無死満塁から無失点で切り抜けた笠原 追い込まれた時の突破力の重要性を再認識した夏の日 8月17日イースタンリーグ ヤクルト対巨人戦のレポと動画アップ

  • 舎人
    2012年08月23日 02:27 visibility847



































































試合経過

遅くなりましたが金曜日の試合の話をします。この試合は投手戦で、1点を争う緊迫感のある試合となりました。ヤクルトの八木の投球が素晴らしく、巨人打線はなかなか得点を奪えません。対する巨人の先発の笠原も一時の不調からやや抜け出した感があり、気合いの入った投球を見せてくれました。

最初に失点したのは巨人、二回裏に無死から二塁打が出て、続くバッターのゴロを中井がトンネルをしてしまったのです。このために無死一三塁となり、犠飛で1点を献上したのでした。その後、両投手の好投で0対1のまま試合は進行し、そのままゲームセットかと思われた八回表、試合が再び動きました。一死から橋本が出塁し、犠打で二死二塁、そこから隠善が強烈なゴロを放つと、これが相手のエラーを誘い、橋本が一気に生還をして同点に追いついたのです。試合は延長戦に突入し、十回表、二死二塁でまたも隠善が決勝打となるタイムリー二塁打を放ったのでした。この打球は決していい当りではなく、やや詰まった感じのポテンヒットでした。まさにラッキーボーイです。こういった乗らせると、どんどん調子に乗ってくるラテンの選手のような雰囲気を隠善は持っている気がします。同じようなタイプの矢野と同じで、そのコンセントレーションが長続きはしないので、スタメン向きではないのでようが・・ともあれ、この試合の前まで3連敗中のチームを救う救世主に隠善はなった訳です。

投の殊勲は、はやり先発の笠原だったと思います。今年の笠原は良かったり悪かったりの差が激しく、投げてみないと分からない投手ですが、この試合は気合いが入っていたと思います。特に圧巻だったのは六回裏の投球でした。ヒットヒットで無死一二塁とされ、続くバッターには散々粘られ四球を与えてしまいます。無死満塁。先発投手が一番辛い六回に大きなピンチを迎えてしまいました。しかし、そこからの笠原の投球には気持ちが込められていました。満塁で最初のバッターを内野ゴロに打ち取ると、二者を立続けに三振に切って取ったのです。無失点でマウンドから降りた笠原は最後のバッターを打ち取ると「うぉっしゃー!」と雄叫びを挙げていました。

はやり人間ここ一番での突破力があるかないかで人生が変わります。高校野球は明日決勝戦を迎えますが、暑い中で試合をしたり、プレーをするということは技術以上に彼らに大きな財産を与えるような気がします。野球を続けても離れても、それは彼らの原点となり、バックボーンとなって行くことと思います。笠原も高校球児ほどの追い込まれたような悲壮感はないかもしれませんが、結果が出なければ一歩づく立ち位置が後退し、いつしか将来が脅かされるのです。厳しい勝負の世界の中で過ごしていることに変わりありません。この試合のように絶体絶命のピンチをクリア出来たということは、投手としてのレベルを押し上げたことでしょうし、笠原の今後に少なからず良い影響を与えることと思います。痺れるような攻防を見ていて、そのような感想を持ちました。

技術的な話に戻すとこの日の笠原は球離れが少し早い気がしました。そのためか全体的に球が高く、高低で苦しんでいた気がしました。しかし、その分内外角のコントロールは良かったと思います。まずまずの好投だったことは間違いありませんでしたが、この調子を笠原は維持して行かなくてはいけません。

投手では笠原に続いて大立や一岡といった私好みの投手が続けて登板しました。2人ともキレが抜群に良く、一岡はもちろんのこと、大立もすぐに一軍で使える気がします。一軍は杉内の離脱で大変なことになってきたので、若手投手にとっては捲土重来といった感じですが、推薦したい投手が揃いも揃ってリリーフタイプというのが悔やまれます。田原が先発で、今の田原の位置に一岡でもいいように私は思います。































































 

猛打賞の橋本の話は別立てでするとして、隠善のほかに打者で話しておきたいのは大田について。しかし、打つ方ではなく守備の方でです。二回裏に一塁にランナーを置いてセンター前ヒットが出ると、三塁に進塁を試みるファーストランナーを寸分の狂いもない素晴らしい強肩で補殺したのでした。さらに、八回裏にも左中間に抜けようかという当りをダイビングキャッチをして好捕!一塁にランナーがいたので、抜けていれば得点が入り、この試合はおそらく負けていたことでしょう。

とかく、まずい守備が指摘される大田ですが、身体能力は抜群で、名手になれる可能性はあると私は思います。しかし、みんなに認めてもらうためには、何よりも飛球に対する反応が良くならなくてはいけないと思います。追い方が直線的でなく、無意味に弧を描いているのも気になります。そういったことを1つ1つ上達して福留や糸井のようなアスリート型の外野手になって欲しいと思います。


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