手紙 〜君が教えてくれたこと〜
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ドゥイ
2006年04月05日 20:37 visibility279
あれから10年。君は、元気でやっていますか。
中学の時、試合で鎖骨を折って、大好きなラグビーを親から禁止されたことがあったよね。放課後に練習を遠くから見つめる君の姿を、何度も見かけました。高校に入ってから、親を説得し、ラグビーを再開した君は、本当にうれしそうだった。「ラグビーが好き」という純粋な想い。副将として、チームを引っ張る君の姿は、サッカー部の僕から見ても輝いていました。
高3の4月。大好きなラグビーの試合中に、突然いなくなった君。何年もかけて凝り固まった足の裏のマメに、君の生き方を見たような気がしました。
君が教えてくれたこと。人はいつ死ぬかわからないということ。
だからこそ、毎日を真剣に生きられるということ。
それにより、人生がすばらしいものになるということ。
そして、その権利をだれもが持っているということ。
君は、才能もない僕が、大学でサッカー部に入る勇気をくれました。
練習にさえついていけない中、あきらめない気持ちを思い出させてくれました。
怪我をして落ち込んでいるとき、前に進む力を与えてくれました。
周りから認められ主将となり、自分を信じ続けることの大切さを教えてくれました。
そして何より、「サッカーが好き」という純粋な想いに気づかせてくれました。
本当に、ありがとう。
今、僕は、子どものころからの夢だった新聞社に勤めています。
よい仲間に恵まれ、サッカーも続けています。
結婚して、奥さんと2歳の息子もいます。
三階建ての新居も購入しました。
10年振りに話したいことはたくさんあったけど、そんなに焦る必要はないよね。
17歳の君は今も、僕の中で生き続けているから。
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