楽天からトレードで巨人にやって来た井野と横川の入団時と現在の評価の比較&巨人相手に戦っていた頃の動画アップ!
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舎人
2012年11月18日 07:07 visibility9989
前回の日記を書いた時の資料が部屋中に散乱しています。資料は年々溜まる一方で、2000年以前のものは実家の倉庫に送ってしまったものの、2001年以降のものが押し入れの下段いっぱいになり、家族から不評を買っています。そろそろ整理方法を考えないと床が抜ける恐れがあります。撮り溜めた動画も野球関係だけで累計で5TBにも達し、こちらもどんどん溜まる一方で、毎年ハードディスクを買い足す有様。時々、何のためにこんな事しているのか分からなくなることがありますが、この楽しみにモチベーションと気力が続く限り何とかしたいと思います。もう10何年続けていることなので、簡単には止めないでしょうが、止める時はスパッと止めて、資料の一切合切を誰かに託したいと思っています。
さて、そんなことでせっかく昔の資料を出しているので、その資料を使った日記を作りたいと思います。楽天からトレードでやって来た井野と横川の評価についてです。どんな評価で入団したのか?入団時の評価が現在ではどのように変わったのか?をまとめてみます。また、2人ともイースタンで巨人と戦っている姿を何度となく見かけました。その時の活躍シーンをアップしてみました。私から2人への巨人入団の“はなむけ”です。
さて、捕手の井野ですが、入団時、どのような評価や期待をされていたのか?野球小僧やドラフト翌日の新聞、開幕前の名鑑などから、寸評を引っ張ってきました。
井野卓(いのすぐる) 2005年大社ドラフト楽天7巡目指名
野球小僧 2005年10月号(球界最強ドラフト特集号)
評価なし・コメントなし
アマチュア野球特別編集 ドラフト2005
評価C・コメントなし
日刊スポーツ 2005年11月19日
群馬県出身 21歳 捕手 1983・11・23生 180・78 右右 B型
前橋工ー明治大
①プロフィル:全国経験豊富でピンチにも冷静なリードが光る。昨春リーグ打点王など課題の打撃も成長著しい
②50m走/遠投:6秒2/110メートル
③家族:父、母、兄、姉、祖母
スポーツ報知 2005年11月19日
①出身校:前橋工ー明治大
②出身地:群馬県
③生年月日、年齢:83・11・23、21歳
④身長・体重、投打:180・80、右右
⑤寸評:スローイングのスピードと正確さに定評。福田、松崎の大学トップ投手とバッテリーを組み経験豊富
スポニチ 2005年11月19日
前橋工ー明治大
1メートル80 80キロ 右投右打
スローイングのスピードと正確さに定評。全日本に選ばれて活躍
プロ野球間違いだらけの12球団 2006年版 小関順二著
7巡目の井野卓(東北福祉大・捕手)は昨年11月14日に行われた明治神宮大会準決勝、法大戦でサヨナラヒットを右中間に放ち、勝負強さをアピールした。ただ、ディフェンス面に目を向けると二塁送球スピードが2.1秒台だから、肩は強くない。バッティングも極度のアッパースイングがたたり、安定して打てる雰囲気がまったくない。やることが山積みしているというのが今の井野の現状である。
野球小僧世界選手名鑑2006
どんな選手?/実戦に強い捕手。高校、大学と全国大会での経験が豊富。大学3年春のリーグ戦では打点王を獲得するなど、課題だった打撃面の成長も著しい。
観戦ポイント/強肩を生かしたスローイング。内角に抜けた球、指にかかり過ぎてアウトローに行った球などでも、体勢を立て直して素早く送球。
お節介アドバイス/好投手ぞろいのと東北福祉大ではリードの苦労は少なかったかもしれない。それだけに今後は配球面を勉強しよう。
長距離タイプ1/5
確実タイプ2/5
読みタイプ2/5
対応タイプ2/5
守備力 B/走塁力 C
活躍予想 梅↑
週刊ベースボール選手名鑑2006年
一番の思い出:05年明治神宮大会地区代表決定戦で、八戸大に勝って優勝した試合
寸評:大学では松崎とバッテリーを組んだ。スローイングのスピードと正確性には定評がある。プロとしてインサイドワークの強化を誓う
国際試合の出場経験があったり、福田や楽天D1位入団の松崎とバッテリーを組んだ経験があるという割に、非常に低い評価だったということが分かります。アマチュア野球では最低のC評価、野球小僧に至っては評価一覧に名前がありません。創価大から巨人に入団した梅田よりも捕手としての評価が低くかったのです。ドラフト後の寸評は「スローイングのスピードと正確さに定評がある」などと判を押したような記事が並びますが、これはどうもドラフトで指名された捕手に取りあえず贈る当たり障りのない言葉のような気がします。それよりも小関さんが「間違いだらけ」でコメントしているような評価が一番的を得ているような気がします。ドラフトでは7巡目、新興球団だからこそ指名された選手だったのかもしれません。
次に井野の翌年、2006年のドラフトで指名された横川の評価と寸評です。
横川史学(よこがわふみのり) 2006年大社ドラフト楽天4巡目指名
野球小僧 2006年10月号(球界最強ドラフト特集号)
評価◎ 第一ストライクを長打にできるようになり一気に怖い打者に。強肩もプロ水準
どんな選手?/腕の長さをフルに生かしフォローの大きな遠心力打法で広角に長打を打ち分けるスラッガー。3、4年生での打の成長がすばらしく、試合中にチームメイトにアドバイスを送れる余裕と意欲も見えてきた。
注目ポイント!/近畿大・大隣憲司のスライダーを右に130m級の放物線を放ち、真ん中低めに打ち損じなくライナー性で左中間フェンスへ飛ばすこの選手のツボ。強肩もプロ級だ。
未来予想図/福浦和也(ロッテ)
長距離タイプ5/5
確実タイプ4/5
読みタイプ4/5
対応タイプ4/5
守備力 B/走塁力 B
完成度4/5
アマチュア野球 Vol.9(06大学生・社会人ドラフト総力特集)
評価C 勝負強さと長打力が魅力の左の強打者。通算打率2割前後と確実性は課題。
日刊スポーツ 2006年11月22日
千葉県出身 21歳 捕手 1984・12・3生 186・90 右左 B型
常総学院ー青学大
①プロフィル:高校時代から勝負強さに定評がある左の長距離砲。強肩で守備範囲も広く、外野守備も◯
②50m走/遠投:6秒2/110メートル
③家族:父、母、姉
スポーツ報知 2005年11月19日
①出身校:常総学院ー青学大
②出身地:千葉県
③生年月日、年齢:84・12・3、21歳
④身長・体重、投打:186・90、右左
⑤寸評:恵まれた体格で一発の魅力を秘める大型スラッガー。大学日本代表として国際試合も経験
スポニチ 2005年11月19日
前橋工ー明治大
1メートル86 90キロ 右投左打
恵まれた体。長打力が魅力。守備力の向上が課題も打撃の確実性が増せば1軍争いも十分
プロ野球間違いだらけの12球団 2007年版 小関順二著
4巡目の横川史学は常総学院時代から強打が鳴り響いていた。左投手の外に逃げるスライダーもライト方向に持っていくというプルヒッティングが売り物で、バットの先っぽで拾ってもフェンス手前までボールを運ぶ長打力は実力の東都の中でも目立った。しかし、通算打率.201という不安定さはついに4年間では解消されなかった。極端に入るヘッドと淡白なステップ、上半身の力だけで打とうとするパワー信仰。さらに右方向への意識が強過ぎるプルヒッティングが重なり、ぼくの中では5月下旬の段階で「プロはない」と決めていた。それでも指名されたのは僕がマイナス評価にした長打力を、楽天がプラスに評価したからにほかならない。守備は、ファールゾーンに切れ込んでいく難しい打球を好捕したのを見て、うまいと思った。脚力は二塁ゴロで4.16秒という一塁到達があるように速いほう。それがヒットのときには5秒以上かかることが珍しくなく、ムラッ気がバッティングだけでなく走るほうにも伝染していることがわかる。
野球小僧世界選手名鑑2007
どんな選手?/スラッガータイプの即戦力候補。腕の長さをフルに生かしたフォローの大きな遠心力打法は、大学3〜4年で急成長。強肩も魅力で1年目から外野陣に食い込む可能性十分だ。
観戦ポイント/広角に長打を打ち分ける打撃。大学時は大隣(ソフトバンク)から右に130メートル弾、ライナー性で左中間フェンスへ。
お節介アドバイス/将来は主軸を任せたい。ゆえに、140キロ台の好球を力んで打ち損じる傾向は修正したい。
長距離タイプ3/5
確実タイプ2/5
読みタイプ3/5
対応タイプ2/5
守備力 B/走塁力 B
活躍予想 梅↑
週刊ベースボール選手名鑑2006年
一番の思い出:大学3年の秋季リーグ、東洋大戦で9回表0対1、ニ死無走者から同点ホームラン
寸評:強肩強打の大型外野手。長打力が魅力で、将来のクリーンナップ候補だ。まずはプロのスピード、変化球に慣れたい。
野球小僧とアマチュア野球で評価が真っ二つに別れています。野球小僧では即戦力間違いなしといった感じで、将来の主軸を期待できるとしています。評価は最高の◎評価。同じ年のドラフトでは長野も指名候補でしたが、長野の一段上の評価しています(長野は◯評価)。それに対し、アマチュア野球では最低のC評価、小関さんは開幕前に発刊された「間違いだらけ」でプロはないと思ったとまで言っています。野球小僧の安倍さんは横川の大学3〜4年時の成長曲線にロマンを感じたのかもしれませんが、小関さんは長所よりもアラが気になったのでしょう。ともあれ球団からは将来の主軸として大きな期待をされての入団だったことは確かです。
その2人がプロ入り後、どのような経緯を辿ったのか?今シーズンの開幕前の評価と入団後の一軍と二軍の成績をそれぞれ一覧にしてみました。
野球小僧世界選手名鑑2012
井野卓(29歳=7年目)
どんな選手?/配球と強肩が光る捕手。ファームでは伊志嶺、小関らとスタメンマスクをかぶるも、1軍は2試合に終わる、プロ7年目なら格としては「中堅」。走攻守以外にも、チームへの貢献の仕方を考える時期だ。
観戦ポイント/動作スピード豊かなスローイング。送球精度の裏付けも。
お節介アドバイス/守備優先のポジションだった捕手も、今の野球では打てることが必須条件に。「マスク」を求めるのなら、バットマンとしての主張が必要。
長距離タイプ1/5
確実タイプ2/5
読みタイプ1/5
対応タイプ2/5
守備力 C/走塁力 C
活躍予想 梅→
週刊ベースボール選手名鑑2012年
井野卓(29歳=7年目)
一番の思い出:大学3年の秋の東北、北海道地区代表決定戦で八戸大に敗れたこと
寸評:一軍デビュー後最少出場だった昨年の歯がゆさ解消に向け、まずは守りで存在感を示す
井野一軍成績
2006年 出場なし
2007年 04試合 003打-00安 0本 00点 0盗塁 03三振 率.000 出塁.000
2008年 23試合 023打-02安 0本 02点 0盗塁 05三振 率.087 出塁.125
2009年 出場なし
2010年 14試合 034打-07安 0本 02点 0盗塁 09三振 率.206 出塁.206
2011年 02試合 006打-01安 0本 00点 0盗塁 02三振 率.167 出塁.167
2012年 出場なし
井野二軍成績
2006年 39試合 097打-19安 0本 11点 0盗塁 26三振 率.196 出塁.255
2007年 50試合 120打-30安 0本 13点 1盗塁 18三振 率.250 出塁.338
2008年 19試合 032打-06安 0本 05点 0盗塁 04三振 率.188 出塁.278
2009年 37試合 086打-25安 2本 09点 1盗塁 14三振 率.291 出塁.358
2010年 19試合 035打-05安 0本 02点 0盗塁 07三振 率.143 出塁.244
2011年 51試合 122打-22安 1本 09点 0盗塁 22三振 率.180 出塁.254
2012年 50試合 083打-20安 0本 08点 0盗塁 15三振 率.241 出塁.256
野球小僧世界選手名鑑2012
横川史学(28歳=6年目)
どんな選手?/台頭が待たれる左の大砲。昨季は打線の破壊力不足を補う打者として期待され、自己最多出場を果たした。選球眼が良く、追い込まれても、ボールスイング率は28.8%にとどまる。
観戦ポイント/真ん中から低めのさばき。高めの打率が.101も、低めは.271、真ん中は309とツボを持っている。
お節介アドバイス/4本塁打は物足りない。大砲としての才能が開花すれば2ケタ本塁打も狙える。まずは得意な球の精度を高めよう。
長距離タイプ3/5
確実タイプ2/5
読みタイプ2/5
対応タイプ2/5
守備力 B/走塁力 C
活躍予想 竹→
週刊ベースボール選手名鑑2006年
横川史学(28歳=6年目)
一番の思い出:大学3年の秋季リーグ、東洋大戦で9回表0対1、ニ死無走者から同点ホームラン
寸評:目指すは100試合出場&2ケタ本塁打
横川一軍成績
2007年 出場なし
2008年 53試合 140打-32安 4本 15点 2盗塁 37三振 率.229 出塁.285
2009年 05試合 017打-02安 0本 01点 0盗塁 06三振 率.118 出塁.250
2010年 04試合 007打-00安 0本 00点 0盗塁 05三振 率.000 出塁.125
2011年 94試合 196打-44安 4本 18点 1盗塁 41三振 率.224 出塁.280
2012年 11試合 020打-03安 0本 01点 1盗塁 07三振 率.150 出塁.227
横川二軍成績
2007年 80試合 251打-52安 05本 27点 3盗塁 73三振 率.207 出塁.299
2008年 32試合 126打-38安 03本 22点 1盗塁 30三振 率.302 出塁.395
2009年 24試合 088打-25安 06本 15点 3盗塁 26三振 率.284 出塁.333
2010年 93試合 336打-95安 12本 50点 8盗塁 78三振 率.283 出塁.396 ※イースタン最高出塁率
2011年 15試合 054打-25安 01本 10点 0盗塁 07三振 率.463 出塁.547
2012年 80試合 239打-55安 06本 36点 5盗塁 57三振 率.230 出塁.333
井野は入団時の評価そのままに微妙な成績を毎年のように繰り返し、パッとしないまま歳ばかり喰ってしまったような感じです。正直、よくこれで首にならなかったなと思ってしまいます。球界全体が慢性的な捕手不足ということで、毎年、首の皮一枚繋がった状態で年数を重ねてきたのかもしれません。一軍の成績は話になりませんが、二軍でも2割を超えたのが7年間で3度だけ。選球眼が良いのか打率の割に出塁率はまずまずなものの、三振が多い。この三振の大半は見逃し三振ではないか?どうも選球眼が良いというよりも、ただ単に消極的なバッターのような気がします。
横川の方ですが野球小僧の予想は完全に外れでした。即戦力どころかルーキー時は一度も一軍に昇格すらしていません。小関さんの予想通り、あまりにバッティングが雑で、とても一軍で使えるレベルに達していなかったようです。大型選手の評価は本当に難しいものです。この年の高校生ドラフトで指名された坂本と堂上に関しては、この全く逆で、野球小僧が坂本は堂上以上の評価だったのに対し、アマチュア野球では堂上が最高のAA評価だったのに対し、坂本は5段階で下から2番目のB評価でした。図らずも悪い方の予想が当たってしまった横川ですが、それでもキャリアを積むにつれて少しずつまとまってきた感じがします。2011年のような年が続けば、一軍定着も見えてくるでしょう。
2人とも楽天で果たせなかった目標を巨人で果たし、大いに活躍して欲しいと思います。注目すべきは2人とも血液型B型の末っ子という野球選手として最高の系統ということです。迷信に近い話かもしれませんが、大いに期待したいところです。もっとも、実際のところは楽天以上に層の厚い巨人の一軍に彼らが喰い込むことは至難の技だと思います。見極められるまでは一軍の帯同があるかもしれませんが、おそらくシーズンのほとんどはファーム暮らしではないか。しかし、そうなると一番心配なのは彼らがファームにいる時に、若手たちの蓋になってしまうのではないかということです。井野は来シーズン30歳、横川も29歳です。年齢的に言ったら2人とも若手ではなく中堅でしょう。普通に考えたら、これから突然才能が開花するとは思えません。だからレギュラーを期待しての起用は止めた方がいい。あくまでコマとしてどれだけ一軍の戦力になれるかを想定した起用をするべきだと思います。一軍では代打や守備要員としてのコマを期待されるでしょうから、2人ともファームの試合であってもスタメン起用ではなく、大事な場面での起用でどれだけ期待に応えられるかといった起用をして欲しいと思います。
動画は2010年の夏の試合で井野が中井の盗塁を阻止するシーンと、今年の春季教育リーグで横川が土本からレフト前にヒットを放ったものを作りました。こういった活躍シーンが来シーズン巨人のユニフォームを着てどれだけ見ることができるか今から楽しみです。
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