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高校野球のどういうとこが好き?
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2008年08月24日 19:52 visibility81
私、齢22にして、不覚にも映画館で大泣きしてしまいました。
その映画は「ひゃくはち」
この映画は強豪高校のベンチメンバー入りを狙う2人の葛藤を描いた物語です。
僕自身、高校時代にベンチ入りを目指していろいろ思いをめぐらせた身であったもんで、ほんと共感できることが多かったです。
例えば、コンバート。僕はもともと外野じゃったんですけど、層が薄かったファーストにコンバートしました。映画のなかでもコンバートがあり、親友からライバルになった2人が口も聞かないくらい火花を散らします。
僕は後からファーストに来た身ではあったんですけど、ほっとんどレギュラーの奴とは口を聞かなかった覚えがあります。
あとは、伝令にいくとき何かウケを狙おうというシーン。
僕も伝令担当だったんですけど、ずっこけるとか体を張るのはありきたりと思ったんで、伝達するときに監督のモノマネしながら伝えてましたわ〜。
こんな感じで、補欠なりのこまごまな努力が映画でコミカルに描かれておるんです。
もちろん感動のシーンもあって、背番号を受け取るシーンなんかは最高に感動しましたね。3年間のすべてが背番号ひとつで大きく変わってしまう瞬間でもありますし。
一番印象的なシーンは、主人公が「高校野球は楽しい?」って聞かれたあと、「全然楽しくない」とすぐに答えるとこです。
えっ!って思われるかもしれませんが、補欠で試合に出れなくて、でも毎日練習はあって…という日々を素直におもんないと答えるとこに、この映画のリアルさがあるんです。でも、早とちりしてはいけません。楽しくないけど、辞めたいなんてひとことも言ってないですし。
シーンには続きがあります。
「じゃあ、高校野球のどういうとこが好き?」と聞かれ、
「今はよくわかんない。でも最後の試合が終わった後ならちゃんと答えられる」と主人公は答えます。
恋愛でもそうなんかもしれませんが、相手のことが好きで好きでたまらないときは、具体的にどこが好きなんて、意外と答えられないものです。
片思いでも、両思いでもそうではないかと。
でも、別れがあったり、結婚したりとか何かしら句読点を打つときに、相手のどこが好きってことが言えるんじゃないかと思います。
おそらく主人公は野球が好きで好きでたまらないんです。振り向いてもらえなくても、痛い思いをしても、悲しい思いをしてもいいんです。
もし、高校時代に同じ質問をされたとすれば、僕もこの主人公と同じ答えをしたんかと思います。
高校野球のどこが好きって質問の答えを考えるだけで幸せになるのかもしれません。
そんなかんだで、僕は久し振りに人前で涙を流し、まだまだ高校野球のことが好きすぎてたまらないことを実感しました。
「高校野球のどういうとこが好き?」
という質問の答えがまだ見つかってないし、その答えを考えるだけで幸せじゃったんです。
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- 事務局に通報しました。
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