「2018 W杯 アジア1次予選」 “世界最弱”ブータンが2連勝で1次予選突破の快挙♪

2018 FIFAワールドカップ(2018 World Cup･サッカーW杯 ロシア大会)のアジア1次予選 ( 2018 FIFAワールドカップ・アジア予選 )は、この3月12日に各地で行われ、予選初参加のブータンが敵地でスリランカとの第1戦に1-0で勝利し、夢のようなデビュー戦を飾った。

国際サッカー連盟（ FIFA / Fédération Internationale de Football Association ）の世界ランキングで最下位のブータンは後半36分、ツェリン・ドルジがカウンターからこの試合唯一の得点を挙げ、スリランカのコロンボ(Colombo)のスタジアムに詰めかけ、ホームチームの大勝を予想していた3500人の観客の大多数を驚かせた。

13日に日本代表監督に就任したバヒド・ハリルホジッチ氏は、まずはワールドカップ(W杯)・ロシア大会への出場権をつかむことが第一の目標であると語った。また、「たとえ世界最強のチームを相手にも、勝ちに行く」とも話した。それは、FIFAランク最下位の代表チームでも変わらない。

FIFAには現在、209の代表チームが加盟する。現在、トップにいるのはドイツ。そこから208チーム離れた最下位に座るのが、ブータンだ。そのブータンが、大事な試合に臨んだ。スリランカ相手のW杯アジア第1次予選である。“負けられない戦い”は、すでに始まっているのだ。

FIFAランク174位と格上のスリランカ相手に、ブータンは奮闘した。そして残り6分となり、その時は訪れた。ボックス内からの折り返しをツェリング・ドルジがシュート。この先制点が、そのまま決勝点となった。

この勝利を、選手たちはしっかりかみ締めた。ブータンにとって、実に2008年にアフガニスタンを倒して以来となる勝利だった。 闘志を高めるべく、試合後のブータン代表はケンタッキーフライドチキンで勝利の味をかみ締めたという。

試合を前にして、スリランカは世界ランク174位につけ、これまで3勝しか挙げたことのないブータンは同209位の最下位となっていた。通常、雪の積もるヒマラヤ山脈を背景にプレーしているブータンだが、タイで行った合宿で高い湿度に順応し、試合に臨んでいた。

2000年からFIFAの加盟国となっていたブータンだが、資金不足などでこれまでW杯の予選に出場したことはなかった。

そして、迎えたホームでの第2戦(3月17日)。
前半5分にFWチェンチョ・ギェルツェンのゴールで先制したブータンは、
前半34分にスリランカの反撃に遭うが、後半45分にギェルツェンが再び得点し、
勝ち越しに成功した。2-1で勝利したブータンが文句なしの2連勝で2次予選進出を決めた。
 
2次予選は1次予選から勝ち上がった6チームを加えた計40チームが8組に分かれて対戦。
ホーム&アウェー方式の総当たり戦を6月から来年3月にかけて行い、
各組1位8チームと各組2位のうち成績上位4チームの計12チームが来年9月から行われる最終予選へと進む。

抽選会は4月14日に行われる。2次予選からは日本代表(新生・ハリルジャパン)も登場。
組み合わせ抽選次第では、ブータンと同組になる可能性もある。