
DeNAに引き分け、波に乗り切れない巨人(東京ドーム観戦記)
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リリー・カサブランカ
2012年05月11日 11:03 visibility104
今回は高校の後輩に誘われた東京ドーム。さすがに18時には間に合わなかったが、1回表の最中には無事に着席。
2番寺内、6番に谷を上げて、8番に初スタメンの中井(!)。
左のブランドンに対し、予告先発の制度を最大限に利用した、如何にも原監督らしい打順で臨んだこの試合。終盤での原監督の采配に疑問を感じた。
その背景にあったのは、中畑監督の抗議。これ↓だ。
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/05/11/kiji/K20120511003226180.html?feature=related
7回表の打者鶴岡の空振りorファール(判定は空振り)に対する猛抗議があった。ある意味、東京ドームが一番盛り上がった瞬間であった。突如三塁側から湧き上がる「キヨシ」コール。三塁側内野席からも声が上がっていたと思う。
あれで例の応援歌が流れたら、野球観戦で応援歌は歌わない(大人しく観戦している)私も、さすがに「燃えろー!!」と叫んでいたかもしれない。
それはさておき。
その鶴岡の判定が結局のところ三振でチェンジ。抗議を挟んでのチェンジだったので、DeNAの選手達がグラウンドに出ていくのは当然遅くなる。
前の回(6回裏)は菊池(右投げ)が1/3回を投げており、7回裏の先頭打者は8番の中井。
このとき、DeNAの選手達がグラウンドに揃う以前に(菊池がグランドに出てくる以前に)、早々に原監督は隠善を代打に告げていた。
で、DeNAはこの回の頭から投手篠原(左投げ)であった。対する原監督は代打の代打で加治前。じゃあ、中井で良いじゃんよ、という話である。
無論、「隠善が出てきたから、投手交代。じゃあ、代打加治前」ならまだわかる。しかし、現場で見る限りは、7回の裏に誰が投げるのかをきちんと確認せずに、「どうせ菊池が続投だろう」と決めつけて、早々に代打隠善を告げていたように見えた。
結果的に、隠善は何もしないで交代。ここで選手1人を無駄にし、さらに中井の3打席目のチャンスを奪ったことになる。ここの「無駄な1人の消耗」がこの後に悪影響を与えたと考える。
次の打者は杉内。ここは当然代打だろうと思った。杉内は7回を投げて無失点ながらも球数は100を超えている。しかしそのまま打たせて四球。結果、続投した杉内は8回に同点に追いつかれてしまう。ただこれは、楽勝ムードだった前2試合で結果的にリリーフ陣を多く使っていること、特に西村が打たれたばかりだったことも影を落としているものと考えられる。
そして8回裏。ツーアウトから谷がヒットで出塁するも、代走無し。この時点で鈴木尚も藤村も残っているのに。ここも「無駄な1人の消耗」が響いているのか。そして代走無しなのに、谷にスチールさせて盗塁失敗。走らせるなら代走出せよ、という話である。
勿論、1試合だけ見て原監督の監督としての資質を云々するつもりは無いが、それでも終盤はチグハグ過ぎた。
さて、もうひとつ言及しなければならないのは中井である。
初打席は1アウト2・3塁の場面。犠牲フライでも良し。ヒット打って2打点ならお立ち台確定である(勿論、勝てばの話)。しかし、当たり損ないの浅いライトフライ。4回の2打席目は見逃し三振である。
こういった選手に、きちんと1試合4打席のチャンスは与えるべきだとは思うが、その一方で4打席与えてやりたくなるような結果を残す必要が選手にはある。同じアウトでも、良い当たりの1本も飛ばせば「次に期待」となるが、そんな空気は昨日の中井には無かった。
3打席目が例の「代打隠善、代打の代打加治前」の場面で、これは原監督の迷采配だとは思うが、しかし「変えられても仕方が無いか」とファンに思わせてしまったのも事実である。
初回の三振で「打てる気しねー!」と思わせた寺内が、2打席目に投手強襲のヒットを放ち、3打席目に見逃し三振を食らうも、4打席目にセーフティーバントを決め、直後に長野とのダブルスチールを成功させたのとは大違いである。
寺内が今さら大化けするはずはないだろうが、しかし現状において起用するなら寺内のほうが「よっぽどマシ」だ。
あと気になるのは長野。昨日はバックホームで二塁ランナーを刺すビッグプレーを見せたが、いつの間にか打率が2割8分まで降下している。
勝率5割まであと1勝。波に乗ってこれるかと思いきや乗り切れない、そんな試合だった。
- 事務局に通報しました。
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