個サルでござる。 〜エース対決・後編〜

  • ドゥイ
    2006年06月07日 01:23 visibility444

「 “ヤス”とはいずれ、どちらがエースかはっきりさせようと思っていたが、こんな形で決着をつけることになるとは。皮肉なもんだな」。とか言ってる間にキックオフ。さっそく“ヤス”にボールが渡り、チェックに行く。「さあ、こい!」。と気合を入れるも、軽くパス回しで肩透かし。

 

 今度は“キャプテン”がボールをキープ。「勝負だ“ヤス”」と果敢に仕掛けるが、つっつかれボールを失いそうになり、パス。結局、両チーム得点のないまま膠着状態が続き、ハーフタイム。後半に入り、気合を入れなおす。「ここで“ヤス”に負けるわけにはいかない。愛する家族のためにも」。

 

ギアをトップまで上げたその時、感じる異変。危険。こみあげる夕飯のカレー。競りあがる、もみあげまで。「気持ち悪い」。シグナルが黄色から赤に変わり、レッドゾーン。「だめだ、吐きそう」。ガクッと落ちるパフォーマンス。「正直、“ヤス”との勝負なんてどうでもいいです」。追い詰められ、自分との戦い。カレーの波に押し込まれるも、土俵際で残り、そのまま水入り。休憩で1回休み。

 

 休みながら“ヤス”のプレイを研究。ドリブル、多彩なキックなど、その攻撃センスに目を奪われがちだが、実は1対1のディフェンスにも強い。それは、自分の間合いをよく知っているからだろう。“キャプテン”もボールを奪われそうになったし。ってそれはただ技術がないだけ?悔しいが正解。でも、やっぱり悔しいので不正解。それと、ゴール前での冷静さが目立つ。フットサルでキーパーが取りにくいゴール上方を常に狙っている。いやらしい。いや、“ヤス”らしい。

 

 その後も何度かマッチアップしたが、明確な決着はつかなかった。「“ヤス”よ。俺の体調が万全な時にもう一度勝負しよう」。カレーなる対決とはいかず、ドロー試合に終わった、そんな個サル。あ、オチがないのは勘弁してくだサル?

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