巨人現有戦力評価　2007　Ver.L　内野手＆外野手

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長いためエラーが出たので３つにわけました。
投手についてはこちらになります。
捕手についてはこちらになります。
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■内野手■

○右打：８名
　・坂本勇人
　・寺内崇幸
--------------------25歳
　・岩舘学
　・吉川元浩
　・小田嶋正邦
--------------------30歳
　・十川孝富
　・二岡智宏
　・（外）ゴンザレス
　
○左打：７名
　・円谷英俊
--------------------25歳
　・脇谷亮太
--------------------30歳
　・古城茂幸
　・小笠原道大
　・小坂誠
　・木村拓也
　・（外）李承ヨプ

※評価※

同様に支配下登録中の内野手枠は基本１６名、外国人が０〜３名入るので日本人枠は１３〜１７ってところ。今年の巨人では外野手登録ですが実質的には内野手だった木村拓也を含めて１４名の日本人野手が含まれています。
このうち６名が30歳以上でしかも、１軍での出場実績があるのはそこに属する野手がほとんどを占め、例外は脇谷亮太１名と、１軍だけを見れば昨年の実情からほとんど変化がありません。
しかし２軍ではこの年ドラフトで取った内野手３名のすべてが主力として出場し、うち２名が規定打席を大きく越えるなど、大きな若返りに成功しています。１年目の成果としては十分及第点と言えるでしょう。
しかし、今後３０歳以上の選手がどんどん年齢的な限界を迎えていく中、昨年ドラフトで入った３名だけでは将来性は心もとない状態です。この３名がチーム内でのろくな競争も無く１軍のポジションを得る事が無いようにまだまだ有望な若手を数多く獲得して競わせたいところです。
特にポジションで言えば１・３塁手において本来そこにあるべき“大砲”タイプの選手が２軍では欠け、打力では今１つのユーティリティタイプが補っているのが現状です。追加すべき内野手は守備力よりも打力のある選手が求められます。
なおこの点において１点気をつけなくてはならないのは、坂本勇人の打撃能力はショートのままであってこそ価値があります。サードに回してしまえば、もともと打撃能力の高い選手が座るポジションであるのだから、相対的な価値は低下してしまいます。このまま坂本勇人は守備に難があっても（私が見ていた限りでは難があると感じたことはありませんが）気にせず、ショートとして育てなければなりません。
またもう１つの問題として、主力野手が固定されている１軍と、若手が起用されている２軍、この合間の部分が薄くなっています。今年に限っていえば小笠原道大、李承ヨプ、二岡智宏ら１軍主力はほぼ欠けることがありませんでしたが、来シーズンもそれが期待できるとは限りません。かといってようやく２年目に入る２軍若手選手にその穴埋めを期待するのもまだ早すぎます、強打の１・３塁手にいたっては穴埋めする選手すらほとんど居ないのが実情です。
これらの部分はドラフトで即戦力級をもってあてがうという方策を取るのは実質的には難しいので、トレード、新外国人などでの補強が望まれます。

○右打
現状右打ちで主力と言えるのは二岡智宏のみ、その二岡智宏も順当に行けば来シーズン途中にFA権を有することになります。この引止めには全力をあげるべきですし、現時点では移籍する可能性などもあまり取りざたされてはいません。だからといってほぼ残ってくれるだろう、という推定の元に編成を行うのは誤りで、現在ではMLB挑戦という可能性がある以上怪我による選手生命断絶とかのリスクよりよほど高いのでそのリスクについては考えながら動くべきです。
そう考えると、翌々シーズン、順調に育ったとしてもまだ３年目の坂本勇人だけしか打撃に期待のできる右打ちの内野手がいないという状況に陥る可能性があります。
坂本勇人が今年素晴らしい結果を残しその将来性に明るさを感じられるとは言え、けっして彼１名では足りません。今年のドラフトでは彼と競えるだけのスケールの大きな右打ち内野手が欲しいところです。

○左打
小笠原道大の加入により（FA再取得は４年なので）、これから４年間は根幹が一本通ったと言えます。李承ヨプの契約がMLBもにらんだ流動的なものである以上これは大きなプラスです。
若手に関しては昨年ブレイクして期待された脇谷が、ゴンザレスの加入や木村拓也の起用によって隠れているところがありますが、地味に175打席も与えられています。これは矢野謙次とほぼ変わりません。実際の打撃成績が今ひとつなところがある以上、若手に対して与えられるチャンスとしてはこれぐらいが正しいところ、若手にしっかりチャンスを与えることもできていると言えるでしょう。これぐらいの打席でOPSでせめて.700は超えてきてもらえないとレギュラーは取れない、それぐらいの高いハードルが若手の成長には必要です。
希望を言えば、来シーズンはできることなら２軍で規定打席を越えてきた円谷英俊と脇谷亮太が１軍枠を争うような活躍を期待したいところです。
また２軍では、１塁手としての起用で小田嶋正邦の他に三浦貴や梅田浩のような本来は１塁手ではないポジションの選手が入っていました。将来性を見越して言えば、１塁手としてFAや外国人で入団してくるような選手に負けないだけの実力を持った選手が欲しいところですが、今年のドラフト戦線では見当たらないかな。


■外野手■

○右打：６名
　・梅田浩
--------------------25歳
　・矢野謙次
　・三浦貴
--------------------30歳
　・谷佳知
　・大道典嘉
　・（外）ホリンズ

○左打：９名
　・田中大二郎
　・松本哲也
--------------------25歳
　・亀井義行
　・鈴木尚広（両）
--------------------30歳
　・斉藤宜之
　・小関竜也
　・高橋由伸
　・清水隆行
　・川中基嗣

※評価※
支配下登録中の外野手枠は基本１２〜１４名、外国人が０〜２名入るので日本人枠は１０〜１４ってところ。現在の巨人では１４名となっています。
今年はトレードで獲得した谷佳知、新外国人のホリンズがまがりなりにも（特にホリンズの起用については異論もありましょうが）機能して、高橋由伸の新境地の開拓、矢野謙次の成長、清水隆行のベテランとしての自覚なども相まって１軍は非常にバランスの良い布陣だったと言えます。
ただし、ここに挙がる１軍選手では矢野謙次以外はほとんど30歳以上、１４名のうち半数の７名も30歳以上であることを考えれば若返りは急務です。
２軍を見ると今年は田中大二郎と松本哲也がルーキーながら多くの出場を果たし、結果を残しています。両名とも長距離砲と俊足という特徴をもっていて、順調な成長があれば非常に面白い存在です。
問題は中堅選手の伸び悩み。矢野謙次・鈴木尚広は今年また成長したと言えますが、亀井義行、三浦貴は１軍ではほとんど結果が残せていません。これから彼らが順当に育ったとしてもすぐに３０代になってしまいます。
それぐらいならば田中大二郎と同じぐらいの若い世代を重点的に強化し、一足飛びに世代交代を図るのも一つの手だと思います。

○右打
谷佳知、大道典嘉、矢野謙次と１軍レベルの選手はそろっています。対して２軍では梅田浩以外に若い右打ちの打者がいません。そこで今年の田中大二郎のように高校生で素質のある選手を獲得し、２軍でじっくり育て上げたいところです。その１つ上の中堅の世代に中距離タイプの打者が多い事、田中大二郎という左に長距離（まだまだ中距離ですが期待込みで）がいることを考えるとタイプとしてはやはり双翼となるような長距離砲が一番だと思います。

○左打
高橋由伸の残留も決定的で清水隆行がベテランとして、鈴木尚広が走塁のスペシャリストとして、一定のポジションを得ていますが、それに続く選手がちょっと見当たりません、亀井義行が本来はそこにあるべきなのですが今年は結果を残せませんでした。
しかし、２軍では松本哲也、田中大二郎というルーキーが結果を残し、育成選手でも隠善の評価が高くなっています。できれば田中大二郎と競わせるだけの選手が欲しいのですがそれは右打者でも構わないので右に譲るとすれば、ドラフトでの補強の必要性はあまり大きくはないでしょう。


■結論■

ってことで改めて補強ポイントを簡単に。
そして去年断ったことをもう一度。別に普通以下になった部分で選手が要らないというわけではありません。
現在の巨人は、怪我人という形では離脱者は出なかったもののスランプと言う形の実質的な離脱候補者がいるにもかかわらず彼らを起用し続けた＝起用せざるを得なかったわけであって、まだまだ中日や阪神と比べた時に戦力が劣っているからこそ現在の状態があります。
補強の必要なポイントは？と聞かれたら全て、です。でも制度上全てのポジションで選手をかき集めるのも不可能。なのでこれはあくまで「相対的」な順位付け、優先順位はどこかというポイントです。

最重要補強ポイント
　・外野手（右打）
重要
　・左腕投手
　・内野手（左打）
　・内野手（右打）
普通
　・外野手（左打）
余裕アリ
　・右腕投手
よほどの逸材以外不要
　・捕手

去年と結果だけ見ればそう換わらないですね、内野手と外野手の優先順位が逆転したぐらいです。これは25歳以下の選手層で野手に比べて投手が多い傾向が去年のまま代わっていないので当たり前と言えば当たり前ですが。

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長いためエラーが出たので３つにわけました。
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