現在、巨人の二軍で最も信頼の置ける左のリリーバー古川の突破力！9月15日イースタンリーグ 巨人対ヤクルト戦のレポと動画アップ

元々上手投げでしたが、一昨年に特徴を出して生き残りをかけてサイドに転向、なにしろ低身長（168cm）で、球威が無く、このままだと何の特長もないままファームに埋もれてしまう可能性があったため、対左バッターのワンポイントに特化した投球を目指してのことでした。しかし、その選択は良かったのか悪かったのか分からない感じでした。転向後の古川は、コントロールが改善された訳でもなく、元々遅かった球速はさらに遅くなり、自信がなさそうに恐る恐る置きに行ったような投球をする、見ていてイライラするテンポの悪い投手になってしまったのでした。そして、昨オフに育成に降格、私は育成でも生き残ることは厳しいと思っていました。それでも残ったのは出身大学が名門の明治大だったからだろうと思っていました。

育成に降格した選手は自由契約の執行猶予が1年か2年付いただけで、ケガなどの理由でもない限り、支配下に復帰することはほとんど考え辛いことだと思います。ましてや古川など実力が無くて育成に落ちたのですから、誰もその存在に注目していなかったと思います。しかし、今シーズンに入ってからの古川は昨年までとは違っていました。昨年までは130キロそこそこしか出なかった球速が5キロ以上アップし、140キロ近くまで出るようになりました。それと同時に変化球のキレも良くなった感じです。どうも一時よりも若干腕の位置が高くなった気がします。今の腕の角度が今までで一番躍動感を感じる気がします。ずっと試行錯誤してきた投球フォームが、今シーズンになってようやく自分の理想とするものに巡り会ったのかもしれません。これで今シーズンは23試合に登板し、17回2/3を投げ、自責点は僅かに1、防御率は0.51です。私が思うに現在、二軍で最も信頼の置ける左のリリーバーは古川ではないかと思います。この調子を維持して行けば、もしかしたら支配下再登録がある気がします。昨年までは最も印象の薄かった投手が、ここに来て俄然興味深い投手になってきました。