同期の宮國に大きく水を開けられながらも、ようやく復調気配の田中太一
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舎人
2013年03月13日 04:30 visibility1096
土曜日の試合については、一緒に行った茶柱さんの日記にも私の方で話していないレポや動画アップがあります。私の方は最後に田中太一のことを話して、土曜日の試合のことは終わりにしたいと思います。
田中は昨シーズン、やや伸び悩んだ感がありました。これはどうやら春のキャンプの2日目に右手のマメをつぶして出遅れたことに始まっているようです。同期入団の宮國が一軍の戦力になっている一方で田中はどうだったかというと、イースタンで僅か2試合の登板に終わっていました。しかも、その2試合というのが酷いもので、5月31日の登板ではヒット3本、フォアボール1つ与えイニングの途中で降板し自責点4、6月10日の試合では連続四球で一死も取ることを許されず降板させられています。結局、シーズン成績は0回2/3を投げて自責点4、防御率54.00という恥ずかしいものに終わってしまいました。第二二軍の方でも微妙な感じで、アマ相手に勝ったり負けたりしています。
どうも昨年の田中は制球が悪過ぎました。イースタンで2/3回を投げ四球3、第二二軍でも21回を投げ四球15です。キャンプでマメをつぶしたことが原因で、そこまで生彩を欠いてしまうものなのか。田中は明らかに1年目より制球が悪くなり、球威も10キロ近く落ちていた感じでした。投手というものは繊細な生き物なので、どこか1つバランスが崩れると、全てがおかしくなってしまうのかもしれません。ルーキー時は宮國と競い合い、時として宮國を上回る150キロ近い球速を誇った注目株が、どうしてしまったことだろうと心配していました。
フェニックスリーグではようやく元気なところを見せ、6試合11イニングを無失点と好投します。球速も145キロまで戻っていたようです。どうやら投球フォームを微調整し、軸足の向きを工夫したりしたことで、きっかけが掴めた感じでした。これでシーズンに亘って田中を覆っていた厚い雲は去り、本来の輝きを取り戻すかと思っていました。ところが、年を越した2月の下旬の練習試合で大乱調。20日のヤクルト戦では1イニングを投げ、3安打4四球6失点、22日の斗山戦では1イニングを投げ、2安打3四死球2失点です。投げるたびに失点をしている有様で、フェニックスリーグで見せた復調気配はどこかへ消え去ってしまったようでした。
このままでは宮國に追い付け追い越せなどと、とてもではないけれど言えない感じです。それでも、なんとか教育リーグに入り落ち着いてきたようで、3試合に登板し、それぞれ1イニングを無失点に抑えています。ようやくフェニックスリーグで掴んだものを思い出したのかもしれません。3日の試合で少し戻って来たかなと思いましたが、一週間経った9日の試合ではさらに良くなって、投球も力強いものに変わっていました。変化球もかつてないほど鋭くなっています。
これで簡単に復調したは断言できるものではないと思います。しかし、何かを掴むか思い出し、光明が見えつつあることは確かだと思います。私が見て来た限り、高卒で1年目は良くても2年目に壁に当たったり、長期離脱をした投手は、どうもそのまま残念な結果に終わっている場合が多い気がします。注目していた加登脇もそうでしたし、最近では齋藤もそうでした。田中にはそうならないで欲しい。今ははるか彼方の存在でも、同期の宮國に追い付き、比べられる存在になって欲しい。
田中太一の投球 2013年3月9日 ←New
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