正直に言うと、今でも野沢は好きな選手。
長年苦労してやっとのことで鹿島でのレギュラーの座をつかみ獲った愛すべきクラッキ。
数々の栄光を勝ち獲った思い入れの強い職場から出る決断は簡単ではなかったろう。
たぶん理屈だけではなく、彼らしい独特の感覚で決めたんだと思う。
自身のさらなる成長のため。
神戸での挑戦がそのきっかけになり得ると感じたなら、その移籍は間違いじゃない。
おそらく、鹿島にい続けていたら、得られなかったモノを実際に得ているのだろう。

そして、野沢の移籍は鹿島にとってもプラスだったと思っている。
確かに、戦力的には大きなダメージではあった。
でも、その代わり新たな選手に飛躍の可能性を与えることができた。
梅鉢や土居が出場機会を得、遠藤は試合を決める主軸へと成長しようとしている。
鹿島は、ひとつの時代が終わり、新たなチームづくりを進めているクラブ。
これからを見据えれば、新たな選手の台頭は大きな成果。

野沢の移籍は結果的にはwin-win。
野沢、鹿島ともに、自身の可能性を広げ、上を目指すために必要な痛み。
そう思うし、そうしなきゃいけないと思う。
鹿島がさらに強いクラブになっていくために!

だからこそ、神戸戦は勝たなければならない試合。
勝ちにこだわる姿勢こそ、鹿島のアイデンティティ。
鹿島の魂を見せつけ、お互い刺激しあって、上を目指す。
そういう試合を期待していた。


結果としては、2ー1の勝利!
神戸に、野沢に勝つことはできた。
だけど、強くなる可能性を示せたかどうか?
お互いにまだ変化に対応するのに精一杯で、ステップアップまでには至っていないのが現状か。
ただ、互いに意識し、刺激を与えあった試合になったハズ。


鹿島の得点は、2点とも相手のミスを突いたもの。
新たな鹿島の強さを魅せるような攻撃のカタチを示せなかった。
ただ、伊野波が言うとおり、『相手が集中を欠いたところを突く』勝負強さも鹿島らしさの一部。

特に7分の先制点は、大きかった!
決めたのは、鹿島の現8番ジュニーニョ。
神戸DFがロングボールの処理を誤り、難なくGKと1対1。
ジュニーニョがこのチャンスを逃すハズもなく、きっちりゴールに蹴り込む。

この先制点で、落ち着いて試合を運べるアドバンテージを得た。
落ち着き過ぎて、攻撃の力強さは今ひとつになってしまったのかもしれないけど。
守備も、小川の飛び出しに危険を感じつつ、慌てずに対応し、失点は許さなかった。

そして、51分の追加点。
田代のミスパスを遠藤が奪って、切れ味鋭いカウンター発動!
田代の足下の頼りなさは、よく知っているから。
奪った遠藤のパスに抜け出したドゥトラがドリブルで切れ込む。
GKを引きつけたところで、中に折り返し、興梠はゴールに押し込むだけ。


この2点でほぼ勝負あったかな。
監督が代わったばかりの神戸は攻撃を組み立てるのもおぼつかない状態。
そのおかげで、野沢を組み立てに回すハメになり、厄介な選手をゴールから遠ざけられた。
ときおり、神戸にもばれていた弱点の空いてるバイタルを突かれそうになったが、曽ヶ端のファインセーブもあり、シャットアウト。
戦術的な危なさはあったが、守備の集中力は保たれていた。

せっかく田代がいるのに後ろでダラダラ回してるだけでは怖くない。
(昨季よく観たまどろっこしい光景だが^^;)
形は悪くとも、強引に放り込まれた方が嫌なのに。
と思っていたら、終了間際にゴール前に持ち込まれ、最後は田代に決められ失点。
だけど、残り少ない時間を逃げ切り、勝利!
スリリングな野沢のセットプレーも何とか守りきれた。


選手たちに疲れが見え、内容が悪くても勝ちは勝ち!
勝つ癖、点獲る癖をつけるのは、大事なこと。
ジョルジーニョ監督が言うとおり、『今の段階で当たってよかった』と思えるような神戸が相手ではある。
けど、鹿島も次の段階の強さを身に付けようとしている状態。
中断期間中にしっかり弱点を改善し、武器を強化してほしい。
個人的には、攻撃の形がスムーズになるダイヤモンドをまた磨いてほしいトコロ。

『まだまだ勝っていかないといけない』
『どんどん順位を上げていかないといけない』
と、小笠原のコメントするような勝利への貪欲さ、執着心は鹿島の伝統。
監督だってテクニカルエリアを勝手に拡げるぐらい勝利に情熱を燃やしている。
選手も、サポも、もっともっと勝利を求めて戦い続けよう!

内容的にも、結果としても、まだまだ目指すべきところは上にある。
飽くなき向上心で、次の勝利を獲りにいくぞ!!!

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