【サッカー 清水】 誰かの夢が破れる時だけ叶う夢がある

上弦の月が光り輝いていた時、コールリーダーのF崎くんが「清水に勝って城福さんを送り出そう」ってサポーターを鼓舞していた。

月の綺麗なのは十三夜。十三夜の神々しい月が清水港に上った時コールリーダーのKくんが「今日は言いたいこと忘れて、素直に喜ぼう」って言っていた。


勝ちロコならぬ残留ロコ。サポーターは「残ロコ」ってはやし立てる。監督の記者会見終了待ちで、金子や弦太をはやし立ておちょくる。スタジアムDJの克馬さんまで引っ張り出しての残ロコ。いつもなら2回のところ、今日は多め。喜びの発露。

花火も上がり、ゴール裏、いやスタジアムはお祭り騒ぎ。

いつもなら、最終戦の花火はサポーターから寄付を募っていたが今回はなし。8月中旬ぐらいから常々、「こんな成績で残留できたのならサポーターの花火10口寄付したるわい」と言ってきたが、結局、サポからの応募は今回なし。きっと残留できなかった場合、それこそ花火どころの騒ぎでなかったはず。


土曜日のお昼前、当日はしずおか市町対抗駅伝が開かれ、11時過ぎには清水駅付近も閉鎖されてしまうことから、早々とスタジアム入り。

まずは、アウエイゴール裏、まさかこれほどの人がもう来てようとは。待機列がテニスコートを周回している状態。

ちょうど見知ったサポさんに、ユニホーム型のフラッグを預ける。ガラガラ引いてきたキャリーケースにそれは入っており、ここに来るまではアウエイのスタイル。といっても、昔懐かしいエスパルスドリームプラザのロゴとパルちゃんの入ったパデットジャケットというかハーフコート。

コートの下には鎧ならぬオレンジがチラリ。

甲府サポさんからは「残ってもらいたいけど、城福さんにも勝たせたい。だからC大阪を応援」なんて言われたりもしたが、「甲府にひとおもいにヤられた方が後腐れなくすっきりするからブスっとやってくれ」とガチガチの原理主義者がきいいたら卒倒するような発言。


スタジアム正面で甲府の運営のUさんや同じくサポのKさんにも会う。運営のUさんは昨日電話をしてBFの了解をとりつけていただいている。

これまたひとしきり話をして、ハーフコートを脱げば、トラックジャケットほオレンジ仕様。

サポ仲間のところにいけば「あっちじゃなくていいの?」


西サイドの入場口、待機列もそれは人でいっぱい。この時間まだシャトルバスもないことからタクシーは頻繁に到着し、次々と客を下ろしていく。

結局開門時間も早まり、スタジアム内に。

入場後、席を確保して選手バスのバス待ちに。

「震えてどうしたらいいかわからない」ってサポ仲間に「どうせ、落ちるんだしって腹くくったほうが後でダメージ受けるほうが少なくて済むよ」ってこれまた洒落にならないアドバイス。

それでも心底降格を願ってる訳などなく、バスが入ってくればチャントの声も一オクターブ上がろうというもの。



選手紹介の際の煽りVTR。まさか、キタジ(元ロアッソ、柏)やイチ(現藤枝)、由紀彦(V長崎)が出てこようとは。

いやがおうにも士気は高まる。

そして煽りVTR中応援練習をやめていただいた甲府サポさん、ありがとうございました。

東サイドスタンドの8割が甲府勢。選手入場時とともにBFが下りてくる。やはりここでは小さく感じる。



そして文頭に。

後半、盛田師範やクリスが球を持った時に入るなとこれまた念じたのは事実だし、クリスが打ってもまあ入らない、でも万一があるしとヒヤヒヤもの。ことにアデッショナルは甲府が得意とする場面。

しまいにはうちがドン引。ここで失点したらただでさえ守れないチームが慣れないことをしてどうすると、叱咤する。

主審の吉田さんも厭戦気分になったのか、長い終了のホイッスル。

試合前、Iスタで1万5千以上の客で勝ったことのない清水と、清水戦に勝ったことのない甲府とまさにホコタテ(矛盾)といった話をしたが、結果はスコアレスドロー。


若い選手やサポーターなんかは感極まって泣いている。

でも、私は最近涙腺が弱くなった割には泣かなかった。

散々悪態をついていたが、心のそこで選手たちを信じていたのかもしれない。


今回の残留。思い起こせば、C大阪と大宮の敵失に助けられた。うちが負けた時に向こうも負けている。そして最後ヒヤヒヤしながらの勝ち点1。

大宮は渋谷監督となり6勝1分5敗。、対する清水は大榎監督となってから4勝3分10敗。その負け方も大量失点ばかり。

結局のところ前監督の遺産を食いつないでの残留か、ハナから遺産がなかったかの違いだけ。

新人監督で途中交代で引き継いで残留できたのは神戸の和田さんだけと常々吹聴しまくり、大榎、大熊、渋谷の誰かひとりしか残らないといってきた。

残ったのは必然ではなく偶然。そう謙虚に捉えることができたのなら、一から、守備の構築からはじめれば若いチームだし再建は可能。ただ、勘違いして、のぼせ上がれば、ただ降格するのが一年遅れただけになる。

大宮の夢が破れ、うちの夢が叶っただけ。運も実力のうちというが、それは偶然をもにできた時の結果論。

謙虚にならなければ、おちないおちないといい続けていた氷川神社の祟りをくらうことになりかねない。もしかしたら、YAMAHAの磐田と同じような目にあっていたかもしれないのだから。


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