俺から見たセルタ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第12節、セルタ対バルセロナです。

 

バルサはカサドが試合直前に先発回避。ダニ・オルモとデ・ヨングでボランチを組みました。

 

前半

3分、セルタのカウンター。自陣中央で縦パスを受けたジュルガが左ハーフスペースのイライシュにボールを落とし、イライシュは左にスルーパス。ドゥランが抜け出し独走し、シュチェスニーと1対1になり、チップキックシュート。シュチェスニーを抜きますが、カバーに入ったバルデがクリア。ドゥランはオフサイドでした。

 

バルサが押し込み始めますが、セルタは5-4-1の守備ブロックを作り中央を固めます。相変わらずバルサのハイプレスは迫力がなく、最終ラインも不安定に見えます。

 

7分、フェルミン・ロペスがミドルシュート。マルコス・アロンソに当たりボールは枠を外れます。しかし、VARが介入し、オン・フィールド・レビューが入り、マルコス・アロンソがシュートブロックした際にボールが手に当たっていたことが確認されてバルサがP.K.を獲得。レバンドフスキがいつもの助走からジャンプせずにクイックでゴール左下に鋭いシュートを決めます。

 

バルサが先制します。

 

10分、バルサはセルタのハイプレスをかわして右ハーフスペースからフェルミン・ロペスが絶妙なスルーパス。左から中央に走りこんだラッシュフォードが抜け出し、ラドゥと1対1になり、ゴール右へシュート。ラドゥが読み切ってファインセーブ。こぼれ球をレバンドフスキがつめようとしますがDFにつぶされます。

 

そこからセルタのカウンター。左サイドに展開されたボールをカレイラが受けてドリブルで持ち上がり、中央のイグレシアスにパスし、前線に向かってそのまま走り出します。イグレシアスは左ハーフスペースを抜けようとするカレイラにリターンパス。カレイラはバルサのハイラインを見事にかいくぐり、中央を独走。カレイラはさらに右に流れてシュチェスニーと1対1になり、冷静にゴール左へ流し込みます。

 

セルタが見事なカウンターであっという間に同点とします。

 

12分、バルサ陣内でフェルミン・ロペスがバックパスをミス。ジュルガが拾ってドリブルで持ち上がりペナルティエリアの手前からミドルシュートも枠の上に外します。

 

バルサはハイプレスが機能しない状態でハイラインを敷き、セルタは横パスを一本入れてスルーパスでハイラインの裏を狙ってきます。セルタペースになります。

 

15分、イグレシアスが楔を受けて30mぐらいの距離をロングシュート。前に出て居たシュチェスニーでしたが落ち着いて戻ってキャッチ。

 

デ・ヨングが最終ラインに下りて指示を出し、修正を試み始めます。

 

24分、バルサはハイプレスをかけて、セルタのペナルティエリアの手前でマルコス・アロンソのパスをヤマルがひっかけてショートカウンター。ヤマルは中央右のレバンドフスキにパス。セルタDFが慌てて戻りシュートコースを塞ぎ、レバンドフスキは中央のフェルミン・ロペスに落とします。フェルミン・ロペスはトラップからシュートもイライシュがスライディングブロック。左ハーフスペースにこぼれたボールをラッシュフォードが体勢を崩しながらも強引にダイレクトシュート。左ポストに嫌われボールはゴール前を横切って右サイドへ。素早く反応したレバンドフスキが角度のないところからシュートもラドゥが素早く寄せてセーブします。

 

31分、バルサはコーナーキックからの二次攻撃。左サイドからダニ・オルモが絶妙な右足クロス。ゴール前に走りこんだフェルミン・ロペスがボレーシュートも枠の上。

 

36分、セルタを押し込みラッシュフォードが左からドリブルを仕掛けると見せて右足クロス。スターフェルトとずっと駆け引きをしていたレバンドフスキがスターフェルトの裏を取って抜け出し、右足インサイドボレー。ラドゥの股を抜きゴール。

 

バルサが勝ち越します。

 

42分、リプレイの最中にセルタは右サイドへフィード。ジュルガが抜け出し、中を確認してマイナスクロス。2列目から走りこんだイグレシアスが強烈なダイレクトシュート。シュチェスニーの頭上を抜けてゴールに突き刺します。

 

セルタが再び同点に追いつきます。この場面では、デ・ヨングが最終ラインにカバーに入ったためイグレシアスの走りこむスペースが生まれてしまいました。ハイラインの裏は取られなくなってきましたが、別の問題が浮かび上がります。

 

43分、右サイドのヤマルがオーバーラップしたエリック・ガルシアにスルーパス。エリック・ガルシアはクロスを入れますがDFが頭で触り、こぼれ球を拾ったダニ・オルモが左足シュートも力なくラドゥがキャッチ。

 

48分、左サイドからラッシュフォードが縦に突破しマイナスクロス。イライシュが触り、ファーに流れたボールをヤマルが右足シュート。ラドゥが触りますがそのままゴール。

 

バルサが3-2と勝ち越して前半を折り返します。

 

後半

リードしているバルサがボールを保持して試合をコントロール。守備に難のある現状のバルサではよい判断だと思います。

 

一方、セルタは5-4-1でリトリートして反撃の機会をうかがいます。

 

72分、バルサの左コーナーキック。ニアでレバンドフスキがヘディングシュート。ファーサイドに決めます。

 

バルサが貴重な追加点を奪います。

 

87分、フェルミン・ロペスがセルタのDFラインの裏に出たボールを追いかけて、キープしようとしたマルコス・アロンソからボールをつつきます。こぼれたボールをヤマルが拾ってゴールに向かってドリブル。ヤマルはラドゥと1対1になり、ゴール右へシュート。しかし、ポストに嫌われます。

 

93分、デ・ヨングが2枚目のイエローカードで退場となります。

 

バルサが逃げ切り、4-2で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

セルタ

#7イグレシアス

絶好調。もともとオールラウンダーなFWだが、ポストプレーでアシスト、上手く走りこんでゴールを奪う。

 

#20マルコス・アロンソ

P.K.を奪われ、決定機を作られる。ツキにも見放され、踏んだり蹴ったりな試合だった。

 

#5カレイラ

同点ゴールはお見事。抜け出しは完璧。ドリブルのコース、シュートも申し分ない。一見の価値ありです。

 

バルセロナ

#9レバンドフスキ

ゴールへの嗅覚が一気に復活。特に2点目の抜け出しは素晴らしかった。こちらも一見の価値ありです。

 

#14ラッシュフォード

いつもと同じでハイプレスはできない。ただ、攻撃面で大きく貢献。レバンドフスキへのクロスは完璧だった。こういうシーンを増やしたい。

 

#21デ・ヨング

退場してしまったがこの試合のMOM。崩壊した最終ラインを立て直し、中盤でパスをさばいてリズムを作る。この勝利での貢献はレバンドフスキのハットトリックと同様の価値がある。

 

#10ヤマル

ドリブルの仕掛けはあったが、ベストコンディションからは程遠い気がする。代表戦で無理しないことを祈る。

 

#16フェルミン・ロペス

攻撃での貢献は大きいが、ハイプレスは連携がうまくいかず不発になることが多かった。

 

#20ダニ・オルモ

急遽慣れないボランチで出場し大苦戦。バイタルエリアで受ける能力は全く生かせず、不完全燃焼に終わる。

 

総括

セルタ

前半はバルサのハイラインをうまく攻略できる感じがしていたが、後半はボールと試合の主導権を渡してしまいトーンダウン。もったいない試合だった。

 

バルセロナ

クラブ・ブルッヘ戦の教訓は全く生かせずだが、ボランチがデ・ヨングとダニ・オルモのコンビでは致し方ない。しかし、DFラインは状況判断が悪くハイラインを敷き、オフサイドをアピールすることに気を取られて、敵の飛び出しに笛が鳴るまでついていこうという気概は見られなかった。中盤、前線の選手がハイプレスをかけなかったら、DFラインをブレイクして敵のFWについていくという選択肢があるのにやらないのが気になる。一か八かオフサイド狙いのハイラインではなく、オフサイドを取りに行くけど、裏に出たボールをしっかりと追いかけて笛が鳴るまでプレーすることを徹底したい。また、デ・ヨングが次節出場停止になるので、ベルナル&カサドのコンビに期待をしたい。昨シーズン序盤はそのコンビで中盤を支えられた。ベルナルとカサドのコンディション次第ではあるが、代表戦を挟んで2週間あるのでコンディションを整え、連携を深めてアスレティック・ビルバオ戦に備えてほしい。

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