育成入団ルーキーでは最も球威のある雨宮の投球

  • 舎人
    2012年09月09日 14:06 visibility1033





































昨日の試合の話は動画のアップが終わり次第したいと思っていますが、その前に球団HPのファーム情報でも紹介されていた雨宮についてまず話したいと思います。

雨宮は昨年の育成ドラフト5位で入団した現在24歳の右投手ですが。独立リーグの新潟BCからの入団。今年一軍で戦略コーチとして手腕を発揮している橋上さんが昨年まで新潟BCの監督を務めていたために、手土産のように連れて来られた投手のようでした。身長が174センチしかないものの、150キロに迫る球威を誇り、武器はフォーク、日本ハムの武田久に似た感じの投手とドラフト時の雑誌には紹介されていました。

この投手を初めて見たのは3月5日の教育リーグでしたが、その時の印象は、まずまずの球威で、変化球の制球にも破綻がなく、よくまとまった投手というものでした。「これは意外に実戦的な投手だから、どんどん登板の機会があるだろうな」と思いました。その後は第2二軍で先発を中心に起用され、必ずと言っていいほどしっかりと試合を作っていたようでした。特に注目すべきは奪三振率の高さです。第2二軍では9試合34イニングを投げ、奪三振は27、フューチャーズでも4試合6イニングを投げ奪三振が9です。さらに二軍公式戦初登板となった8月9日の日本ハム戦では1イニングのアウト全てを三振で奪うという素晴らしさです。

私は教育リーグ以降、なかなか雨宮の投球を見る機会に恵まれなかったのですが、8月末の二二軍の試合で再び見ることができました。この試合はアマを相手に先発だったのですが、MAX143キロのストレートを軸に、力のこもった投球をしていました。ややテンポが悪かったようですが、四回を被安打2、与四球3の無失点にまとめ、しっかりと仕事を果たしていました。

非常に球持ちがよく、少し球が遅れて出てくる感じです。おそらく球速表示以上に打者は体感スピードを感じていることでしょう。変化球はフォークとカーブを確認できましたが、どちらも決まったり決まらなかったりで、精度はあまり良くないものの、ファームレベルではこれでもなんとかなるといった感じです。

昨日の試合は二軍公式戦2試合目の登板だったのですが、4番手として2イニングを無失点に抑えていました。なんでもMAXは145キロだったとか。小さい体ですが非常にエネルギーを感じる投球です。今後は変化球の精度を上げて行くことが一番の課題です。先発かリリーフか、どちらを目指すのかによりますが、もしも先発ならばスタミナも課題でしょう。

おそらく、球威だけで言ったら育成の投手で土本に次ぐ球威の持ち主は雨宮だと思います。育成の投手ではすでに土田がイースタンで先発も務めていますが、球威では雨宮の方が上です。しかし、投球術や変化球の制球・キレは土田の方が一歩も二歩も先に行っている感じがします。

巨人から育成入団して支配化入りした右投手は今のところいませんが、土田にしてもこの雨宮にしても大いに可能性があると私は思います。今年は大社ルーキーカルテットが一軍の躍進を陰で支えましたが、彼らと雨宮たちがそれほど大きな差があるとは感じないからです。

雨宮 敬の投球 2012年8月22日 ←New
雨宮 敬の投球 2012年9月8日 ←New

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