バイエルンがオランダに損害賠償を要求?

  • taki
    2010年08月08日 00:57 visibility79

ヨーロッパのいくつかの国では、これからリーグの開幕を迎えるわけですが、
ドイツのブンデスリーガに所属しているバイエルン・ミュンヘンでは、
チームのレギュラーであるロッベン選手が、怪我のため開幕から長期離脱することになるかもしれない、という記事がありました。

その記事の中で興味深かったのは、彼が離脱することになったのは、
怪我が完治していないにも関わらず、無理してワールドカップに出場させたオランダ代表のせいであり、
バイエルンはオランダ側に損害賠償を請求するかもしれないという話でした。

オランダに責任があるのかどうかはわかりませんが、
確かにクラブ側からしてみたら、損害賠償を請求したくなる気持ちも、
確かにわからなくはありません。

ワールドカップは多くの選手にとってあこがれの舞台ですから、
例え怪我がひどくとも、試合に出れそうなら多少は無理してでも出場したくなるのは、決しておかしい話ではありません。
おそらくそういった選手の心理は、バイエルン側もわかっているでしょう。

ただ、そういった選手らに普段から高い給料を払っているのは、
代表ではなくクラブです。
クラブの立場からすれば、高い給料を払っているにもかかわらず、
何も金銭的な見返りもない代表に送り出して、
その後、怪我してもどられてきたのでは、納得がいかないという気持ちにもなるでしょう。

果たしてこの要求が通って、バイエルンに損害賠償が払われるかどうかはわかりませんが、
改めてクラブと代表の関係を考え直すきっかけになったような気がします。

損害賠償とは少し趣旨がずれるかもしれませんが、
かつてどこかのヨーロッパのクラブが、代表選手が国際試合に出場する場合には、
その収入のいくらかを、選手が所属するクラブに支払うというルールの提案をだしたことがあったと、自分は記憶しています。

最初その案を聞いたときは、何をわけのわからないアイディアをいっているのかと思いましたが、
確かに前述したとおり、高い給料を払っているクラブとしては、
何の金銭的見返りもなく選手を代表に送り出し、
怪我をしてしまったことでクラブの利益が下がるリスクを考えた場合、
せめてもの補償として、代表からお金を受け取りたいという気持ちにもなるのでしょう。

そういった背景を考えると、今回のバイエルンで起きたような損害賠償の要求はともかく、
クラブから選手を出した時には、怪我をしたときの補償として、代表が保険に加入するとか、
どこかのクラブが提案したような、売上の一部をクラブに払うといった配慮も必要になってくるのかなと自分は思います。

ただ、代表によっては保険に入るだけの十分な予算がない国、
国際試合の売り上げの一部といっても、大した金額にならない国もあるのが現実です。
選手の遠征費もだせずに、選手自ら自腹で払っているような国や、
代表の試合を開催してもまともにお客さんが入っていないような国では、
クラブが満足するような補償を得るのは難しいでしょう。

果たしてクラブと代表がともに満足できるようなアイディアが見つかる日がくるでしょうか?

今後もクラブと代表の関係は切り離せないのが、サッカー界の現実ですから、
両者が満足できるような状況が作れるよう、
現場の人間には頑張ってほしいと思います!

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