅に決めます。

 

バルサが3-2と逆転します。

 

36分、バルセロナは左サイドからラフィーニャのフリーキック。鋭いクロスに対してバルベルデが足で止めますが、こぼれ球をクバルシがシュート。慌てて打ったため枠の上に大きく外します。

 

41分、右サイドからヤマルが得意の左アウトサイドでGKとDFの間にクロス。中央に飛び込んだラフィーニャがヘッドで合わせますが枠の上。

 

同じく41分、レアルの前線へのフィードをバルサDFがはね返したボールをヴィニシウスが拾います。ヴィニシウスは左ハーフスペースへループパス。ベリンガムが抜け出しマイナスクロス。ゴール前のエムバペはカバーに入ったイニゴ・マルティネスに対して後方にトラップ。すかさずデ・ヨングがスライディングを仕掛けてエムバペが転倒。主審はP.K.の笛を吹きます。しかし、VARが介入しベリンガムがオフサイド。転倒したエムバペにはデ・ヨングのスライディングは当たっておらず、デ・ヨングも当たる直前で足を引っ込めていました。オフサイドで助かったのはエムバペだったかもしれません。

 

44分、レアル陣内でバルサがハイプレス。アルダ・ギュレルにバックパスを出させ、ラフィーニャが受けてのルカス・バスケスにそのままプレス。ルカス・バスケスはラフィーニャのプレスを嫌ってボールを後方に流しますが、ラフィーニャが推進力を活かしてボールを奪取。ルカス・バスケスは慌ててラフィーニャを抑えにかかり、ラフィーニャはボールキープから左に走り込んだフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスはローリングでボールを前に運び、カバーに入ったラウール・アセンシオとルカス・バスケスの間を抜くリターンパス。フリーのラフィーニャがゴールに蹴り込みます。

 

バルサが4-2とリードを広げ、前半を折り返します。

 

後半

レアルが前からプレスを仕掛け始めます。少しオープンな展開になります。

 

48分、バルサが速攻から二次攻撃。クリアボールを拾ったペドリが右ハーフスペースのヤマルにパス。ヤマルは中に持ち出しミドルシュート。枠の上に外します。

 

51分、フェラン・トーレスが自陣左ハーフスペースでラウール・アセンシオを背負って楔を受けて左のラフィーニャへスルーパス。ラフィーニャはゴールに向かってドリブルしクルトワを引き付けて中央にパス。走り込んだヤマルが蹴り込みますが、ラフィーニャはオフサイドでした。

 

このシーンでは直前にフェラン・トーレスが同じような位置でボールを受けに行き、ラウール・アセンシオがファールをしてイエローカードをもらっていました。それと同じパターンでラウール・アセンシオが厳しくこないと分かったうえでボールを受けたフェラン・トーレスとバルサのサッカーIQの高さに驚かされました。

 

55分、ヤマルからボールを奪ったレアルのカウンター。こぼれ球を拾ったヴィニシウスが左ハーフスペースからスルーパス。DFラインの裏に飛び出したエムバペがカバーに入ったクバルシをかわしてシュート。わずかに枠の右に外れます。

 

60分過ぎ、レアルの運動量が落ちてバルサがポゼッションを高め、余裕をもってパスを回し始めます。

 

68分、ハーフウェーライン辺りからラフィーニャが中央へスルーパス。フェラン・トーレスが抜け出しますが、ボールコントロールミスでクルトワが難なくボールをキャッチ。しっかりボールコントロールをしていれば決定機でした。

 

69分、ハーフウェーライン右ハーフスペースでモドリッチがイニゴ・マルティネスのパスをカット。モドリッチはすぐさま中央へスルーパス。中央に走り込んだヴィニシウスが右ハーフスペースを独走し、シュチェスニーを引き付けて中央を並走していたエムバペにパス。エムバペは余裕をもって蹴り込みます。

 

レアルが1点差に詰め寄ります。

 

エリック・ガルシアが右ハーフスペースへスルーパス。ヤマルが抜け出し左アウトサイドでクロス。ファーサイドにラフィーニャが飛び込みますが枠の上に外します。

 

バルサは決定機を逃します。

 

78分、フォルトが右ハーフスペースへフィード。ヤマルが抜け出して角度のないところから強烈なシュート。クルトワがブロック。中央に跳ね返ったボールをフェラン・トーレスが胸トラップからボレーシュート。チュアメニがブロックに入り、ボールはチュアメニの体から離れた手に直撃。VARが介入し、オンフィールドレビューで主審が確認し、ノーファール。バルサはP.K.獲得ならず。レアルは九死に一生を得ました。

 

88分、レアルのカウンター。左ハーフスペースからエムバペがスルーパス。右ハーフスペースを抜け出したビクトル・ムニョスがシュチェスニーと1対1になりシュートも枠の右上に外します。

 

90分、レアルのカウンター。左ハーフスペースをエムバペが抜け出しシュチェスニーと1対1になりシュート。シュチェスニーがファインセーブ。右ハーフスペースにこぼれたボールをビクトル・ムニョスがつめようとしますが直前でバルデがクリア。

 

直後のコーナーキック。中央でチュアメニがヘッド。ファーサイドに流れたボールをエムバペがつめますが、エムバペはオフサイドでノーゴール。

 

94分、イニゴ・マルティネスが左サイドから縦にフィード。フェルミン・ロペスがバルベルデとのボールの奪い合いを制し、ボールキープからカットイン。ビクトル・ムニョスとモドリッチの間を抜けてファーサイドへシュート。右サイドネットに突き刺します。フェルミン・ロペス、クレはお祭り騒ぎ。しかし、VARでフェルミン・ロペスバルベルデとのボールを奪い愛した際、フェルミン・ロペスの手にボールに当たっているということでハンドの判定。ノーゴールとなります。

 

78分のチュアメニのハンドを取らないで、今回のフェルミン・ロペスのハンドを取るのは理不尽だとしか言いようがありません。

 

97分、バルサのカウンター。ヤマルが中央をドリブルで持ち上がり、右ハーフスペースへスルーパス。ラフィーニャが抜け出し、飛び出してきたクルトワに対してループシュートを狙いますが枠の上に外します。

 

4-3でバルサがクラシコに勝利。今シーズンは全勝です。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#11ラフィーニャ

献身的な姿勢が逆転ゴールや4点目につながっていると思う。

 

#19ヤマル

この試合でもゴラッソを決める。最近のヤマルを見ていて唯一物足りないことを発見。カットインからニアへのシュートがない。これができるようになるとメッシがゴールを量産し始めた時のようにGKがシュートコースを絞れなくなる。ぜひ習得してほしい。

 

#7フェラン・トーレス

得点はなかったが、フリーランニングでチャンスを演出し3アシスト。レバンドフスキとは違った形でCFとして活躍できることをインテル戦、クラシコで証明した。

 

#8ペドリ&#21デ・ヨング

2人で中盤を完全に支配した。次節のエスパニョール戦は休養をあげたい。

 

#5イニゴ・マルティネス

いると最終ラインの安定感が増す。インテル戦も最後までいれば・・・と「たら・れば」で思ってしまうくらいです。

 

#24エリック・ガルシア&#35ジェラール・マルティン

日に日の存在感を増している。プレーの質も上がっているのでこのまま成長してほしい。

 

#3バルデ

クラシコで復帰。試合勘はしっかりしており、ビクトル・ムニョスの決定機を阻止し、ドライブでチャンスを作る。ジェラール・マルティンが独り立ちした今、ターンオーバーでできるようになったので怪我のリスクが減りそう。

 

#2クバルシ

怪我で交代。大事に至らないことを祈ります。

 

#20ダニ・オルモ

目立ってはいなかったがフリーランニングなどで貢献。

 

#16フェルミン・ロペス

終了間際の幻のゴールは本当に残念。あのゴールが決まっていたらすっきりとクラシコが終えられたと思った人は多かったと思う。後半途中から入ってとてもいい働きをしていた。

 

#15クリステンセン

大事なところでクバルシと交代で出場。難しい局面を安定感あるプレーで勝利に貢献。

 

レアル・マドリード

#9エムバペ

一人攻撃で気を吐く。ただ、ヴィニシウスとランニングコースが重なることが多い。ヴィニシウスだけでなくほかのメンバーとも連携強化が図れないと今後は伸び悩むと思う。現状は圧倒的なスピードで打開できるが、スピードに乗れない局面を作られるとポテンシャルを発揮できなくなる。

 

#7ヴィニシウス

不調。どんどん輝きを失っている。エムバペとの共存は難しい。2人ともフィニッシャーでチャンスメイク能力が低いので、どちらかが割を食うことになる。現状はヴィニシウスが輝けない。

 

#15アルダ・ギュレル

ノーインパクト。クラシコでプレーするには現状では力不足。

 

総括

バルセロナ

インテル戦、クラシコともに2失点からのスタートは改善すべき。ただ、そこからひっくり返せる力量はとんでもなく高い。試合終盤の締め方も含めて徐々に経験を積んで身につけていきたい。あと1勝で油症が確定するので、疲労の色が濃いメンバーはエスパニョール戦を休ませて、フレッシュな人材を使っていきたい。

 

レアル・マドリード

2得点までは完璧だったが、バルサの圧力に屈して結果は完敗。DFラインにけが人が続出しているが、根本的な問題は中盤の構成や前線の組み合わせの悪さがあると思う。チームとして機能していれば、DFラインにかかる負担は減るし、結果けが人も増えないで済んだかもしれない。「たら・れば」ではあるものの、シーズンを通して不安定だったことが結果に表れたのだと思う。

 

おまけ

審判に一言。あまりにもレアルに有利な判定が多かった。50:50の判定でレアルに傾くのはあり得るが、ハンドを取らなかったり、取ったりするのはおかしい。また、バルベルデがヤマルを引き倒して奪ったボールから得点を奪ったシーンも同様。後ろから肩に手をかけて倒しているのにノーファールはありえない。とてもスリリングな展開の良いクラシコだったが、審判の判定が水を差してしまった。今後、クラシコを含めてバルサ戦では笛を吹いてほしくないと思ってしまいました。

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