地域決勝進出チームの謎

先日からこの日記でも盛んにお伝えしております、今年の地域決勝の組み合わせ変更。
選出された松本山雅さんに是非とも頑張っていただきたいのですが、ここで少々気になることが。
ネットを見ていますと「全社４位の山雅は出場権がないはずでは？」という意見があるのです。
これについて、ＪＦＡの地域決勝レギュレーションと照らし合わせて考察してみましょう。

まず、地域決勝に出場できるチームは、今年から１６チームになりました。
その１６の枠を、今年の場合に当てはめて埋めてみましょう。

１：９地域リーグより１チーム（各地域リーグの優勝チームですね）→９／１６

２：前回大会決勝ラウンド進出チーム（地域リーグ選出チーム）の所属地域より１チーム
※昨年の決勝ラウンド進出チームはファジアーノ岡山（中国）、ニューウェーブ北九州（九州）、バンディオンセ神戸（関西）、ＦＣＭｉ−Ｏびわこ草津（全社）なので、全社枠で出場した草津を除く３チームの所属地域（関西、中国、九州）からそれぞれ１チームの合計３チームが選出→１２／１６

３：ＪＦＬ入りを希望する大学サッカー連盟所属より１チーム（学連から推薦された場合）
※今年は該当チームなし→１２／１６

４：ＪＦＡ優遇措置を承認された１チーム（JFA理事会承認された場合）
※今年は該当チームなし→１２／１６

問題はここからです。

５：全国社会人サッカー選手権大会１位チーム（ＡＣ長野パルセイロ）
(１位チームが各地域リーグから出場権を得ている場合）・・・・２位チーム（ＮＥＣトーキン）
※今年は全社優勝のＡＣ長野パルセイロが北信越リーグで優勝し、既に地域決勝の出場権を得ていたため、これに該当します。従って、全社２位のＮＥＣトーキンがこの出場枠を獲得しましたが、廃部による出場辞退となりました。
（２位チームが各地域リーグから出場権を得ている場合）・・・・３位チーム（ホンダロック）
※ＮＥＣトーキンの出場辞退で全社枠が宙に浮いたため、３位のホンダロックがこの枠を手にしました。→１３／１６

なお、１〜５で１６チームに満たない場合は、下記の優先順位で出場チームを決定する。
※この時点で出場が決まっているのは１３チームですので、この条項が適用されます。

１’：全国社会人サッカー選手権大会より１チーム
対象となるチーム：各地域リーグから出場権を得ていない２位チーム（ＮＥＣトーキン）。但し、２位チームが出場権を得ている場合は各地域リーグから出場権を得ていない３位チーム（ホンダロック）

※最初の時点では全社２位のＮＥＣトーキンが全社枠を手にしていたため、この条項に該当するのは全社３位のホンダロックでした。しかし、先述したとおり、ＮＥＣトーキンの辞退で全社枠がホンダロックに繰り上がり、全社枠での出場権がホンダロックに移っています。
ということで、本来ホンダロックに適用されるはずだったこの条項の出場権に空きが出たため、適用チームが４位の松本山雅ＦＣに繰り上がって、この条項の出場権が松本山雅に移ると考えるのが妥当なところ。
しかし、この条項では全社４位チームの出場権について言及されていませんので「全社４位の松本山雅ＦＣに出場権はない」とも読み取れます。→保留

２’：原則として２で参加する地域（※前年度決勝ラウンド進出地域の関西、中国、九州）を除き、前年度各地域の全社連登録数の比率で配分する。（関東、東海、北海道、北信越、四国、東北の順）
※関東リーグ２位の日立栃木ウーヴァスポーツクラブ、東海２位の矢崎バレンテに出場権が確定→１５／１６

議論の最大の争点は、１’の条項についてです。
この条項の文言をそのまま適用すれば、出場枠を獲得できる可能性があるチームは、全社１位〜３位までのチームということになります。となると、１’の条項については「該当チームなし」という形になり、２’の条項を適用するチームが１チーム増えるはずです。
もしそうなった場合、２’の条項では、優先順位が３番目に高いチームは北海道リーグ２位のチームですので、今シーズン北海道リーグ２位の札幌蹴球団に出場権が確定します。
つまり、ＪＦＡの地域決勝のレギュレーション通りに出場チームを決めるのであれば、ＮＥＣトーキンに代わって地域決勝に出場するのは、松本山雅ＦＣではなく、札幌蹴球団になるはずなのです。

しかし、静岡ＦＣやレノファ山口の公式サイトでは、既に松本山雅ＦＣの名前が確認できますし、僕自身もそのつもりで、大喜びして、すっかり松本山雅さんを応援する気持ちになっております。
でも、レギュレーション通りならば山雅さんに出場権は本来ないはずなんです。
物凄く不安です。
未だにＪＦＡ公式サイトではグループＣの出場チームにＮＥＣトーキンの名前がありますので、この名前が松本山雅ＦＣに替わるまで、全く安心ができません。

とにかく今はＪＦＡの公式アナウンスを待ちたいと思います。
個人的には昨年からの道筋を知っていて、地理的にも縁のある松本山雅さんに是非頑張ってもらいたいのですが・・・。

・・・しかしまあ、よくこれだけの長文を書けたなあ。疲れた！

※参照：第３２回全国地域サッカーリーグ決勝大会　日本サッカー協会
http://www.jfa.or.jp/match/matches/2008/chiiki_league/index.html