
ファームの試合数の話 10月16日プロアマ交流戦巨人対佐久コスモスターズ戦のレポと動画アップ
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舎人
2011年10月20日 23:16 visibility692
今年巨人はファームの試合を正確には何試合行ったかを調べてみると、春季教育リーグ4試合、イースタンリーグ公式戦124試合、非公式戦(第2二軍戦)65試合、チャレンジマッチ28試合、さらに現在行われている秋季教育リーグ(フェニックスリーグ)が無事に全試合消化したとすると18試合、これを全て合計すると235試合というものでした。これは正直凄い数字です。よくぞここまで試合を開催してくれたと思うと同時に、この流れをなんとかこれから先も維持して欲しいと願うばかりです。
かつて、球界再編の以前、イースタンリーグ、ウエスタンリーグが共に6球団だった頃は各球団の年間試合数は100試合と決まっていました。各チームとちょうど20試合づつ開催することができたため、都合が良かったのです。しかし、その後、近鉄がオリックスと合併し、楽天球団ができると、イースタンリーグが7球団、ウエスタンリーグが5球団になってしまいました。すると、各チームとの対戦をイースタンは各16試合づつの96試合、ウエスタンは各22試合づつの88試合に削減してしまったのです。ファームの試合は採算に見合ったものではありません。入場料を取っている試合もありますが、ほとんどが持ち出しです。したがってその効果を無視するならば、球団にとって無い方がいいのです。試合数を減らしたのも経費削減の狙いがありました。その頃は誰もファームの効果を訴えたりしなかったのです。試合数が減ることに懸念を示す意見はあっても誰も試合数を増やそうなどという発想を持っていませんでした。
試合数を増す機運は2005年に育成選手制度ができたことに始まります。その制度によって生まれた準支配下選手たちの出場機会を確保する必要性が生じたからでした。まず、2007年よりチャレンジマッチが創設され、2009年からはシリウスがスタートします。また、2009年からはイースタンリーグの公式戦も108試合、ウエスタンは104試合に増加しました。そして、巨人においては第2二軍や、ソフトバンクの三軍などが始まり、プロアマ交流戦や独立リーグなどとの対戦の非公式戦が数多く行われるようになったのです。ほんの5年前までは春期教育リーグやコスモスリーグを入れても120程度しかなかった試合数が、年々増え続け、以前の倍近くまでに増加したのでした。
これは巨人の球団代表になった清武さんが強いリーダーシップを発揮して、球界に働きかけたからでした。他からに頼った補強に疑問を持ち、自前で育成する必要性に気付いたからでした。おそらく他の人が球団代表になっていたとしたら、ファームは見直されることもなく、違った光景が広がっていたことでしょう。
しかし、ファームに各球団の成績を見ると不思議なことに気づきます。今年の巨人のイースタンリーグの試合数は124試合、それに対し、日本ハムや楽天、ロッテなどは108試合なのです。これは交流戦が16試合組み込まれているのに対し、日本ハムなどはイースタンの球団とのみで交流戦が行われていないのです。勝率を競う優勝争いならばこれも仕方ないのかもしれませんが、16試合も開催試合が違ってしまったことで、個人成績があまり意味のないものになってしまいました。9月30日の日記でも話しましたが、選手の育成に対する考え方が各球団一致したものではないのです。本当ならば各球団の公式戦の試合数は同じであった方がいい。今後の日本球界のファームがさらに発展するためには、まだまだいろいろと検討しなくては課題があるということです。
試合経過
さて、日曜日の試合についてですが、来年いるかどうか分からないような選手が次々と登板しました。彼らの去就の予想をすると次の通りだと思いました。
朝井 契約選手のまま残留もしくはトレード
中里 自由契約もしくはトレード
尾藤 育成のまま残留
齋藤 育成落ちで残留
古川 育成落ちか自由契約
神田 自由契約
木村 育成のまま残留
朝井は昨年の実績があるのでもう少し待つことと思います。しかし、中里は2年待ったので残留は厳しいと思います。昨年よりも球威が増しているので、今後活躍する可能性は残っていると思います。引退はまだまだ先でしょう。トレードなりで他球団に移籍だと思います。齋藤は意識の改革が必要に感じます。三年目ですが、一年目より何が向上したのかよく分からない状態です。育成落ちのような気がします。古川は前向きな発言とは裏腹にどうもケガばかりでコンスタントにプレーできずに4年が経ってしまいました。球威もコントロールも一軍戦力には程遠く、まだまだ時間がかかると思います。残留するとしても育成選手としてでしょう。神田は昨年よりも球威が10キロ近く落ちてしまいました。プロ入り前に戻ってしまった感じです。これでは育成としても残れるか微妙な気がします。まだ2年目ですが、自由契約の可能性が高く感じます。木村は今のままでは育成選手として残留でしょうが、元々実績も実力もある投手なので、ケガからの完全復調が待たれます。
打者の方はどうだったかと言うと、脇谷、福元の二人はこのまま支配下選手として残留だと思います。脇谷は実績十分で本来ここにいるべき選手ではありません。福元も今年一軍出場こそなかったものの、支配下入りしたばかりなので、このまま残留だと思います。他の選手についてはこんな感じではないでしょうか?
仲澤 残留か育成落ち
高橋信 残留かトレード
紺田 残留かトレード
土井 育成選手のまま残留
加藤 残留かトレード
財前 育成選手のまま残留、ドラフト次第では自由契約
籾山 育成選手のまま残留
円谷 トレードか自由契約
谷内田 自由契約
高橋信も紺田も他球団からオファーがあれば放出されるでしょう。加藤は限りなく残留でしょうが、実松が一軍に定着したので、場合によってはトレードもあるかもしれません。円谷は大卒ながら5年が経ってしまったので、監督なりコーチなりの残留要請が無ければ巨人に残ることは厳しいと思います。ただ、他球団からオファーがあるかもしれません。谷内田は八回の打席がどうも現役最後の思い出づくりのような気がして仕方ありません。しかし、裏方として球団に残るような気がします。
そんな微妙な選手たちの動画を今回も6本作りました。彼らの来シーズンがどんなことになっているか分かりませんが、今年巨人でプレーしたことだけは確かです。そのプレーを確かな記録として残したいと思いました。
これで今年のレポ屋は本当に店仕舞い!それでは、また来年!
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