XEROX SUPERCUP 浦和レッズ-ガンバ大阪 「安田理大サーカス」
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おかき
2007年02月25日 02:27 visibility195
0-4という大敗。昨年最小失点でJ1王者になった浦和に見る影も
なかった。確かに、田中達、闘莉王、長谷部、相馬、堀ノ内ら
主力級の選手が怪我やコンディション不良で欠場した事と、
チームも22日まで合宿を行って居た事もあり疲労感もあった事を
考えれば、準備万全でこの試合に臨んだガンバとは差が
あったのかも知れない。
浦和に時間があったのは開始10分だけ。その後は圧倒的に
ガンバの攻勢の前に屈した。遠藤、二川、マグノ・アウベスら
ガンバ攻撃陣の前に、浦和ディフェンス陣は守勢を余儀なくされた。
前半31分、遠藤のスルーパスに飛び出した二川がシュートを
放ち、一度はGK山岸に弾かれるもののマグノ・アウベスが
詰めてガンバが先制。
前半終了間際の42分には、中央でフリーになった二川は
ゆっくりボールを持ちブロックしに来た浦和阿部・鈴木を、
チェンジオブペースだけで振り切ってミドルシュートを
浦和ゴールに決める。
0-2になった時点でゲームの行方は、浦和の選手の表情を見れば
わかってしまう。覇気がない。このゲームへの思いがない。
辿って考えればこの試合はあくまでリーグの開幕を教えてくれる
"親善試合"なのだから。
将棋でも"形作り"という行為がある。負けるなら形を作ってから
投了するのが礼儀だが、それもない。
後半になると、浦和は個々の気持ちが違う方向を向いている
事がパスミスとなって現れる。親善試合として割り切るので
あれば、選手交代をして様々なオプションを試す事をしても
いいのだが、オジェック監督は動かず。
逆に一人右サイドで踏ん張っていた平川に変えて岡野を
投入したが、意図はわかるが今試すべきやり方ではない。
ガンバはマグノ・アウベスがハットトリックを決め、
バレーという新加入のオプションも試す事ができた。
また、今期加入の中澤も僅かな時間ながら出場をさせている。
結局0-4でガンバ大阪が昨年の雪辱を果たし、優勝。
浦和サポーターの多くは、怪我人だったりリーグ戦でないという
部分で当然だと思うだろう。
しかし、層の薄さを見せた事には不満が残る。今年はACLがある。
この日のメンバー主体で望まざるを得ない試合も出てくるのを
考えると、負けただけでなく得るものは少なかった。
期待の阿部はチームにフィットしていないようだ。
鈴木とのタイミングの取り方に戸惑っていた。二川の
ミドルシュートを許してしまったシーンは象徴的だった。
後半になって、阿部が前に顔を出す様にお互いで工夫する
場面も見受けられたが、それでも良いとは言えない。
ハンドリングが変わった車を乗りこなすのは大変なのだ。
特にそれがスピードを出せる車であればあるほどだ。
ガンバ大阪は、安田に目処が立ったのが最大の収穫。
ガンバは昨年3バック中心のシステムだったから4バックに
移行している最中だが、懸案の左SBが決まった事が大きい。
この試合では、前半左サイドは彼の独壇場だった。
19歳でも物怖じせず突破を繰り返す。
今年ブレイクしそうな選手の一人と言っていいだろう。
「超攻撃」を掲げるガンバ大阪の浮沈の鍵は、
この若者が握っているのかも知れない。
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- 事務局に通報しました。
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