被災地から、報告2(ある運転手さんの話)

大型ダンプの運ちゃんが並んでいた、さらに後ろに、この運転手さんはいたそうです。


 


大型トラックの荷台に荷物を満杯にして、106号線を盛岡に向かっていたのです。


 


津波が来て、まず、周りの軽自動車が、つぎに


 


そして、ついに荷物満杯の自分の大型トラックが、軽々と浮いて、流され始めたんだそうです。


 


前方にしばらく流され(かなり長く感じたとのことですが・・・)、


 


「もう駄目だ」とあきらめかけた、その時、急に周りの小さい車たちが、後ろに流れ始めたんだそうです。


 


そうです、これが、第2波が来る前の、引き潮だったのです。


 


この時だけ、水かさが減ったのです。


 


荷台に荷物満載の、大型トラックが、荷物の重みで、後ろののタイヤが、偶然、地面についたのです。


 


ここしかないと思い、周りの車なんかには、目もくれず、一気にアクセル全開で、ふっ飛ばしたんだそうです。


 


まわりの軽い車たちは、浮いたまま引き潮に引っ張られ、飲み込まれてしまったんだそうです(この人たちの、死の恐怖は、すさまじいものだったと、思います。一瞬で死ねなかったのですから)。


 


荷物が無く、カラッポで、軽かったら、このトラックもそのまま流されていたかもしれません。


 


事故るときも、いろいろ重なるもんですが、生き残るときも、いろいろ重なるものなんでしょう。


 


次回は、この時、テニスをしていた、私の同僚のお父さんの話をする予定です。


 


 

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