CL決勝トーナメント一回戦第二戦 vリバプール

  • hiro
    2009年03月11日 07:02 visibility22

攻めなければならない第2戦、アウェイでどういうプレーを見せるか。

■マドリーの先発メンバー
GK:カシージャス
DF:セルヒオ・ラモス、ペペ、カンナバーロ、エインセ
MF:ガゴ、ラス;スナイデル、ロッベン
FW:ラウール、イグアイン

46分:ロッベン→マルセロ、64分:カンナバーロ→ファン・デル・ファールト、77分:ガゴ→グティ

スナイデルが先発。フリーキッカーとして入っている意味合いが強い。他はいつも通りのメンバーが並んだ。

■リバプールの先発メンバー
GK:レイナ
DF:アルベロア、キャラガー、シュクルテル、アウレリオ
MF:シャビ・アロンソ、マスチェラーノ;カイト、ジェラード、バベル
FW:トーレス

60分:シャビ・アロンソ→ルーカス、73分:ジェラード→スピアリング、84分:トーレス→ドッセーナ

出場停止中のリエラの代わりにバベルが入り、ジェラードが中央で先発。

■何もできず
序盤、セットプレーを皮切りにリバプールが一気呵成に攻め込む場面が続いた。が、ここはカシージャスが何とか守る。

リバプールは、思ったよりも前線から人数をかけて追うことが多かった。マドリーのサイドバックをサイドハーフが見て、センターバックをトーレスが追い、ガゴとラスのところに不安定なパスを出させていた。センターバック2枚のところで、第1戦ほど我慢ができず、難しいボールを出してはリバプールボールになってしまう。

スナイデルが蹴る方がセットプレーは期待できるのだが、そういう位置までボールを運べない。ロッベン、ラウール、イグアインは試合から消えている。
彼らの責任というよりは、ボールが来ないことに尽きるだろう。

16分、ロングボールの処理を誤ったカンナバーロのミスから失点。トーレスが押し込んでリバプール先制。ペペは軽く肩に手をかけられてはいたが、第1戦同様に安全第一にプレーするべき位置で、「ファールを取ってくれるかどうか」という審判に頼るプレーをしてしまった。

27分、エインセがハンドを取られてPK。ジェラードが決めて、マドリーは3点必要になった。今日の攻撃の出来ではほとんど期待できない試合となってしまった。

何もできないまま45分が終わった。

■47分で試合終了
負傷したらしいロッベンに代わってマルセロが後半から登場。
と思ったら47分、ジェラードが決めて本当に試合は終了。終盤ドッセーナが決めるが、試合の結果に影響のあるゴールではないので省略する。

■点が取れない、ということ
今日は特に攻撃が形にならず、CLのレベルで点が取れないチームであることがはっきりしたように思う。守備は紙一重のミスが致命傷にはなったものの、大きな問題は解消されつつある。点が取れない時間が長く続き、ディフェンスに負担をかける展開に問題を感じる。

第1戦のように2ラインでガッチリ固められた時に打開でき得るのがロッベンだけ、そのロッベンもCLのレベルでは対策を施されると仕事ができる回数が極端に減ってしまう。
パスワークで崩すことは、リーガではある程度できる場面もあるし、今後時間をかけてチームを作っていけば可能になるかもしれない。けれど、この点についても強い相手のプレッシャーでお粗末なトラップが増える、といった基本的なところを改善していく必要がある。

打開できる個の問題は、ペレスの待望論を強めることになるだろう。
選手層、個々の選手の質という点で、数年前のペレス政権の頃とは比べ物にならないほど良くなった。そして特にラスの加入以降、失点しにくいチームになったのも確かだ。
ここから一歩前へ進んで、CLでの強豪との試合を勝ち抜くためには、勝負を分ける場面を作ることができる選手が必要なのではないか、という思いを抱いたマドリディスタは多かっただろうと想像する。それが全てを解決するとは思わないが、私もそう思った。

また、チームの攻撃を熟成させるのには時間が必要だ。ファンデ・ラモスが指揮を執るようになってまだ3か月、守備に関していち早く手を打った彼が攻撃面にまでコンセプトを深く浸透させるまでにはまだまだ時間がかかるだろう。
上に書いた個の問題の解決策(補強)とチームを維持し熟成させていくことは矛盾するものだが、それぞれ強化の両輪だし、どちらかを欠くようでは強豪との試合が続くトーナメントを勝ち抜くことはできない。

1点を争う第1戦で先制できなかったこと。(これにはチャンスを作れるフリーキッカーが先発しなかったという留保は付くが)
攻めなければならない今日の試合で形を作れなかったこと。
この2試合で見られたことは悔しいが事実だ。

■ボルーダ政権の”動かない”方針はいかに
試合が悪い意味で早く片付いてしまい、あれこれと書いたついでにもうひとつ書きたい。
カンナバーロの契約更新の交渉が行われていない、と伝えられていることについてだ。

既に契約満了まで6か月を切っているので、他のクラブとのボスマン移籍の交渉が可能なのにも関わらず、マドリーとの交渉を優先しようとしている選手側に対して、マドリー経営陣は交渉のテーブルに着こうとしていない。
といっても、放出する意図があるのではなく、ボルーダ会長の政権下ではいかなる契約交渉もしない、という方針があるためらしい。

確かに就任時にそういった趣旨の発言をしていた。そして、夏の会長選挙までの暫定政権という立場を明確にしていたことを合わせて考えても、”動かない”ことはもっともだとも思っていた。
が、現在所属する選手、しかも明らかに戦力として数えられる選手の契約更新交渉すらしない、とは思っていなかった。

さらに、カルデロン前会長という後ろ盾を失い、選挙後の会長のもとでは仕事ができるとは思えないミヤトビッチとの契約についても手をつけていない。
”動かない”ことに理はあるけれど、ここまで契約について何もしないのであれば、度が過ぎて返って不利益を被るように思う。
必要と思われることは、それぞれ処理していってもらいたいものだ。

この状態で29日の総会で現政権が承認されるかどうか。現に承認しないとするソシオの団体も出てきている。

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