
続・原辰徳と中畑清
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リリー・カサブランカ
2012年01月30日 14:53 visibility214
昨日は、みなとみらいで横浜のユニフォーム発表会があったようだ。いろいろスポーツ紙を見るに、中畑新監督のはしゃぎっぷりが目立つ。
そういう新監督の姿勢に、苦言を呈したいファンもいるだろう。私のような往年の(?)中畑ファンも、度重なる松井秀喜へのラブコールには苦笑気味だ。しかし、それを中畑に言うのは筋違いだ。彼はあのキャラによって新監督に選ばれ、そのキャラを前面に押し出すことが、彼に与えられた仕事の一つだからだ。
そんな新監督、シーズン前である故か、マスコミによる取り扱いも良好だ。当然だろう。もともと選手時代からサービス精神も旺盛だ。求められる役割を果たしているといったところか。シーズンが始まり、勝ち負けが伴うとなかなか上手くはいかないかもしれない。しかし、マスコミを味方につける、あるいは不必要に敵は作らないというのは、重要なことだろう。
対マスコミにおけるサービス精神という面では、ノムさんも長けていた。イヤイヤそうに答える「ボヤキ」という手法ではあったが、あれも求められているキャラだ。その中でいろいろ名言を残している。余談ついでに言えば、ナベツネも同様だろう。まぁあれはマスコミ出身のため、同業者に対するサービスなのだろう。しかし、求められる役割を演じているという面において、ナベツネは適切に野球界における地位を確立している(それが正しいかどうかは置いといて)。
話はそれる一方だが、「マスコミを味方につける、あるいは不必要に敵は作らない」という面においては、原もそういう男だ。ここ数年、特にコアなファンからの評価が落ちている原監督だが、少なくともその点は評価すべきではないだろうか。
ある元審判の著書においては、「抗議の際にも紳士的だ」という評価があった。関連の文献を見ても(勿論、優勝したという結果があってのことだと思うが)、チームメートとなったコーチや選手からの評価はかなり高い。
こういう人間は神輿だ。持ち上げてもらってナンボ。ただし、持ち上げようとする人材が多いところが強みなのである。
監督は、自身が有能であるにこしたことは無いが、かならずしもそうでなくともOKだ。有能なコーチを周囲に配し、相応の仕事の中で「首脳陣」として機能すれば良いのだ。
原も中畑も、自身がいろいろ権謀術数を駆使するようなタイプでは無い。しかしそれぞれが特有の魅力を持っているはずで、それは監督として大きな武器となるはずだ。
監督1年目の中畑は、それをどこまで活用できるかが課題となるだろう。一方で原は、これまでの監督としての成功体験(WBC)は、何に支えられていたのかをもう一度考えると良いだろう。
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