届けられなかった恩師への想い

  • HiRO
    2007年05月12日 16:10 visibility47

勝ちたかったろう。
このゲームに関しては、誰よりもその想いが強かったに違いない。

5/8、沖縄高校球界の名伯楽、沖縄水産高校の栽監督が亡くなった。
「中学の頃に声をかけてもらってなければ今の自分はない」という渚の恩師。
この日は、その告別式だった。
勝って、ウィニングボールを届けたい。
その想いの強さが、気負いとなり、身体に力みを生じさせ、手元を狂わせたことは想像に難くない。

今季最短4回1/3で降板。7四球、2暴投と大乱調で7失点。風速11m/sの風の影響もあったろうが、相手も同じ条件だ。

これで今季は既に13暴投。シーズン球団ワースト記録を序盤にして早くも更新してしまった。


渚は、元来、気持ちで投げるタイプではない。熱くなることで集中しアドレナリンを分泌させて最高のパフォーマンスを発揮する投手もいる。が、渚は、むしろ、気負うとダメな投手だ。ここぞ、という気負いが、力みに繋がり、腕のしなりを奪い、投球を乱してしまうタイプだ。

そこが、渚が投手として大成するための大きな課題。

気持ちが熱くなったときほど、冷静に己をコントロールし、五感を研ぎ澄ませ、力を抜いて、最高の腕のしなりを引き出す。そうならねば、ここから上にはいけない。
渚がいくらチーム最多勝を挙げようと、投手陣の大黒柱になり得ないのも、そこに起因する。
和巳や和田、杉内といった投手陣に囲まれて、プレッシャーのないなかで伸び伸びと投げ、勝っているのが今の渚の現実。監督やフロント、ファンにさえも、それが見えている。

前回登板でフォームを修正し、1四球、暴投0、Lions相手に見事なピッチングを見せた渚だが、このメンタルなコントロールと、それからくる力みをコントロールできるようにならねば、何度フォームを修正しても同じことだ。

渚よ。亡くなった恩師に心配させるなよ。
恩師に想いを届けたいのなら、もっと強くなれ!


渚が火だるまになった後のマウンドに立った小椋も可哀想だった。タイムリーに3ランを浴び、渚と合わせて1イニング8失点。ほろ苦い、1736日ぶりの1軍マウンドとなった。その後の2イニングを無安打無失点と抑えたのが救いだ。

信彦の足は大丈夫だろうか。
初回に早川が内野安打で1塁を駆け抜けた際、信彦の左足を踏むか蹴るかしてしまい、左足首を負傷したという。全力疾走はもちろんだが、打つ際に体重を預ける足だけに心配だ。大事なければ良いが。


終盤、打線が繋いで追い上げたのは今日に繋がる。お得意様久保にも関わらず、3連戦の初戦を落としてしまったのは痛いが、連敗だけはNGだ。
ガトームソン、頼んだばい。

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