二度目の返事(コーチをしている人は覚悟をしてから読んでください)

  • taka
    2007年06月30日 17:39 visibility7975

今日も少年野球のコーチングについて書きます。

まず想像してみてください。
コーチが基本的なことを教えていたとします。

例えば挨拶。

「挨拶は全員がするように」とか「挨拶は大切だ」とか一生懸命コーチは教えています。
当然挨拶は大切だし、教えるべきことです。
挨拶の大切さについて一通り説明してから、コーチは子どもたちに確認します。

コーチ「分かったな、ちゃんと挨拶をするように」
子どもたち「・・・・・・・・・」
コーチ「わかったな!!」
子どもたち「はい」

この会話の中には問題点がいっぱいあるのですが、まず1つ説明します。
押さえておきたいポイントは、子どもたちが何度目で返事をしているかということです。

コーチが確認をして一回目で元気な返事が返ってきた場合は、子どもたちが説明をしっかり理解して、かつ納得しているという証拠です。
もし一回目に返事がなく、もう一度確認してようやく返事をした場合は、子どもたちはまったく理解していないということになります。

いいですか。
一回目に元気な返事が返ってこないということは子どもたちが理解していないということです。
これを把握しておいてください。

次に問題なのは、コーチが二度目に行った確認作業です。
語気を強めて言った「わかったな!」の部分ですね。
子どもたちはなぜ理解していないのに二度目は「はい」と返事をしたのでしょうか?

答えはコーチに「はい」という返事を強要されたからです。
ハッキリ言って脅迫です。
語気を強めて強制的に「はい」としか言えないように子どもたちに強要したのです。

なぜコーチはそんなことをしたのでしょうか?

それはこれ以上子どもたちに挨拶の説明をすることができなかったからです。
子どもたちに分かりやすく挨拶について説明することができないから、強制的に説明を終了させたのです。
コーチに伝える能力、知識がないことでおきた問題を、子どもたちに責任転嫁したのです。

本来ならば、キチンと説明することができないコーチが子どもたちに謝罪し、もう一度挨拶をしなければならない理由を調べて、再度子どもたちが納得するまで説明をしなければなりません。
それがものを教える立場にいる人の義務であり責任です。

それをしないで子どもに「はい」という返事を強要させ、自分の責任を棚上げする指導者があまりにも多すぎます。
これは普段からコーチが勉強していない、知識を蓄積させていないという証拠です。
子どもたちは、そういった対応をするコーチの底の浅さを感覚的に見抜きます。
こういったコーチのことを子どもたちは絶対に信頼しません。

自分が子どもたちから信頼されているかどうかの目安に、「子どもたちから野球のことを聞かれたり話しかけられたりするかどうか」というものがあります。
優秀なコーチはしっかり勉強し、的確な指示を出せるため、たとえ内容が厳しくても子どもたちから信頼されます。
仕事のできるコーチには子どものほうから寄ってきて、あれこれ聞いてきます。
この人なら教えてくれるということが分かっているからです。

反対に信頼されていない人には子どもは近寄りません。
底の浅さが見抜かれているからです。
休憩中などに子どもがよってこないコーチがいたら、その人は子どもたちから信頼されていないということです。
自分が当てはまるかどうか確認してください。

最後に、子どもたちが二回目に返事をしたもう一つの理由・・・・・。
それは、説明したコーチのプライドを傷つけないようにするための子どもたちの配慮です。
もし子どもたちが「分からない」といっせいに騒ぎ出したら一気に学級崩壊状態になります。
指導したコーチの面目丸つぶれです。
周りのコーチや父兄から冷ややかな視線を受けることになるでしょう。
それがどのような状況を生み出すかを子どもたちはよく分かっています。
だから納得していなくても甘んじて受け入れているのです。
チームが崩壊しないために。

コーチのプライドを守るために子どもたちは返事をしている・・・・。
コーチはそれとなく子どもたちに助けられているのですね。
そのことをお忘れなく。

あなたなら挨拶の必要性をどのように納得させますか?
「みんながやっているからやるんだ」とか
「昔からやらなければいけないからやるんだ」なんていう底の浅い説明はしないでください。
子どもたちがいっせいに離れていきますよ。

今日はここまでです。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。

何か聞きたいことがありましたらコメントお待ちしています。
具体的であればあるほど答えやすいです。

taka















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