人生はなんて儚い・・・ 偉大なるキャプテン ジャチント・ファケッティ会長が急死


 インテルの現会長であり、クラブ史に燦然と輝く偉大なキャプテンだったジャチント・ファケッティが2006年9月4日にこの世を去った。享年64歳。早すぎる・・・

 

 モラッティ前会長が会長職を辞し、替わって会長に就任したのがファケッティだった。

 風貌は古風なイタリア紳士であり、言動は常識を弁えているファケッティ会長は、ある意味で自由奔放さが目立っていた前任会長とは対象的であり、また昨年末に起こったカルチョポリ大捜査でもインテルの無実を印象付けるような潔白な人物だった。

 

 現役時代は1960−1978までインテルに在籍し、在籍期間中にはチャンピオンズカップを2回、インターコンチネンタルカップを2回獲得し、またイタリア代表としても1968年の欧州選手権の優勝、1970年のワールドカップ準優勝に貢献をした。

 60年代には、DFは守備をするだけの存在であったが、ファケッティだけは攻撃を許された異色の存在で、高い守備能力を武器に相手から奪ったボールをそのままカウンター攻撃に繋げて行く名手だったと聞いている。

 現代の、ロベルト・カルロスやサネッティなどに代表される、攻撃的サイドバックのまさしく先駆者であり、サッカーの歴史に新しい1ページを記した素晴らしい選手だったと記録されている。

 

 僕個人としては、昨年末に勃発したカルチョポリ騒動にしっかりと向き合って、地に堕ちたと言われているイタリアサッカーの名声を取り戻すには、インテルが欧州で活躍する事と、ファケッティが健全で信頼のあるクラブ運営を見せ付ける事が必要だと考えていただけに、この早すぎる死に驚きと共に非常に残念な想いをもって聞いていた。

 

 昨年のスクデットよりも、今年のスクデットレースをしっかりと戦い抜いた上で勝ち取ったスクデットをファケッティには捧げて欲しい。インテルが今年のセリエで負けられない理由がまた一つ加わった。

 

 偉大なるキャプテンよ安らかに・・・

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