こんな打撃を見せられたら応援しない訳にいかない!1試合だけで降格となった中井の意地の本塁打!

  • 舎人
    2012年08月05日 06:30 visibility1253



















試合経過

まさかの展開で中井が二軍降格になってしまいました。あともう1試合はスタメンで起用してくれると私は思っていたのですが、優勝を狙うことが何よりも最優先される年です、少しでも隙を見せてはいけないという判断が中井の降格という結果になったのでしょう。

これが育成を優先してもいい年ならもう少し中井も我慢してもらえたかもしれません。しかし、巨人は2年連続して優勝を逃し、後がない。優勝することにしか、存在理由を見出せない球団関係者やファンは多いことでしょう。したがって、これに突き進むことで犠牲が生じても仕方がないという理はあると思います。しかし、賢ければ、今年という短期的な強さを求めると同時に、来年以降の強さを同時に求めた方がいいに決まっている。目先の強さばかり追い求めて、徐々に育成というものが分からなくなり、低迷期を迎えてしまったという過去が巨人にはある。いや、坂本という奇跡さえなければ、巨人はスラッガータイプのバッターを育成という形では長いこと作れていないのではないかと思えてしまう。阿部も長野も高橋由伸も、プロ入り後のマイナーな修正はあったにせよ、そのスタイルのほとんどはプロ入り前に作られていた選手だと思う。つまり、坂本を除けば、巨人が育成で育てたのは小技が得意なタイプだったり、一芸が秀でたタイプだったり、せいぜい矢野のような代打タイプ、いわゆるコマだけではないか。

葦の成長の速さをもって森が作れる訳ではない。森を作るためには他から樹木を移植するすべもあるが、枯れたり、樹相に合わなかったりで、それだけでは良い森は作れない。だから植樹をして、水を与え、堆肥を与え、小さな芽から大木へと育てることで森を作る。

中井のような将来のレギュラーを担える可能性を秘めたバッターにはそれだけの時間と我慢が必要だと思う。巨人は優勝を何が何でも勝ち取らなくてはいけない大義名分の名の下に、そういったスラッガー育成の機会を逸する可能性があるということは認識しなくてはいけないと思う。他球団は主軸がいなくなっても、すぐに他から補強という訳にはいかないから、いつも危機感を持って若手の抜擢を行っている。しかし、巨人は今まで資金が潤沢だったため、その危機感に無縁でいられた。そのことが巨人というチームがスラッガータイプのバッターを育てられずにいる原因ではないかと私は思う。

いつまでも巨人だけ特別なチームでいられる訳がない。この先、他の球団と同じ危機感を巨人も感じなくてはいけなくなるでしょう。この話は中井に限ったものではないのです。中井がダメなら大田もダメではないかということです。巨人はスラッガータイプのバッターの育成方法というものを、もっと真剣に考えて欲しいと思います。

二軍に落とされた中井でしたが、腐ったりすることなく、「どうだ!」とばかり周りを見返すような豪快な一発を放ちました。しかも、打った相手は西武の西口です。確かに調整中の投手でしたが、一死二三塁の結果が求められる場面で最高の結果を出したのは、中井の意地が感じられるものでした。バットが内側から出て技術的にも素晴らしい本塁打だったと思います。

今シーズンはもう一軍昇格はないのかもしれません。しかし、間違いなく秋季キャンプには呼ばれるでしょう。そこで結果を出し、春のキャンプでも一軍に帯同し、オープン戦でも結果を出し続けることを中井はしなくてはいけません。今シーズンの一軍定着が厳しいのなら、来年はいきなり一軍でレギュラー奪取を狙って欲しいと思います。


中井大介 レフトオーバー本塁打!2012年8月4日 ←New

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。