貴方にもチェルシー、あげ・・・ (FW武藤に打診「決めてない」)













サッカー日本代表FWの武藤嘉紀(22)=F東京=に、世界屈指の強豪クラブ、英プレミアリーグ・チェルシーから3月上旬に日本選手としては初となる正式オファーが届いていたことが8日、明らかになった。クラブ側は今夏に完全移籍での獲得を目指している。移籍金は約400万ポンド(7億1000万円)に上るとみられ、Jリーグからの海外移籍では過去最大額になる。すでにチェルシー側と接触した武藤は都内で取材に応じ、夏までに結論を出す意向を示した。

 プロ2年目の幕開けとともに、“ビッグオファー”が飛び込んできた。この日、F東京のクラブハウスで取材に応じた武藤は「素晴らしいチームからオファーをいただいたことを光栄に思います」と明かした。

 昨季に彗星(すいせい)のごとく現れた男だ。現役慶大生としてプロデビューして、いきなりJ1新人最多タイ記録の13ゴールをマーク。同じ年の9月には日本代表デビューを果たして初ゴールも決めた。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ新監督の初陣となった3月のチュニジア戦も先発出場した。

 オファーは3月上旬、Eメールで届いた。クラブの大金直樹社長(48)は「正式な形で条件もついたオファー。今夏の獲得を希望している」と明かした。武藤本人もすでにチェルシー側と接触し、「22歳で、さらに成長できる」と期待の言葉をかけられた。英国での就労ビザ取得には、直近2年間の国際Aマッチの75%以上に出場という規約があるが、大金社長は「そこは大丈夫ということだと思う」。チェルシー側も特例適用を示しているという。

 F東京幹部によると、チェルシーは昨秋から武藤をマーク。「ハードワークと攻守の切り替えの速さ」を高く評価したという。海外志向の強い22歳だが、舞い上がらなかった。「自分のキャリア、成長、試合に出られるのかなど、冷静な判断を下したい。今はF東京の1stステージ優勝に貢献したい」と結論は保留した。

 チェルシーはリーグ優勝4回、欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝1回などを積み重ねた。今季もジョゼ・モウリーニョ監督(52)の下、リーグ首位を独走中だ。

 F東京と18年1月末まで契約を残す武藤の移籍金は、推定で約7億円に上る見通し。まだプロデビューから1年あまり。「(オファーは)うれしいが、うぬぼれる時期ではない。海外に行くと決めているわけではないし、一つのクラブに絞るわけでもない」と武藤。現状でイタリアなど複数クラブからの打診もある。サッカー人生を大きく左右する返答は、夏までに決断する。

 ◆武藤 嘉紀(むとう・よしのり)1992年7月15日、東京・世田谷区生まれ。22歳。4歳でサッカーを始め、2005年にF東京ジュニアユース―同U―18を経て、慶大に進学。慶大3年の14年にF東京とプロ契約し、新人ながらJ1ベスト11選出。同9月5日ウルグアイ戦で国際Aマッチデビューし、通算11試合出場。179センチ、72キロ。血液型A。独身。

 ◆チェルシーFC 1905年に設立。ロンドン・スタンフォード・ブリッジに本拠地を置く。2003年に石油王ロマン・アブラモビッチ氏が買収後、有力選手を次々に獲得。04年にジョゼ・モウリーニョ監督が就任すると、そのシーズンからリーグ連覇。11―12年シーズンは欧州CL初優勝。13―14年シーズンからモウリーニョ監督が復帰した。タイトルはプレミアリーグ4回、FA杯7回、欧州CL1回、欧州リーグ1回など。昨季の年間収入は約505億円。

 ◆過去の主な日本代表選手の移籍金 武藤と同じF東京出身で10年に移籍したDF長友はチェゼーナに完全移籍した際に2億円、そこから11年のインテル移籍時には9億円の移籍金が発生している。C大阪から移籍金4000万円でドルトムントに完全移籍したMF香川は12年6月、マンチェスターUに移籍金9億円で買い取られた。10年7月、鹿島からシャルケ04に完全移籍したDF内田は移籍金1億5000万円(金額は推定)。











 










 












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