打率が今シーズン最高の.303まで上昇!CSの秘密兵器に成り得る可能性を秘める橋本の猛打賞!9月14日イースタンリーグ 巨人対ヤクルト戦のレポと動画アップ
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舎人
2012年09月16日 03:58 visibility1207
試合経過
昨年同様、おそらく第2二軍の試合が10月以降も実施されることが予想され、今年のレポ屋の仕事納めももう少し先になると思いますが、イースタンの公式戦は残り数試合になってしまいました。オフになるとどれほど試合が恋しくても詮無い思いをしてしまうので、行けるうちになるべく球場には行っておこうと思っています。そんな思いで昨日は早めに仕事を打ち切りジャイアンツ球場へ行ってきました。この試合は今年最後の薄暮試合でした。来週、大宮でナイターが開催されますが、ここで行われる夕方からの試合は最後ということです。中途半端な時間だと思っていましたが、九月になって日が短くなると観戦にはちょうど良くなります。暑いのは最初の40分だけ、それからは徐々に暮れて影が伸びて行く様を体感しながら野球観戦ができます。一日のうちで一番美しい夕暮れの時間帯の観戦は格別なものがあります。
この試合の開始に先立ち、先月の末にノーヒットノーランを達成し、8月の月間MVPに選出された今村の表彰がありました。賞状と商品が今村には手渡されました。商品は5万円分の商品券だそうです。売店では今村の大記録にあやかって出身地の大阪の名物たこ焼きを今村仕様にして特別販売をしていました。売店に行って、いつものたこ焼きとどこが違うのか聞いてみると、ネギを豪快にトッピングして、その上にマヨネーズをかけたものだとか。胸焼け気味の私にはキツそうなカスタマイズですが、若い子には受けそうだと思いました。
さて、この試合の先発は小野でした。昨年の今頃は、一軍でもチャンスを与えられ、先発も何度か任されたりしていましたが、今年は小山は笠原の後塵を拝している感じです。球威もコントロールも変化球のキレも、全てが中途半端で、ここぞという時にうっかりとした集中力のない投球をしてしまうのが小野のイメージです。大学時代も先発であっても、基本3イニング程度で交代することが多かったとか。どちらかということ力投型で、リリーフ向きなのだと思います。それでも先発を任されるということは、スタミナさえ付けば先発要員としての適性もあると判断されているからでしょう。しかし、この日の小野は試合序盤こそ球も走り、ランナーが出ても力でねじ伏せるような投球で無失点で抑えていましたが、三回辺りからストライクとボールがハッキリとしてきて、その力による投球もできなくなっていた感じでした。明らかにスタミナ不足です。もしも先発でやって行くとしたら小野の課題は緩急だと思います。100キロ台のカーブも投げていましたが、キレも制球も悪く使えたものではありません。ストレートとスライダー、フォークのコンビネーションだけで長い回を投げ抜くにはよっぽどのコントロールが必要です。小野が先発を目指すならカーブの精度を上げるか、それに代わる球種を覚え、投球の幅を広げないといけないでしょう。
しかし、私が思うに小野はやはりリリーフ向けだと思います。この試合ではストレートの球速にやたらと幅があり、一定しない表示が続きました。137キロから147キロまであり、実に10キロ以上差があったのです。これはおそらくスタミナを考えペース配分をしながらの投球だったのではないかと思います。そうでなくても不器用なタイプの小野に、そういった芸当は難しいのではないか。それよりも、一岡のように最初からガンガン飛ばし、力尽きたら、はい交代といった起用の方が小野には向いている気がします。
二番手は辻内でしたが、球数も多く、決して良いとは思えない投球でした、球速が春先よりも5キロほど落ちています。また、以前は球が浮き気味だったのに、今は逆に引っかかり気味です。登板こそ無かったものの、一軍昇格があったので、再度昇格のチャンスもあるだろうに、今の状態で上がったとしても炎上をしに行くようなものでしょう。今年は3歩進んだシーズンだったものの、ここに来て2歩下がってしまった気がします。
逆に素晴らしかったのが土田の投球、テンポがよく、ちぎっては投げ、ちぎっては投げとはこういうことを言うのかと思わせる投球です。ストレートは最高でも140キロに満たないものの、球に伸びがあり、打者が打ち辛そうでした。
打者の方で目立っていたのは昨日話した山本と猛打賞を放った橋本です。この試合で17試合連続ヒットとなりました。さらに猛打賞で打率を今シーズン最高の.303まで上げてきました。これはイースタンリーグで5位の成績です。先月の今頃は.250ほどしか無かった打率を、約一か月で5分も上げてしまったことになります。コンパクトでかつ、自由自在のバットコントロールです。小柄ながらパワーもあり、逆方向へも強い打球を放つことができる。欠点も少なく、本来は大田や中井なんかより早く一軍に定着していないとおかしい選手だと思います。つくづく昨秋の背筋痛が悔やまれます。
私はこの橋本は、CSに向けての秘密兵器に成り得ると思っています。松本が調子を上げれば別ですが、今の松本なら橋本の方が期待に応える可能性が高いと思います。代打、代走、守備固めの全てのコマとして使えますし、もちろん、スタメンで抜擢してもスピード感溢れるプレーで、打線の中で輝く存在になると思います。原監督には橋本が一か月近くこの調子を維持していることに注目して欲しい。何か体得したという裏付けがあるからこその、この活躍だと思います。それに気付いて欲しいのです。
大田は一軍から降格されたことで、腐っているかと思いましたが、そんなことはありませんでした。あと少しで本塁打のセンターオーバーの二塁打です。しかし、やや打撃が雑になって来ている気がしました。この日、2三振は結果が欲しくてボール気味の変化球に手を出した結果の三振でした。一軍で阪神の榎田から四球を奪った時のような泰然とした打席を続けて欲しいと思います。優勝が決まれば、すぐまた一軍に呼ばれることでしょう。
動画は5本作りました。橋本の猛打賞の動画には九回裏の荻野の盗塁と本塁突入タッチアウトのシーンが含まれています。やや暴走気味でしたが、走塁でアピールしないといけない荻野の必死プレーは好感が持てるものでした。
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