あと1点

足りなかった。
今季を象徴するようなドローゲーム。



試合会場に向かう車中、そして試合会場で虹を見て、吉兆だと喜んでたんだけど。
野沢がゴール決めて、キレイに勝つなんて夢見ていたんだけど。
実際に見ることができたのは、悪夢のような結末。。。
いや、夢であってくれたらよかったのだが、この結果はまぎれもなく厳しい現実そのもの。



4連覇どころか、最終的には4位でのフィニッシュ。
手の中にあったACL出場権すら獲りこぼしてしまった。
最低限の目標も達成できない不甲斐なさ。



ホーム 11勝4分2敗 勝ち点37
アウェイ 5勝8分4敗 勝ち点23
今季はとことんアウェイで勝てない。
半分近く引き分けちゃっているのだから。。。
その半分でもモノにできていれば・・・
いまさら、たられば言っても仕方がないけど。



ただ、今季はあと1点足らない試合ばかり。
もったいなかった、あと少し耐えきれなかった、失点。
どうしても欲しかった、あと少し押し込みきれなかった、得点。
失点が重くのしかかり、得点がはるか遠く感じた。
敗戦も1点差負けばかりだったし。
ホント、それぞれの試合であと1点どうにかできていれば。。。




この試合も、今季を象徴するように、1点の苦しみを味わった試合。
得点を生み出すのが難しく、失点があまりにももったいなかった。


しかも、失点場面は、得意としていたセットプレーの守備から。
セットプレーからの失点は、ここ数年あまり記憶になく、ほぼ鉄壁だと思っていたのだけど。
ファーサイドフリーな選手まで抜けて、中で詰められ失点。
いったい何がどうしたのか?守備の集中力、連携が崩れているように見えた。
それぐらい、あっけなく決められてしまった。
その後も、少しばたつきがみられたし、守備の不安定さを露呈。
最終ラインを組み替えた影響は否めないといったところなのだろうか?




それよりも、問題なのは攻撃。
もちろん、FW陣の調子も良いとは言えない。
けど、チャンスに決めるかどうか以前に、そのチャンスを作り出せていない。
大きなチャンスを作り出せるのは、ほぼセットプレーからしかなかった。
流れの中では、チャンスを作り出すどころか、ファウルをもらうのが精一杯。
連動したパスワーク、勢いのあるカウンターは見る影もない。



もっと気持ちを出せばとか、コンディションが改善されればとかで、解決する問題ではないと思う。
単純に、個のパフォーマンスが落ちているから、チームとしてのパフォーマンスが落ちている。
以前は、個人能力で優位に立っていたから、試合も優位に立っていた。
だから、去年のホームガンバ戦の先制点みたいに、満男がボールを奪って、慎三がDFをかわして、ゴールなんて形がみられた。
けど、今季は個の勝負での優位性が示せていない。
だから、チャンスも作り出せないし、勢いのある突破、ゴールに迫る迫力が出せない。
ボールを持っても余裕がなく、勝負できるポイントがなかなか見つけられずに後ろに戻しては、ボール回しに終始してチャンスをつぶすシーンが多くなってしまっている。



特に苦しいのが小笠原のパフォーマンス。
フィジカルコンディションが落ち、ボール奪取能力が落ちたところか、パスミスや、ボールを奪われる場面も目につく。
だから、周りもボールを預けて勢いよく上がれない、前線の動きだしも鈍くなる。
以前は攻撃のスイッチとなっていた小笠原のところで、スイッチを入れられなくなったのが、非常に痛い。
この試合でも、後半に足を引きずる動きを見せ、途中で青木と交代するなど、かつての圧倒的なパフォーマンスが出せずにいた。

小笠原が力を示せず、良いときのような攻守の切り替えの速さを示せない。
かと言って、前線の力だけで得点を奪えるわけでもない。
キレが落ち独力の突破ができなくなったマルキーニョス。
消極的なプレーを繰り返し、ゴールの形が見いだせない興梠。
と、2トップの頼もしさが失われている。
自分たちで決めきるどころか、前線の起点になることもなかなかできない状態。

そんな状態だから、相手チームの選手になった田代の動きが妬ましかった。
躍動感のある良い動きしていたし、ゴールを狙う自分の形もしっかり魅せていたから。
後半からレンタルバックしてほしかったぐらい。
途中投入された大迫や竜太も悪い動きとまでは言わないけど、良いプレーを魅せるまでには至らなかったし。



だから、結局、流れの中ではなく、頼みの綱はセットプレー。
だけど、山形守備陣も甘くはなく、なかなか決めさせてくれない。
岩政の決定的なヘッドもGK清水の好守に阻まれ、ゴールならず。



結果的に、得点は、PKの1点で追いつくのが限界。
しかも、流れの中でもらったのではなく、セットプレーの中でプレゼントされたようなPKだけ。。。
まぁ、結果が大事な試合だったし、どんな形であれ、得点を獲らなければいけなかった訳だけど。
それでも、1点のみにとどまってしまっては、いけなかった。
チャンスも作りきれない、得点を執念で押し込むこともできない。
残念なぐらいに、今季を象徴する最終節としてしまった。




正直、終わった瞬間は、何と言っていいかわからなかった。
選手たちは勝つために全力を尽くしてプレーしようとしていた。
けど、思うようにプレーできず、かつてのような力強い戦いができない。
気持ちを出そうにも、どうプレーに反映すれば良いかわからない。
悩んで、迷って、勝負にも行けないもどかしさ、苦しみ。
応援している自分もそんな辛さを感じてしまった。



だから、拍手も、ブーイングもできなかった。
かといって、下を向いてばかりはいられない。
前を向いて戦い続けないと!



無冠では終われない。
来季もアジアで戦いたい。
なにより、勝利の喜びを味わいたいんだ。



『点獲るぞ!』
『勝ちにいくぞ!』
『アジアへ行くぞ!』
試合終了後の選手たちに向けた心の底からの叫び
辛い試合だったけど、ゴール裏で応援できて良かった。
気持ちを全て選手たちに向かってぶつけられたから。


誤解を恐れずに言うと、3連覇を達成した強い鹿島のサッカーを取り戻すことはできないと思っている。
現在の選手個々の力をみると、あのサッカーをやりきることはできないのでは!?
コンディションを回復しても、強いと言われた状態にまでは戻らないだろう。
山形戦だって、ほぼ1週間コンディション調整した後なのに、強い状態ではなかったから。



勝ち点60の4位
それが、ありのままの今季の鹿島の強さ
もちろん3連覇した過去3シーズンよりは落ちている。
けど、混戦だった08年だったら、優勝可能な勝ち点だし。
1シーズン制始まった05年から安定して勝ち点60前後は確実に獲っている。
でも、リーグタイトル獲るためには、勝ち点60以上に勝ち点を獲れる力が欲しい。
覇権奪回のためには、現状維持ではなく、さらなる新化が不可欠!



だから、来季に向けては、選手の入れ替えも含めた、チームの再構築が必要!
もちろん、他チームのような急激な選手の入れ替えは、再構築の前に崩壊を生み出すので、してはならないが。
鹿島の魂を色濃く受け継ぎながら、新たなチームを創りださなくてはならない!




しかし、その前に、まだ今シーズンの戦いが残っている。
アジアに出るために、天皇杯を獲るために、なんとしても勝ち上がらないと!
以前のような強さは出せなくても、今のチームでも勝つ術はあるはず!
もったいない守備が多いといっても、なんだかんだリーグ最少失点。
リーグでは、獲られても2失点どまりだったし、大崩れはしていない。
それに、負け数だって、一番少なかった。
負けない戦いでも、90分で勝ちきれなくとも、天皇杯は勝ち上がれる!
3週間かけて、なんとか今のチームの勝ち方を仕上げていくしかない!!!



勝利のために、全力を尽くす
鹿島はそれをやり抜けるチームだと信じている!



天皇杯は、モチベーションの戦い!
熱く激しい応援で選手たちを奮い立たせよう!!
死に物狂いで執念見せて勝ち上がっていくぞ!!!

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