経て

あっという間の４年間が、今日の試合をもってひと段落ついた。

核となるフォワードが不在のまま、本大会３試合を迷走した日本代表は、その指揮官ジーコそのものだった気がする。

９８年フランスを経て、中田は世界へ飛び出した。

０２年日韓を経て、稲本をはじめ今の主力となっている選手の多くが世界へ飛び出した。

そして０６年のドイツ、この大会を経て世界へと飛び出す選手はいるのか？

日本人は海外のクラブに必要なのか？

ワールドカップに出場するために海外に移籍していた選手が大半だったのじゃないか？

そんな選手はＪリーグに帰ってこなくていいよ。

世界へのステップアップに失敗した監督も、鹿島に帰ってくるのかな。

もういらないよ。

ベンチでピッチをみつめる、小野の顔にいつもの笑顔はなかった。

世界からＪリーグに帰ってきた男の顔。

ベンチからピッチを眉間にシワよせてみつめる、宮本。

いい写真、とってもらえたかな？

ジャンクスポーツにでるのかな？

どんな雑誌のインタビューにこたえるのかな？

そんなことより、ガンバで使ってもらえるようにもっと精進してください。

放送終了間際まで、ピッチに倒れこんでいた中田を見て涙が出た。

４年後、国のために自分のために闘っていてくれるのかはわからないけど、この大会を経て、さらに大きくなるのはこの選手だけだなと思った。

この３試合が４年間、準備された良質の素材を料理生かしきれなかったシェフに指揮をとらせた結果。

つぎに指揮する人は、荒地を耕し、種をまき、水をやり、愛情をもって育てていける、そんな人である必要がある。

これからの４年間、Ｊリーグを経て代表も観戦するように、サポーターも成長する必要がある。

ぼくが今まで見てきた限り、次期監督にはオシムしか考えられない。