今年のルーキーたちについて2010 (1) 長野久義

  • 舎人
    2010年10月11日 15:30 visibility1389



レギュラーシーズンが終わったものの、CS、あるいは日本シリーズと、


まだまだ今シーズンの巨人の戦いは続きますが、


ファームの試合を宮崎まで見に行けない私にとってはオフシーズンも同じ。


なんでこんな天気のいい日に球場へ行けないのだろう・・


気持ちだけが体を離れフィールドを駆け巡ってしまいます。


 


そんな訳で、今年もオフ企画として春期教育リーグが始まるまで、


今シーズンを振り返ったり、ドラフトについて考えたりしていきたいと思っています。


当面は昨年同様ルーキーたちについて話してみます。


ドラフトの指名順位と言うことでまずは長野から・・


 


ドラフト1位入団 長野久義


今シーズンの期待


1 谷の後継者、右の外野手として一軍即レギュラーを期待


2 出場120試合 打率.280 本塁打15本 50打点


3 対左投手に打率.300 5本塁打


結果


1 シーズンを通して一軍に定着、ほぼレギュラーを獲得、新人王有力


2 出場128試合 打率.288 本塁打19本 52打点


3 対左投手 打率.278 本塁打4本


採点 9点(10点満点)


ほぼ期待通りの活躍をしてくれました。


しかし、左ピッチャーの方が右ピッチャーの時の打率.294より下なのは、


今後の課題だと思います。


 


今シーズンの長野に対しての期待と結果をまとめるとこんな感じでしょう。


ドラフト1位入団の期待に応える申し分のない成績を残してくれたと思います。


やはり東都リーグ時代の首位打者も都市対抗野球のMVP(橋戸賞)も、


ダテではありませんでした。


以前の日記にも載せたものを、もう一度振り返ってみます。


 


(2009年9月3日 長野久義①)


東都リーグ時代の成績


清水  071安打 06本塁打 46打点 打率.281


川中  076安打 05本塁打 40打点 打率.255


岩館  092安打 06本塁打 42打点 打率.245


亀井  101安打 13本塁打 53打点 打率.254


円谷  087安打 04本塁打 38打点 打率.284


長野  086安打 10本塁打 41打点 打率.294


阿部は2部だったから分からない・・




通算打率.254の亀井より通算打率.284の円谷の方が活躍しそうな気がしますが、


プロに入って重要なのは4年次の成績のようです。




亀井・円谷・長野4年次比較


亀井 打率.341 本塁打9 打点24 春季 最多本塁打・最多打点/秋季 最多本塁打


円谷 打率.250 本塁打3 打点14


長野 打率.444 本塁打7 打点21 春季・秋季 2季連続首位打者/秋季 最多本塁打




円谷は三年の時の春季リーグで首位打者を取りましたが、


四年次になり長打は出るようになったものの、やや伸び悩んだようです。




これを見ると長野は亀井を凌駕する成績を残しています。


技術論や出場機会などの諸条件を抜きにすれば、


プロに入って3割、25本位行けそうな気がします。


 


ルーキーにして次第点の打率.288、本塁打19本ですから、


長野の活躍は今後、東都リーグから選手を取る時、


間違いなく参考になることと思います。


 


しかし、こういった数字上のこととは裏腹に、


長野は相当ホロ苦いこともありました。


 


8日のヤクルトとの今シーズン最終戦、巨人は勝てばシーズン2位通過、


負ければ阪神の勝率で抜かれ3位で終了という試合でした。


九回に1点リードをクルーンが抑えられず、


4対4の同点で迎えた九回裏、一死満塁で長野に打席が回ってきました。


外野フライ1本でもサヨナラのチャンスです。


しかし、長野は期待に応えることができず、ボール球に手を出して


あえなく空振り三振に倒れてしまいました。


続く脇谷も倒れ、巨人はこの回、勝ち越し点を奪えなかったことで、


次の回の表、ヤクルトに勝ち越された末、逆転負けをしてしまったのです。


シーズン2位通過でCS1stを本拠地東京ドームで開くこともできなくなりました。


この試合で負けたことによる巨人の損失は約10億円と言われており、


何とも悔やまれる限りです。


あの試合で間違いなくサヨナラ勝ちに最短距離だったのは長野の打席でした。


それを低めのフォークボールを見極められず、


全てボール球を振っての空振り三振ですから、何とも情けない限りでした。


 


長野というバッターは、下位打線において大して期待していない場面では、


意外性のバッティングで結果を残すものの、


期待された打順や場面では、なかなか結果を残せません。


思い切りはいいのですが、どうも出会い頭のようなバッティングは、


まるで計算の成り立ちにくい外国人選手のようです。


したがって、打率.288も本塁打19本も、シビアな場面では、


この成績の通りの結果を期待してはいけないということになります。


 


また、技術的なことでも、徐々に攻め方を研究されたせいか、


今シーズンの後半は相当苦しみました。


特に外角のストライクゾーンへ球の出し入れをされて、


まるでもてあそばれるような打席が目立ちます。


長野の好きなベルトより高めのコースにはめったに球が来ません。


来シーズンはますます攻め方が厳しくなるでしょうし、


思い切り2年目のジンクスにはまることが懸念されます。


 


とは言えまだまだルーキーです。色々と課題は山積みですが、


それを克服する若さと才能を長野は持っていることでしょう。


来シーズンは巨人の主軸として、今年以上に活躍して欲しいと思います。


 


小学校5年生の時の文集に、長野は将来の夢として、


ジャイアンツの4番バッターとして、逆転ホームランを打つことを載せています。


ルーキー時は無理でしたが、ジャイアンツに入ってからの夢として、


これを来年以降も追い続けて欲しいと思います。












































































































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