巨人の2011年ドラフトを振り返って

  • 舎人
    2011年11月03日 21:48 visibility5395





ドラフトから一週間が経ちました。各球団ともに指名した選手たちにあいさつをしている最中の様で、スポーツ新聞には連日交渉状況を伝えるニュースが載っています。少し浮かされたようなお祭りのような出来事でしたが、ここにきてようやく落ち着いてきた感があります。今年も昨年同様にドラフトについて振り返ってみたいと思うのですが、その前に前回の日記で書いた菅野のことについて補足をしたいと思います。



私が菅野のメジャー移籍の可能性の根拠として挙げたドラフト制度についてですが、指名を受けていれば帰国制限は適用されないかどうかハッキリとはしていないようです。前ROM人さんからいただいたコメントに沿って話をします。昨年の澤村の時のドラフトではこのような記事が載っていました。




 沢村はすでにプロ志望届を提出。28日のドラフト指名対象選手になっており、指名を受けるのは確実な状況だ。もし指名を受けた球団への入団を拒否した場合、来年3月31日までに選手契約を締結しなければ、その指名球団の持っている交渉権は喪失。それ以降ならメジャー球団との入団交渉を行っても日本球界からの制約は受けない。 (以下略)




私はこの記事を参考にし、前回の日記を話したのですが、今年は同じスポニチでもこのような記事が載っています。




【東海大・菅野が指名を拒否した場合】

☆社会人か国内独立リーグ 来年はドラフト対象外。13年から指名可能。

☆メジャーか米国独立リーグ 08年秋の12球団実行委員会で、外国球団との契約が切れてから2年間は指名不可能と決定された。

☆浪人生活 来年ドラフトは指名OK。過去には江川卓、元木大介らも海外で浪人生活を送った。

☆米国留学 現在は明確な規定なし。今後要検討。




おそらく、どちらかの記事の認識が間違っているのでしょう。いずれにしても前例がない話です。もしかしたら、あいまいで細部を詰めていない制度なのかもしれません。悪意を持った者が突っつけばいくらでも抜け道があるような制度のような気がします。田沢問題の時、十分な話し合いをしないまま、慌てて決めた制度だからでしょう。決めた側としては指名された上でのメジャー挑戦も帰国制限を設けたつもりだったのかもしれませんが、もしかしたら菅野がメジャー挑戦をして、数年後、急遽帰国して、巨人からドラフト指名されるかもしれません。その時、国籍の盲点を突いた新浦事件や空白の一日の江川事件の時のように、巨人は我説を押し通す可能性があるということです。清武さんはそこまでバカではないと思いますが、前任の三山代表のような読売至上主義の人物が清武さんの後任だったとしたら、多いにありえる話です。もちろんその時まで原監督だったらの話ですが..



また悪い癖で、妄想めいた話をくり広げてしまいましたが、ここからが本題、昨年同様にスポーツ新聞の指名予想の成績がどうだったかの発表をします。



























































































































今年も一番正確な予想をしたのは日刊スポーツでした。日刊スポーツは西武の十亀指名をピタリと当てました。見事と言うほかありません。しかし、日ハムの菅野指名に関してはさすがの日刊スポーツでも予想できなかった。もちろんこの日ハムの指名予想は全紙外していますし、それくらい意表を突いたものだったことが分かります。デイリーはドラフト直前まで、散々阪神の菅野指名の可能性を記事にして失笑を買っていましたが、最終的にはきちんとした予想をしてきています。昨年最下位、今年4位のスポニチは正確さよりも面白さを売りにしているようなところがあって、今年も楽天の武田指名予想など、首を傾げたくなるようなものがありました。なんでも記事を書いた記者が、ありきたりなものでは面白くないからと、あえて楽天武田指名を予想したとか。ラジオに出演してそのように話していたそうです。そういった各紙の傾向を抑えていないと鵜呑みにして混乱してしまうかもしれません。かつて、清原指名の時、日刊スポーツは清原は西武入団確実と記事にしていたのに対し、スポニチは入団拒否と記事にしていました。正確さを求める日刊と話題性や面白さを求めるスポニチといった感じでしょうか。







次に、巨人の指名された選手についての話。



  巨人2011年ドラフト指名選手

[本ドラフト]

1     松本 竜也     18歳 193cm 80kg  投手(左・左) 英明高   

2     今村 信貴     17歳 180cm 70kg  投手(左・左) 太成学院大高

3     一岡 竜司     20歳 179cm 80kg  投手(右・右) 沖データ学院

4     高木 京介     22歳 182cm 80kg  投手(左・左) 国学院大

5     高橋  洸     18歳 184cm 77kg  内野(右・右) 日本文理高   

6     江柄子裕樹     24歳 183cm 78kg  投手(右・右) 東 芝

7     田原 誠次     22歳 178cm 70kg  投手(右・左) 三菱自動車倉敷オーシャンズ

[育成ドラフト]

1     森  和樹     18歳 185cm 93kg  投手(右・右) 市柏高

2     土田 瑞樹     21歳 181cm 85kg  投手(右・右) 四国IL愛媛

3     柴田 章吾     22歳 175cm 73kg  投手(左・左) 明治大

4     芳川  庸     18歳 183cm102kg  捕手(右・右) 洛北高

5     雨宮  敬     23歳 174cm 88kg  投手(右・右) BC新潟

6     渡辺 貴洋     19歳 172cm 70kg  投手(左・左) BC新潟



菅野の指名に失敗した段階で今年のドラフトは失敗だったと言えるでしょう。どのドラフト関係の記事やブログを読んでも巨人のドラフトの評価は下から数えた方が早いものだったり、あからさまに負け組だったり書かれています。週刊ベースボールに至っては巨人のドラフト採点は30点としています。これは次に悪い横浜の70点の半分以下という悲惨さです。逆に日ハムは12球団トップの120点、まるでやりたい放題をやってきた巨人が天罰を喰らい、日ハムが悪い鬼を懲らしめて鬼の首を取ったかのような評価の仕方です。実際、巨人は長野以降やや調子に乗り過ぎた感があり、他球団の反発を買っていたことは確かです。この週刊ベースボールの評価は検証というよりも、ドラフトの精神を守った日ハムを賞賛するために120点、踏みにじって来た巨人に天罰が下ったとして30点としたのでしょう。どんな選手を指名できたかという評価や採点とはかけ離れた感情的なものになっていると思います。



巨人が「ザマアミロ」と言われるのは仕方ない。しかし、菅野に対して「プロ指名届を出したのだからわがままをいうな」といった声はどうでしょうか。そもそも菅野は巨人に入りたいのではなく、伯父さんと野球がしたかったのです。それをこれ幸いと巨人が昨年の澤村同様の手口で囲い込みをしてしまった。しかし、伯父さんと野球をやりたかった菅野と純粋に巨人に入りたかった澤村を同じカテゴリーに入れることには違和感を感じます。もし、原監督が他の球団の監督で、菅野の指名をその球団ではなく、巨人が強行指名したとしたら、どうだっただろうか?おそらく、悪者は巨人になっていたでしょう。肉親の情は当然だ。今回のドラフトで菅野に「わがままをいうな」といった声を浴びせるのは人としての温もりがないと思う。この非難は本来なら澤村の時に行われてしかるべきことだったと思う。その時強硬指名がされて、巨人と澤村に浴びせられたのなら仕方ないと思う。菅野は巨人のドラフト戦略に巻き込まれた被害者なのではないか。進路はこれからで、どうやら東海大内で浪人や大学院に進むことが有力のようですが、悔いの無い選択をして欲しいと思う限りです。



巨人は散々だったという評価のドラフトでしたが、そんなに酷いものだったのか?私は決してそうは思えません。巨人のチーム事情に合ったまずまずのドラフトではなかったかと思います。巨人の最大の補強ポイントはサウスポーの獲得でした。現在は先発に内海、リリーフに山口とそれぞれ頼りになる投手が1人づついますが、それに続く投手が出てきません。いつまでも高木か星野か金刃ではお先真っ暗です。さらに、25歳以下で支配下のサウスポーは辻内だけという層の薄さです。短期的にも長期的にも巨人にはサウスポーが必要でした。本当なら1位藤岡、2位高校生左腕といった感じがベストだったと思う。しかし、松本・今村という有望な高校生左腕2人確保できただけでも半分は目的を果たしました。おそらく、二人とも来年は無理でも最来年にはどちらかが戦力になる可能性大です。プエルトリコに行っている誰かと違って、二人とも柔軟性があり、コントロールが良いとのこと。大いに楽しみです。菅野は今回のドラフトでナンバーワンの右投手だったかもしれません。しかし、同じような右投手は来年以降も年に1人か2人は輩出されるでしょう。東浜や大谷など有望な投手が早くも目立ち始めています。それに巨人は今年ルーキーながらローテの柱になった澤村を始め、今年足掛かりを作った小野、小山や開花の時を待つ宮國など25歳以下に有望な右投手が揃っているのです。高校生であっても格落ちしてでも、サウスポーを集めた方がチーム事情に合っていたと思います。

 

指名された13人の内訳は右投手6人、左投手5人、内野手1人、捕手1人というものでした。バランスからみるとやや野手が少なく感じます。しかし、野手は昨年までに集めるだけ集めたので、今年は見送ったのでしょう。中井や大田たちの成長を見極め、来年以降は野手を多めに指名すると思われます。














次に今年の巨人のドラフト指名選手の前評判を振り返ってみます。

 












松本は高校生左腕としてはどこの評価も最高のものでした。大型投手の割にコントロールが良く、体全体を使って投げ込む理想的な投手とのこと。夏の甲子園でMAX146キロ(球場表示は145キロ)を記録したそうですが、私が見た試合でも143キロ前後のストレートが低めにビシビシ決まっていました。しかも、フィールディングが素晴らしく、もっさりとした感じがしません。大型左腕ということで、今年ロッテを自由契約になった那須野と比較する向きがありますが、高校時代の那須野の評価を調べてみると、那須野は高校当時、MAX138キロで下半身が弱く上体に頼った投げ方の素材のままの投手といった感じでした。それに比べれば松本が同時期比ではるかに上を行っています。那須野はさらに練習嫌いだったため、大学時代、目付役としていつも館山(現ヤクルト)が面倒をみていたそうです。松本は練習も熱心とのことなので心配ないでしょう。来年いっぱいは一にも二にも練習をしてしっかりとした体を手に入れて欲しいと思います。一説には後輩との壮行試合で150キロ以上を投げたとか・・あの体格で常時150キロ前後を投げるようになったとしたら、左のダルビッシュですね。少なくとも楽天の片山(身長192cm)と同程度には活躍してくれると信じたいと思います。







今村は球威において松本をさらに上回るMAX149キロだそうです。なんだかこの関係は昨年の宮國と田中に似ています。野球小僧では完成度として松本よりも1段階上の評価をしています。阪神が2位指名で獲得するという話がありましたが、幸運にも巨人の2巡目指名まで残っていました。球威だけでなくコントロールもまとまっているとのことで、意外に早く出てくるかもしれません。かなりの練習熱心だと言うことも好印象です。熱烈な阪神ファンだったとか。自宅には黄色い球団グッズがいっぱいあるそうです。これにはなんだか金刃を思い出してしまいました。同じ元虎党の先輩に早く追い付いて追い越して欲しいと思います。



ドラフトが松本、今村と進み、菅野の抽選で失敗した巨人も盛り返して来たかに思った矢先、突然不可思議な指名が3巡目で起りました。どこのドラフト雑誌や新聞にも候補として載っていなかった一岡という無名の専門学校生の右投手が突然3位指名されたのです。わずかにスポニチにオリックスが隠し玉として下位指名する予定との報道がありました。おそらく巨人としてはオリックスが4位で指名してくると予想して先んじて3位指名したのだと思われます。高卒3年目とは言ってもまだまだ素材感の強い投手ですし、この順位で指名する必要があったのかは疑問です。しかし、JR九州の補強選手として都市対抗にも出場し、ここにきて球速が15キロもアップ、150キロにまで到達したそうです。スライダー・フォークといった変化球も低めにコントロールされ、短いイニングならすぐにでも使えるとの声もあるようです。おそらく巨人としてはやや青田買いながらそのセンスに惚れ込み指名したのでしょう。タイプとしてはリリーフでしょうか。私には横浜の高崎のような投手のように思えました。







4巡目指名はまたもサウスポー。国学院大の高木です。高木という姓はやたらとサウスポーが多い気がしますが、調べてみると高木孝治(元近鉄ほか)、高木宣宏(元広島ほか)、高木晃次(元オリックスほか)、高木康成(現巨人)といった感じで4人も左腕投手がいました。この高木はプロ選手として5人目の高木姓のサウスポーということになります。過去に高木姓のプロ野球選手は14人だったので、この高木は15人目の高木姓のプロ選手になるのですが、そのうちサウスポーが5人ということは、明らかに多いと思います。高木は松井秀喜の後輩、石川県星稜高校の出身。高校時代は投手としても野手としても評価をされていた選手でしたが、指名にあたっては投手としての評価が上回ったようです。評論家の小関さんによると、試合の前半は120キロ台のストレートでのらりくらりと投げているものの、試合が終盤に向かうにつれて徐々に調子を上げ、七回や八回に140キロ台を連発するのだとか。スタミナに自信が無いために、ペース配分を考えてそうしているのかもしれませんが、最初からガンガン飛ばしていけるプロでどのような投球を見せるかが楽しみです。この高木も高校生2人と同様に制球力が評価されており、フォーク・ツーシームが低めにコントロールされた投球をするようです。強靭な下半身がそれを支えているようです。210キロのスクワットを担ぎ上げるとか。



今年のドラフトは13人中投手が11人、捕手1人だったので、野手としては高橋が唯一の指名でした。184cm77kgと入団時の坂本とイメージが重なります。入団時は投手でしたが、2先生の時に内野手に転向したのだとか。周囲の期待や評価はスラッガーとしてのものが多い気がしますが、私にはアベレージヒッターもしくは三拍子揃った中距離ヒッターのようになるのではないかと思えます。巨人としては帝京の松本剛が欲しかったのかもしれませんが、高橋も未知数の部分を加味すれば負けていないと思います。球団としてはサードで育成するつもりでしょうか。私は抜群の身体能力を生かして内外野のポジションやスイッチヒッターにも挑戦してみたらどうかと思います。まずはどのような特長で自分の特長をアピールできるようになるか目標を定めることが、高橋のプロとしての第一歩だと思います。そうしないと高卒下位指名の野手は埋もれてしまいます。来シーズン特に思い入れを持って注目したい選手です。







江柄子はここ数年何度もドラフト候補として名前の挙がっていた投手でしたが、いつも評価は今ひとつのもの。BだったりCだったりでした。もう終わった投手と見られていた感がありました。しかし、この春からの充実ぶりは目を見張るものがあったそうです。3月のスポニチ大会では150キロを計測、武器はスライダー、カーブ、シュートだとか。体の開きが速いなどの問題点もあるようですが、なかなかの好投手のようです。



本ドラフト最後の指名はサイドスローの変則右腕の田原でした。高校時代、たまたま打撃投手を務めたところ、その筋の良さを認められ投手に専念するようになったそうです。どの選手評を読んでもすぐに使える投手のようには書いていません。しかし、巨人としては指名したからには使えると踏んでのことだったのでしょう。その眼力やいかにといった感じです。



菅野がすんなり指名できていれば、この田原や6位指名の江柄子も指名はあったかどうか分かりません。質を量で補うために、ややドタバタ指名だった感があります。しかし、それが最大の戦果になったりする場合もあります。江柄子と田原の2人には最初からガンガン飛ばしていって存在をアピールして欲しいと思います。いつか指名して良かったと思えるような活躍を期待しています。



育成1位の森は阪神が本ドラフトで3位か4位で指名するという噂があった投手です。なんで育成まで残っていたのかが不思議な投手でしたが、右の高校生右腕を狙っていた各球団はそれぞれ目的の投手を確保することに成功していたので、実績の少ない森は指名を見送られてしまったのでしょう。もしも阪神の2巡目までに歳内が残っておらず、今村を2位で指名していたとしたら、3位か4位で森は阪神に指名されていたかもしれません。ドラフトのアヤというものです。本人は育成ながら指名があったことを素直に喜んでいましたが、同時に相当悔しかったようです。堂々たる体格から投げ下ろすMAX147キロのストレートとカーブ、フォークが武器とのこと。しかし、185cm で93kgとはやや肥満気味です。体を10kgほど絞らないといけないと思います。なんだか同じ千葉出身の齋藤にかぶります。伸び悩んでいる齋藤と同様に森も自己規制が一番の課題かもしれません。



育成2位の土田は背筋力300キロのパワーを誇り、最速147キロを投げ込むパワーピッチャーとのこと。武器はスライダーとのことで、課題はコントロールのようです。プロフィールからは数年前までの東野のような投手が想像されます。



柴田はある意味で有名人。中学校時代に発病したベーチェット病という難病を抱えながら甲子園を目指した美談が番組になったり、本が出版されています。そういった話題はさておき、実力もそれなりに備えたサウスポーのようです。最速145キロの伸びのあるストレートが武器のようで、8月26日の巨人の第2二軍との対戦では三回をパーフェクトに抑えたとか。支配下登録されて一軍で登板したとしたら、大きな話題を呼ぶ投手になることでしょう。







芳川は巨人のテストに唯一合格した選手です。京都出身でテストに合格した捕手という経歴はあの野村克也さんと同じものです。愛読書も「野村ノート」だとか。しかし、高校通算39発は阿部の38発を上回るものですし、なかなかのものだと思います。進学校の進学クラスにいるという明晰な頭脳も魅力的です。



雨宮と渡辺はともに新潟BCという独立リーグの投手です。この度巨人のコーチに就任した橋上氏の手土産でしょうか。雨宮は多彩な変化球を駆使する技巧派投手だったそうですが、ここにきて球威が上がりMAX149キロを記録したとか。球威と技巧を兼ね備えた投手のようです。渡辺もフォームのバランスを矯正した結果、最速が145キロまで上がり伸び盛りのサウスポーのようです。どちらもこれからの投手でしょうが、自分のアピールポイントを早く見出し、存在をアピールできるようになって欲しいと思います。







次に、昨年同様ドラフト指名選手たちの血液型・兄弟型がどうだったかです。何の科学的根拠もありませんが、スポーツ選手の活躍や将来度は、血液型や兄弟型が関係していると言われています。

 




 



















面白いというか、不思議なのは今年指名された5人の左腕投手のうち、松本、今村、高木、渡辺の血液型がAB型なのです。AB型は日本人の場合、人口の約10%のようです。さらに左利きの確率も10%程度だと聞きます。つまりはAB型で左利きは100人のうち1人か2人ということになります。だとしたら限りなく少人数の中から、彼らは巨人に集まったということになります。しかし、松本も今村もどうも純粋の左利きという訳ではなく、強制的に作られた左のような感じです。坂本や鳥谷のように左利きなのに矯正されて右投げになった選手もいれば、野球をやるのに有利だからと左投げになる選手もいます。かつての300勝投手の左腕鈴木啓示も作られた左腕でした。松本も今村もそんな投手になってくれたらと思います。



松本と高木はAB型末っ子という先発投手向きの系譜。今村はAB型長男、一岡はO型長男でどちらも先発よりもリリーフが向いていると思われます。高橋はA型末っ子というアベレージヒッターの系譜です。







最後に総評として、巨人はドラフトで良い選手を集めるという点では、思い通りに行かなかったドラフトだったと思いますが、チーム事情を考えればまずまずの成果のあったドラフトだったと思います。大事なのはいかに指名した選手たちの将来像を思い描けるかです。目先の戦力にとらわれて大社の即戦力ばかり指名していると、チームはどんどん小粒になってきてしまいます。また高校生ばかり指名しているとつなぎのないソバのようにチームは一向に完成しません。同じようにいくら好投手でも右投手ばかり集めていてはその効果は半減する訳で、アクセントとして左投手は必要になってくる訳です。そういった意味では菅野よりも私は松本のドラフト1位をうれしく思いますし、誰が何と言おうとベターなドラフトだったと思います。



巨人は今回の菅野の件で少しは慎重になるでしょう。それでもこのチームの選手獲得に賭けるバイタリティーは消えることはないと思います。失うものの方が大きくても目的完遂のために猛進するのが巨人です。それに我々ファンは今後も色々なことを感じ、時として他球団のファンから非難されたりするのでしょう。それを割り切って、時として味方であっても球団に非難の声をあげることがファンの努めとして必要だと思います。



しかし、どのようなドラフト絡みの事件でも常に悪いのは選手ではありません。それをそそのかす周りの大人たちが悪いのです。選手たちに非難の矛先が向かうことはもちろん、彼らが後悔することの無い野球人生が送れるようにしてあげることも、ドラフトにかかわる人たちの責任だと思います。菅野に関しても最終的にどのような幕引きが彼にとって最も幸せか考えてあげられたらと思います。







今年は震災の関係でオフが短く、あと3か月もすればキャンプがスタートし、あっという間に春期教育リーグがスタートします。今年入団した選手たちがどんなプレーをしてくれるのか楽しみな限りですが、オフの間、彼らについて想像を膨らましながら過ごしたいと思います。



それにしてもこの場でやることが多い。まだ、ルーキーたちの話の続きもしなくてはいけないし、去り行く選手たちの話の続きもしなくてはいけません。オフの徒然には余ある課題を抱えながら過ごすしかありません。頑張ります。






































































































































































































































































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