あなたと仲間であった事を誇りに

読売巨人軍にとっても、広島東洋カープにとっても
あなたはかけがえのない存在であり、「仲間」です。
仲間がいなくなってしまったことをただただ残念に思います。

プロ野球は興行であり、本来はファンの為にあるものでありますが
今日の試合だけは、自分たちの為ではなくあなたの為にあるものだという事を
否定するファンはいないでしょう。

球場に集まる4万を超える人々、その数十倍を超える、多くの人々。
あなたはそれだけの人の気持ちを一身に集められる凄い人であった事を
改めてあなたとあなたの家族に伝えたいと思います。
伝える為に、気持ちをひとつにして、祈ることでしょう。

野球があることだけで素晴らしい、試合が出来るだけで素晴らしい。
プロ野球選手として、1軍に出場しているだけでも
どれだけの競争を勝ち抜いてきた、特別な人間であるのか
我々は知っています。
あなたの努力を通じて我々はそれを知ることが出来ています。

試合結果に出ないところにもプロの価値がある事を
あなたはいつも示してくれていました。
試合結果に出ないところにこそ、プロの努力がある事を
あなたはいつも示してくれていました。
今日行われる試合がどのような試合であるかなんて事よりも
多数の人の力で今日もひとつプロ野球の試合が成立した
今日も楽しかった、ありがとうございます、と感謝する
その思いを抱くことが、あなたへの手向けになるでしょう。
今日はただ、プロ野球を見ることの出来る幸せを噛み締めながら
あなたへと感謝したいと思います。

野球そのものが、人生をあらわすのだと
だからこそ、一生涯をかける価値のあるものだと
我々は知っていますから、みんな知っていますから。
あなたが生涯をかけたプロ野球は本当に素晴らしいものだという事を示す為
今日だけは、ファンを失格してただ祈ります。
今日はあなたの為に、試合がある。

2010年4月24日　合掌