レアルとバルサの圧倒的な強さは悪なのか?

  • taki
    2010年11月29日 23:52 visibility74

スペインだけでなく、世界中が注目するというレアル・マドリード対バルセロナの対決が、いよいよ始まりますね!
果たしてどっちが勝つでしょうか?

さて、この試合が近づいている現在ですが、今日見たとあるニュースによると、この2チームの圧倒的な強さに対して、世間の一部からは批判がでているという記事を読みました。

その記事曰く、現在のスペイン・リーグの中で、この2チームが圧倒的な経済規模を誇っており、それに伴って戦力が強大になりすぎてしまい、他のクラブとの差が広がりすぎて、リーガがつまらなくなっているという批判のようです。

確かに、昨シーズンはこの2チームが圧倒的な強さを誇っていたことは事実ですし、ヨハン・クライフも、その背景には経済的理由があるのだろうということは言っていました。

現実として、この2チームの年間収入や選手の年俸は、他のクラブの総額を合わせても届かないくらい大規模なものだろうと自分も思います(詳しい計算はしていませんが・・・)。

こういった現状に対して、
「今のリーガは、セルティックやレンジャーズのみが活躍しているスコティッシュプレミアのようになってしまった」
「この2チームが強くなりすぎたことによって、リーガ全体がつまらなくなってしまい、その結果、レアルやバルサの海外からの収入も減ってしまった」
などといった批判が出ているようです。

ただ、自分が常に疑問に思うのは、こういった圧倒的な強さを誇るチームが存在することは、本当に問題なのか?ということです。

日本でもかつては、プロ野球では巨人が圧倒的な実力を誇り、9年連続日本一という記録をたてた時代がありましたが、果たして野球人気は落ちたでしょうか?
むしろ、巨人の活躍は多くの野球ファンを魅了しましたし、巨人ファンが多くいる一方で、強すぎる巨人を嫌うアンチ巨人の存在が、さらに野球ファンを熱くさせることによって、野球を盛り上げたのも事実だと思います。

それに、現代のサッカー事情を考えると、ヨーロッパの舞台で勝つたにはやはりそれなりの強さが必要であり、外資の力によってチーム力を強化していったイングランドのチームらに対抗するためには、彼らも圧倒的な資金を使用して強力な戦力を確保する必要があったのだと思います。

なかには、リーガの戦力を均衡させて、リーガ全体を盛り上げるべきだという意見もあるようですが、その方法が、他のクラブのレベルを上げて、戦力均衡にするのならともかく、現状を考えると、イングランドのように、どこかの大富豪みたいな存在がスペインのクラブを買わない限り、バルサやレアルの資金力を下げて(他のクラブは、放映権の分配金を平等にしてほしいという意見を出していたりするようです。)、つまり彼らのレベルを落とさないかぎり戦力均衡が難しい現状を考えると、

それでリーガが盛り上がったとしても、ヨーロッパの舞台で勝てなくなってもよいのか?という問題もでてくるような気がします。

そう考えると、レアルとバルサが圧倒的に強い存在であることは、現在のサッカー事情を考えると、仕方ないことであり、今後もさらにこの傾向が大きくなっていくだろうと思います。

そして、こういった形式は、他の国でも広がっていくでしょう。

では、日本の場合はどうなのか?今年のJリーグは、経済的に恵まれているといわれている名古屋グランパスが大規模な戦力補強をし、初優勝に輝きました。そして、彼らは今後もさらなる補強に向けて活動をしているようです。

自分の考えとしては、今回の名古屋の優勝は、Jリーグにとってのターニングポイントになると思っています。つまり、Jのレアルやバルサになっていくのはどのチームか?

Jリーグも、かつては川淵キャプテンが「Jリーグに巨人はいらない」といったものの、世界ではかつての巨人のような存在がどんどん顕著になっています。

その現状をみるなかで、Jリーグはどのような変化を見せていくのでしょうか?今回の名古屋の初優勝は、今後のJリーグのあり方を見せてくれたような気もしています。

そういった背景を考えると、やはりレアルやバルサの現状は、現在のサッカー事情を見事に表しているような気がします。そして、彼らの今後の成績が、世界のサッカー界の行く末を決めるといってもいいかもしれません。果たして、世界のサッカーはどのように進んでいくのでしょうか?

色々と書きましたが、果たして、今回の試合でどっちが勝つのか?という純粋なスポーツとしての楽しみも忘れることなく、この試合に注目していきたいと思います!

 

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